クラスまるごと異世界転移

八神

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「どうせ生きてさえいりゃ深山に治してもらえるしな」

「そりゃそうだけど…」

「はい、回復薬」

「ありがと」


俺が適当な感じで言うと藤原はなんとも言えないような顔で呟き、飯島が魔法使いに回復アイテムを渡す。


「にしてもまさか分断されるなんて思いもよらなかったな」

「全くだ。久しぶりに三途の河が見えたぜ」

「…僕のパーティメンバーがごめん…」

「…ごめんなさい…」

「まあ悪いのはあのアホ一人だし、委員長達が謝る必要はねぇって」


階段を降りながらの柴田の言葉に俺が同意しながらヤバかった状況を話すと飯島と魔法使いが申し訳なさそうに謝り、藤原がフォローする。


「…お、あのアホ発見。海」

「あいよ」

「なっ!?ココは…!?」

「…リリン…?…助かったのか…!?」


俺らが5階の下り階段に向かって歩いていると藤原のスキルの範囲内に引っかかったのか…


俺と藤原のスキルの連携で下の階に居た剣士と射手をコッチに移動させる。


「二人とも大丈夫!?」

「あ、ああ…なんとか」

「あと少し遅かったら危なかったかもしれない」


ボロボロの様子の二人を見て飯島が焦ったように確認を取ると剣士と射手はギリギリだったかのような事を言う。


「んじゃ一旦戻るか」

「そーだな。こいつらどう見てもボロボロだし」

「なっ…!?い、いやまだ大丈夫!回復アイテムさえあればこのまま行けます!」


柴田と藤原の話を聞いて剣士は強がりのような事を言い出す。


「ダメだ。これ以上はマジで危ないからな…特にアホ。お前は来んな」

「な…ど、どうしてですか!!」

「俺らは最初に『足手まといになるな』って言ったよな?流石にまた同じ事されたらシャレにならん」


藤原が拒否するも剣士は理由を尋ね柴田が説明する。


「そうだな。次似たような事があったら多分俺今度こそ死ぬわ」

「…よくみたら腕が…!まさか…あのモンスターハウスで…?」

「…ですが…!二度と同じような事は…!」

「じゃあこれからこのダンジョン内でのお前の独断行動は一切禁止だ。俺らの指示無しで勝手に動いてみろ…即切るからな」


俺の同意に射手の男が驚くと剣士のクソ野郎は食い下がり、藤原が半ギレのように条件をつけた。


「…分かりました…英雄達の指示に、従います」

「…じゃあ…とりあえず一旦どっかで傷を回復させる必要があるな」

「だな」


剣士がうなだれたように了承すると藤原はため息を吐いて予定を立てて柴田もソレに賛同する。
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