クラスまるごと異世界転移

八神

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「なんて?」

「なんかあるみてーだけど後から連絡すんだと」

「へー、じゃあ先に行っとくか」

「だな」


柴田の問いに俺がそう返すと藤原が提案して来るので俺らはアッチの家で飯島からの連絡を待つ事にした。


「…お?もしもし?」


俺らがゲームして時間を潰していると藤原のスマホに着信が。


「…オッケー。じゃ」

「佐藤か?」

「いや、委員長。かけ間違えたらしい…とりあえずギルドに居るって」


藤原が電話を切るのを待って俺が聞くとどうやら飯島からだったようなので、俺らは準備を済ませてから集合場所へと移動する。


「あっ!」

「うぃー」

「よー」

「悪いな。急に電話して」

「ううん、こっちも自分達じゃ対応出来ない魔獣が居るからちょうど良かった」


建物の前で待っていてくれた飯島と合流して俺らは建物の中へと入った。


「…この依頼なんだけど…」

「ほー、Aランクの『神象 ガネーシャ』ねぇ」

「強そうな名前だな」

「ガネーシャっつったら神だろ?あの象のやつ。かなり強いんじゃね?」


飯島が差し出した依頼書を見て藤原が呟くので俺が適当に返すと柴田は元の世界の知識を基に予想する。


「うん。この国で一番強い魔獣みたいで…どうやら高段者じゃないと倒せないみたいなんだ」

「へー。段位持ちでも無理なのか?」

「低段者でも返り討ちにあってるから難しいみたい。ソレに今、この国には中段者も居ないし…」

「まあ高段者達はドロウィンかその周辺国にしか留まってないみたいだしな」


飯島の説明に俺が疑問を聞くも否定で返され、藤原は実力者達の居場所を教えた。


「ソレってやっぱ深山が居るからか?」

「だろうな」

「怪我や病気、最悪瀕死になっても深山の下に辿り着けさえすりゃあ全快するからやっぱ便利過ぎて離れられないんじゃね」

「…本人は知ってか知らずか、えげつない求心力だな」


俺が更なる疑問を聞くと藤原が賛同して柴田が理由を話すので俺はなんとも言えない顔になって返す。



「んじゃとりあえず、委員長ソレ受けてくれ」

「え、僕が!?」

「だって俺冒険者じゃねぇし。大丈夫大丈夫、委員長が無理なら藤か柴が受けっから」

「う、うん…分かった」


俺の指示に飯島は驚いて聞き返すも理由や別の案を聞いて恐る恐るといった様子で依頼書を受付へと持って行く。


「そーいや委員長って何級なんだろうな?」

「流石に俺らみたいに4級はねぇだろうし。1級とかじゃね?」

「もし1級なら余裕か」


藤原がふと思いついたように疑問を聞いてくるので柴田が予想で返すので俺はその予想に乗っかる。
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