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「そして最後に並外れた魔力量。応用魔法は緻密な出力の調整のため、完璧に操れる魔法使い以外は無駄に魔力量を消費してしまうものです。この規模ともなると一日にそう何度も使えるモノではありません」
「…ねえ海原。ひょっとしてだけどさ…あなたなんかとんでもなく凄い事をしてたんじゃない?」
「だからおめーが『豊穣の神』だとか弄ったんじゃねーのかよ」
「いやまあ冗談半分だったんだけど…」
王子が最後の説明をすると佐藤はなんとも言えないような顔で言い、俺の言葉に微妙な歯切れ悪い感じで返す。
「『豊穣の神』…なるほど。このレベルで魔法農法を運用出来れば確かに神の領域と言っても間違いでは無いでしょう」
「でも恥ずいからやめてくれ」
「…凄いですね。やはりトルツは神の研究をしていた、って事ですよね?どうしたらそんな突拍子も無い事を思いつくのか…」
王子の反応に俺が拒否ると佐藤は感心したかのように褒め始めた。
「…たんなる好奇心ですよ」
「…あれ?なんか私地雷踏んだ…?」
「…さあ?」
王子が沈んだような表情で答えると佐藤が小声で聞いてくるので俺は適当に返す。
「しかし…気象操作も行えているとは…我々でもまだ成功した事例は無いと言うのに…」
「え?そうなの?」
「まあ危険だからな。そうそう簡単に試せるモンでもねーんだよ」
紙を見ながら呟く王子に佐藤が驚いたように聞くので俺はこの前の時と同じ説明をする。
「…あー、確かに」
「…失礼します」
「ん?」
佐藤が思い出したように納得するとドアがノックされて執事のおじさんが入って来た。
「……ウミハラ殿?なぜココに…?」
「王様とかに報告でもしようと思ったんだけど忙しいみたいだから、暇つぶし的な?」
「いえ、そういう事では無く…クランチェスターに囚われているハズでは…?」
「ああ、この王子に協力してもらって逃げて来た。あのままだと下手したら証拠隠滅で殺されかねないし」
まあ直ぐには死刑になる事はないけど…と、俺は唖然とした様子のおじさんに理由と経緯を話す。
「いやー、あの頭イカれてる王様なら即日処刑とかしない?」
「流石にそこまですると国が割れんじゃね?独裁国家でもある程度下の意見を聞いてから実行するだろうし」
「…どうかなー?」
「んな事を独断で強行したら絶対下にリークされるって。俺なら亡命を条件に間違いなくやるぞ」
「…確かに。私でもやるわ…そんなアホな国と心中なんて嫌だし」
佐藤の反論に俺が根拠を話すと少し躊躇った後に結局納得する。
「だろ?そんな事になったら終わるから死刑にするとしても多分一週間ぐらいはかかるハズ」
「まあ、もう普通にバレてるから終わりなんだけどね」
「でもどーすんだろーな?こんなん他の友好国もブチ切れ案件だろうし」
「さあ?これで更に無能晒して全面戦争になったらウケるんだけど」
「…お嬢様、ギルバート様がお呼びでしたが…」
俺と佐藤が笑いながら世間話のように話しているとおじさんがココに来た用件を話す。
「ギルが?…ちょっと行って来る」
「おう」
ソファから立ち上がって部屋から出て行く佐藤を見送って俺はこの後何するかを考える事にした。
「…ねえ海原。ひょっとしてだけどさ…あなたなんかとんでもなく凄い事をしてたんじゃない?」
「だからおめーが『豊穣の神』だとか弄ったんじゃねーのかよ」
「いやまあ冗談半分だったんだけど…」
王子が最後の説明をすると佐藤はなんとも言えないような顔で言い、俺の言葉に微妙な歯切れ悪い感じで返す。
「『豊穣の神』…なるほど。このレベルで魔法農法を運用出来れば確かに神の領域と言っても間違いでは無いでしょう」
「でも恥ずいからやめてくれ」
「…凄いですね。やはりトルツは神の研究をしていた、って事ですよね?どうしたらそんな突拍子も無い事を思いつくのか…」
王子の反応に俺が拒否ると佐藤は感心したかのように褒め始めた。
「…たんなる好奇心ですよ」
「…あれ?なんか私地雷踏んだ…?」
「…さあ?」
王子が沈んだような表情で答えると佐藤が小声で聞いてくるので俺は適当に返す。
「しかし…気象操作も行えているとは…我々でもまだ成功した事例は無いと言うのに…」
「え?そうなの?」
「まあ危険だからな。そうそう簡単に試せるモンでもねーんだよ」
紙を見ながら呟く王子に佐藤が驚いたように聞くので俺はこの前の時と同じ説明をする。
「…あー、確かに」
「…失礼します」
「ん?」
佐藤が思い出したように納得するとドアがノックされて執事のおじさんが入って来た。
「……ウミハラ殿?なぜココに…?」
「王様とかに報告でもしようと思ったんだけど忙しいみたいだから、暇つぶし的な?」
「いえ、そういう事では無く…クランチェスターに囚われているハズでは…?」
「ああ、この王子に協力してもらって逃げて来た。あのままだと下手したら証拠隠滅で殺されかねないし」
まあ直ぐには死刑になる事はないけど…と、俺は唖然とした様子のおじさんに理由と経緯を話す。
「いやー、あの頭イカれてる王様なら即日処刑とかしない?」
「流石にそこまですると国が割れんじゃね?独裁国家でもある程度下の意見を聞いてから実行するだろうし」
「…どうかなー?」
「んな事を独断で強行したら絶対下にリークされるって。俺なら亡命を条件に間違いなくやるぞ」
「…確かに。私でもやるわ…そんなアホな国と心中なんて嫌だし」
佐藤の反論に俺が根拠を話すと少し躊躇った後に結局納得する。
「だろ?そんな事になったら終わるから死刑にするとしても多分一週間ぐらいはかかるハズ」
「まあ、もう普通にバレてるから終わりなんだけどね」
「でもどーすんだろーな?こんなん他の友好国もブチ切れ案件だろうし」
「さあ?これで更に無能晒して全面戦争になったらウケるんだけど」
「…お嬢様、ギルバート様がお呼びでしたが…」
俺と佐藤が笑いながら世間話のように話しているとおじさんがココに来た用件を話す。
「ギルが?…ちょっと行って来る」
「おう」
ソファから立ち上がって部屋から出て行く佐藤を見送って俺はこの後何するかを考える事にした。
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