クラスまるごと異世界転移

八神

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「「「お」」」


夜、俺らが寝ようとした時に魔獣が倒れたらしく藤原と柴田のスキルが解除され、魔獣が戻ってくる。


『…なぜ妾がこのような目に…助けてくれ…!』


魔獣はこの前と同じく倒れた状態からモゾモゾと動いて命乞いをしてきた。


「あ?また生きてんぞ」

「またか。多分コイツこの前の奴だな」

「流石に二度目はねーだろ。海、さっさと倒しちまおうぜ」


俺の問いに柴田が呆れたように返すと藤原は眠そうにあくびをしながらトドメを催促する。


『命だけは…!なんでもする!汝らにはもう二度と逆らわん!服従の首輪を着ける!だから命だけは助けてくれ!』

「なんか今度はすげー必死に命乞いしてくんぞ。どうする?」

「うーん…見た目が良いだけになぁ…藤、どうする?」

「…服従の首輪ってったらマジなやつだな」


魔獣の必至な懇願に俺が意見を聞くと柴田も困ったように話を振り藤原は少し考えて呟く。


「服従の首輪?なんだそれ?」

「暴れる家畜やペットに着ける首輪だな。強制的に言うことを聞かせるってやつ」

「どっかの国では奴隷にも着けてるって話だけど…人間の場合は本心で納得してないと外れるんだと。魔獣はどうなんだかな」

「一回試してみっか?外れたらそん時に倒せばいいし」

「そだな」

「そーするか」


柴田と藤原の話を聞いて興味を持った俺の提案に二人は賛同した。


「んじゃ、町行って買ってくっから見張り頼むぜ」

「おー。おい、死にたくなきゃ大人しくしてろよ」

『…う、うう…分かった…』


俺が魔獣に警告してスキルを使い兵を召喚すると藤原の姿が消えた。



…そして部屋の隅でめっちゃ怯えてる魔獣を見張りながら柴田と雑談する事、約20分。



「持ってきたぜー。おら、着けろよ」


スマホに着信があったので兵を召喚するとパッと藤原がスキルの力で一瞬で戻って来て手に持っていた首輪を魔獣に向かって投げつけた。


『…わ、分かった…コレで、いいのであろう…?』

「どーやらマジだったみてーだな」

「なに?コレで大丈夫なのか?」

「おう。これでコイツはもう俺らに逆らう事が出来なくなったワケだ」


魔獣が素直に首輪を拾って着けると少し光って柴田がすんなり受け入れて近づくので俺が聞くと藤原も頷く。


「へー…って、お。いつのまにか魔方陣があんじゃん」

「んじゃ帰るか」

「そーだな」

『ま、待て!妾はどうすればいい!?』


俺が魔方陣に気づいて兵士に片付けを指示すると藤原が呟き柴田が賛同し…なぜか魔獣が焦ったように聞いてくる。
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