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「…この飲み易さ…コレがラフィロゼーシャか!」
「いやいや、一応同じ味だけどソレは『ド・ロゼリーシェ』だからさ」
「なるほど、この味…流石にこの前の『ラフィ・マクシール』には負けるが、一番人気なのも頷ける」
「どうだ?一杯」
「…酒は、ちょっと…」
モニクァの王子がこの国の王子に瓶を差し出すも酒は苦手なのか手を出して断られた。
「アルコール苦手なんだ?」
「…アイシェの味は好きだけど、直ぐに酔うし…少量でも二日酔いに、なりやすい体質で…人前では…」
俺の問いにこの国の王子は残念そうな表情をしながら説明する。
「なんと!ソレは勿体ない…酒に強くなるには慣れるしか無いと聞くが、体質ではソレも難しいか…」
「…本当は、飲みたいんだけど…残念…」
「実はそんな人用のワイン…ノンアルコールのやつもあるんだけど」
「「え!?」」「なんだと!?」
モニクァの王子の言葉に沈んだような表情で呟く王子に俺がノンアルのワイン瓶を見せると王子三人が同時に驚く。
「コレ。『ド・ロゼリシェール』って言って、ソレと同じ味でアルコールが無いやつ」
「そ、そんなアイシェが存在したのか…いや、ノンアルコールの酒については耳にした事はあるが…しかし…」
俺が『ド・ロゼリーシェ』の瓶を指差しながら説明すると何故かトルツの王子が驚愕したように呟いた。
「…本当に、アルコール無い?」
「完全に無いワケじゃないから…多分0.5%とかぐらいは入ってるかも」
「…それなら、大丈夫…」
「面白い!飲み比べてみようぞ!」
「私にも是非一杯」
こっちの王子が瓶を開けてグラスに注ぐとモニクァの王子とトルツの王子もグラスを差し出す。
「…!アイシェの味…!」
「…うーむ…俺の舌では違いが分からんな。本当に違うのか?」
「確かに…味は同じ。コレでアルコールがほとんど無いとはとても信じられない」
「……これだけ飲んでも酔わない、って事は…多分本当」
モニクァとトルツの王子が疑う中、こっちの王子は三杯飲んでも変化が無いからかどうやら俺の説明を信じてくれたらしい。
「コレはアルコールが無くてぐびぐび飲めるからあっという間に無くなるんだと」
「「…確かに」」
俺が料理長から聞いた注意点を話すと既に空になった瓶を見ながらモニクァとトルツの王子の呟きが被る。
「とりあえずあと一本あるけど…コレは明日辺り飲んだ方が良いかもね。次は赤でも飲んでみる?」
「飲む!」
「俺もだ!」
「私にも、是非一杯!」
20年物の白ワインをこっちの王子に渡して赤ワインをテーブルの上に置くと三人とも興奮した様子で頷いた。
「いやいや、一応同じ味だけどソレは『ド・ロゼリーシェ』だからさ」
「なるほど、この味…流石にこの前の『ラフィ・マクシール』には負けるが、一番人気なのも頷ける」
「どうだ?一杯」
「…酒は、ちょっと…」
モニクァの王子がこの国の王子に瓶を差し出すも酒は苦手なのか手を出して断られた。
「アルコール苦手なんだ?」
「…アイシェの味は好きだけど、直ぐに酔うし…少量でも二日酔いに、なりやすい体質で…人前では…」
俺の問いにこの国の王子は残念そうな表情をしながら説明する。
「なんと!ソレは勿体ない…酒に強くなるには慣れるしか無いと聞くが、体質ではソレも難しいか…」
「…本当は、飲みたいんだけど…残念…」
「実はそんな人用のワイン…ノンアルコールのやつもあるんだけど」
「「え!?」」「なんだと!?」
モニクァの王子の言葉に沈んだような表情で呟く王子に俺がノンアルのワイン瓶を見せると王子三人が同時に驚く。
「コレ。『ド・ロゼリシェール』って言って、ソレと同じ味でアルコールが無いやつ」
「そ、そんなアイシェが存在したのか…いや、ノンアルコールの酒については耳にした事はあるが…しかし…」
俺が『ド・ロゼリーシェ』の瓶を指差しながら説明すると何故かトルツの王子が驚愕したように呟いた。
「…本当に、アルコール無い?」
「完全に無いワケじゃないから…多分0.5%とかぐらいは入ってるかも」
「…それなら、大丈夫…」
「面白い!飲み比べてみようぞ!」
「私にも是非一杯」
こっちの王子が瓶を開けてグラスに注ぐとモニクァの王子とトルツの王子もグラスを差し出す。
「…!アイシェの味…!」
「…うーむ…俺の舌では違いが分からんな。本当に違うのか?」
「確かに…味は同じ。コレでアルコールがほとんど無いとはとても信じられない」
「……これだけ飲んでも酔わない、って事は…多分本当」
モニクァとトルツの王子が疑う中、こっちの王子は三杯飲んでも変化が無いからかどうやら俺の説明を信じてくれたらしい。
「コレはアルコールが無くてぐびぐび飲めるからあっという間に無くなるんだと」
「「…確かに」」
俺が料理長から聞いた注意点を話すと既に空になった瓶を見ながらモニクァとトルツの王子の呟きが被る。
「とりあえずあと一本あるけど…コレは明日辺り飲んだ方が良いかもね。次は赤でも飲んでみる?」
「飲む!」
「俺もだ!」
「私にも、是非一杯!」
20年物の白ワインをこっちの王子に渡して赤ワインをテーブルの上に置くと三人とも興奮した様子で頷いた。
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