クラスまるごと異世界転移

八神

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「は?」

「おいおい」

「おい藤、どうした?」


駒込を藤原のスキルで俺の兵と隔離するも直ぐに戻ってくる。


「いや、スキルは使ってんだけど…」

「くっ…」

「あ?」

「海、お前もか?」


藤原が言い訳をするように言うと駒込が俺の兵達に苦戦するかの表情を見せて何故か兵士達が全て消えた。


「おい、柴。おめーちゃんとやってんのかよ」

「おめーに言われたくねーよ」

「…マジか。そんなのもあんのかよ…」


駒込から逃げるように離れながら俺と柴田が責任の押し付け合いをしてると藤原が何かを閃いたように呟く。


「どーした?」

「なんか分かったのか?」

「アイツ多分『スキルを無効化する』的な感じの固有スキル持ちだ」

「「はあ!?」」


俺と柴田の問いに藤原が予想で答え、その内容に俺ら二人の反応が被る。


「俺はちゃんとスキルを使ったのに隔離しきれなかったし…海もそうだろ?」

「…マジか。無効化系のスキルもあったのかよ」

「固有スキルってホント多種多様で多彩だな」

「問題は範囲か単体か、って事だけど…」

「…ためしてみっか」


多少の情報整理は終わったので俺らは逃げるのをやめて確認作業をするために駒込と向き合う。


「海」

「おう」


藤原が合図をするので俺はスキルを使って兵を召喚しようとするがやはり無効化の影響なのか兵が一体足りとも出て来ない。


が、ソレを察した藤原がスキルを使ったのか駒込と藤原の姿が消える。


「どうだ?」

「やっぱ無効化だな。藤のスキルが使えたとこからすると対象は一人っぽい」

「対象が単体って事は…多分レベル上がったら範囲攻撃になる感じか?」

「かもな」


もう俺らがする事は無さげなのでただ突っ立ってて藤原を待つことにした。


「「お」」

「海!」

「はいよ」


おそらく今度は柴田が対象となったのか藤原が戻って来て焦ったように名前を呼ぶので俺は兵を大量に召喚する。


「やっべー。アイツ良い装備してるわ」

「大丈夫か?」

「無理すんなよ」


藤原の一息吐いての感想に俺が声をかけると柴田もフォローに入った。


「にしても無効化ってクソほど面倒くせーな」

「まだ一人しか無効化出来ないから良いけど…アレが範囲攻撃になったらやばくね?」

「やっぱアイツあんなスキルだからか相当戦い慣れてやがる。柴のスキルがねぇと俺でも相手にならんわ」

「マジか。じゃあめっちゃ頑張ったんだろうな」

「まあ俺らみたいなスキルありきの奴には特効だけど普通ならハズレの部類だよな、無効化って」

「「だな」」


別空間で大量の兵を相手に大暴れしている駒込に俺らはしみじみと話して同情する。
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