クラスまるごと異世界転移

八神

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「あっはっは…信仰、ね…だったら聖女でも信仰すれば雨が降るようになるんじゃないの?」

「ナデシコ教…いや、ヤマト教か。だがいくら聖女とて環境の問題はどうにも出来まい」

「やらないよりはマシじゃないの?」

「聖女を信仰すれば雨が降るのなら信者にでもなんでもなってもいいんだがな…じゃあ、明日から頼んだ」


俺が笑いながら冗談で言うとオッサンは少し考えたように言ってこの村にある領主の家へと帰って行く。


「…雨を降らすのが先か…こりゃ夕飯までには間に合わないな…」


俺は空を見上げながら呟いて魔導兵を召喚して雨を降らせるべく魔法を詠唱させて、柴田に電話をかけて夕飯の時間には間に合わない事を伝える。


…結局、農作業が全て終わったのはそれから二時間後で…


やっぱり夕飯には20分ほど間に合わなかった。


一応俺はオッサンに作業の完了を報告したが暗くなったから明日確認する、と言われたので藤原に電話してスキルの連携で帰宅した。




「珍しーな、お前が夕飯に間に合わないって」

「依頼を受けた時間が時間だったからな」

「まあでも10ヘクタールだっけ?そんな広大な土地の農作業をたった二時間で終わらすって普通無理だしな」


家に帰ると既に夕飯を食べ終わって皿を洗ってる藤原が声をかけてくるので俺がメシを食いながら返すと、同じく皿洗いしてる柴田が会話に入ってくる。


「10ヘクタールっつーと…ソレって魔導兵がどれくらい必要になんの?」

「50体ぐらいかな」

「50!?多いのか少ないのかわかんねー…」

「普通の肉体労働なら桁が足りねーけど、魔術師と考えると多いな」


俺の返答に柴田が数に驚くも良く分からないような感じで呟き、藤原も微妙な感じで考えながら返す。


「んで?報酬は?」

「全部で360万」

「「…は?」」

「昨日の馬鹿みたいな令嬢と違って今日のは気前の良いオッサンでな。報酬を1.5倍多く払ってくれんだと」

「「はあああ!!?」」


藤原がニヤニヤ笑いながら聞いてくるので俺が隠さずに教えると二人して動きが止まり、説明すると皿を置いて納得いかないように絶叫した。


「いやいやいや!桁おかしいだろ!ギルドの報酬なんて端数で鼻くそじゃん!」

「ちょっと待て……日本円換算で…3億!?おめーやべーだろ!ちょっとした会社の売り上げじゃねーか!」

「まあいわゆる個人事業主だな。労働力はスキルで補えるから実質人件費ゼロよ」

「ぐわークソチート!」

「マジでクソチート!」


ツッコむように言ってくる二人にそう返すと嫉妬しながら羨むようにワケの分からん事を叫ぶ。


「まあでも藤のおかげでもあるからな…ほらよ。足代で1000枚やる」

「くっそー…このリッチメンが!ありがとよ」

「…良く考えたら藤もクソチートじゃねーか!半分よこせ!」

「嫌に決まってんだろ!半分欲しけりゃ捕まえてみろ!」

「んだとー!」


俺が金貨1000枚入った小袋をテーブルの上に置くと藤原は皿洗いを終わらせた後に受け取ってお礼を言い、ラグビーボールのように脇に抱えて機嫌良く柴田と鬼ごっこを始める。
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