74 / 556
74
しおりを挟む
「そりゃその頭のやつが自動回復だからな」
「ありがとうございます、ありがとうございます…聖女様、このご恩は一生忘れません…!」
「あ、うん」
柴田が理由を話すと中年女性が床に膝を着いて手を組み祈りのポーズを取りながら深山に感謝した。
「…ねえ。この『範囲攻撃可』ってのはどういう意味なの?」
「そのままの意味だろ。おそらく範囲内の人達に深山のスキルの効果があるって事じゃね?」
「それっていっぱいの人を治せるってこと?」
「多分な。やってみねーと分からねーけど」
深山の疑問に柴田が答え更なる問いに藤原が答える。
「やってみるか?」
「うん!」
「つーわけで…神父さん、聖女の奇跡とやらを希望する人達をこの教会に集められる?」
「ええ!私からも是非お願いしたいと思っていました!少々お待ちください!」
俺が深山の意思を尊重して神父に聞くと…
奇跡の力を目の当たりにしたからか、えらくハイテンションになりシスター達を引き連れて急いで教会を出て行く。
…そして10分もしない内にぞろぞろと人がいっぱい集まってきた。
「聖女様~」
「聖女さま~」
「聖女さまー」
「ど、どうしよう…こんなにいっぱい…!治せなかったら…!!」
「落ち着けよ、深山。そんな深刻に考えずにとりあえず深呼吸しとけ」
「そーそー、治せなかったら明日明後日と時間かけて一人一人治しゃーいーだろーが」
続々と教会内に集まってくる人達を見て深山が焦り始めるので俺と藤原がアドバイスをする。
「う、うん…」
「大丈夫。ミミなら出来るって」
「うん。ミミちゃんなら大丈夫だから自信を持って。何かあれば私たちもいるし」
「…とりあえずこの辺りの人達は集められるだけ集めてきました」
斉藤と住吉も深山を励まし、人の出入りが無くなったところで神父とシスター達が戻ってきた。
「流石に多いなー」
「それだけみんな困ってるってことよ」
「…すー…ふー…すー…ふー…では、いきます!」
かなりの人数が集まり…さながら満員電車のようにごった返している中、深山が深呼吸して意を決したように手をかざす。
「うお、眩しっ…」
するとさっきとは違っていきなり眩しい光が辺りを包む。
「おお!」「ああ…!」「うわぁ!」
…光が収まると集まった人達は驚いたように声を上げ『目が見える』だの『指が動く』だの『胸の痛みが無くなった』だの…興奮した様子でザワザワと騒いでいる。
「…ミミ、大丈夫?」
「体調悪くなったりしてない?」
「うん!全然問題無い!凄い…!こんなにいっぱいの人を一気に治せるなんて…!」
住吉と斉藤が心配したように気を遣うも深山は目の前の人達を見た後に興奮したように喜ぶ。
「ありがとうございます、ありがとうございます…聖女様、このご恩は一生忘れません…!」
「あ、うん」
柴田が理由を話すと中年女性が床に膝を着いて手を組み祈りのポーズを取りながら深山に感謝した。
「…ねえ。この『範囲攻撃可』ってのはどういう意味なの?」
「そのままの意味だろ。おそらく範囲内の人達に深山のスキルの効果があるって事じゃね?」
「それっていっぱいの人を治せるってこと?」
「多分な。やってみねーと分からねーけど」
深山の疑問に柴田が答え更なる問いに藤原が答える。
「やってみるか?」
「うん!」
「つーわけで…神父さん、聖女の奇跡とやらを希望する人達をこの教会に集められる?」
「ええ!私からも是非お願いしたいと思っていました!少々お待ちください!」
俺が深山の意思を尊重して神父に聞くと…
奇跡の力を目の当たりにしたからか、えらくハイテンションになりシスター達を引き連れて急いで教会を出て行く。
…そして10分もしない内にぞろぞろと人がいっぱい集まってきた。
「聖女様~」
「聖女さま~」
「聖女さまー」
「ど、どうしよう…こんなにいっぱい…!治せなかったら…!!」
「落ち着けよ、深山。そんな深刻に考えずにとりあえず深呼吸しとけ」
「そーそー、治せなかったら明日明後日と時間かけて一人一人治しゃーいーだろーが」
続々と教会内に集まってくる人達を見て深山が焦り始めるので俺と藤原がアドバイスをする。
「う、うん…」
「大丈夫。ミミなら出来るって」
「うん。ミミちゃんなら大丈夫だから自信を持って。何かあれば私たちもいるし」
「…とりあえずこの辺りの人達は集められるだけ集めてきました」
斉藤と住吉も深山を励まし、人の出入りが無くなったところで神父とシスター達が戻ってきた。
「流石に多いなー」
「それだけみんな困ってるってことよ」
「…すー…ふー…すー…ふー…では、いきます!」
かなりの人数が集まり…さながら満員電車のようにごった返している中、深山が深呼吸して意を決したように手をかざす。
「うお、眩しっ…」
するとさっきとは違っていきなり眩しい光が辺りを包む。
「おお!」「ああ…!」「うわぁ!」
…光が収まると集まった人達は驚いたように声を上げ『目が見える』だの『指が動く』だの『胸の痛みが無くなった』だの…興奮した様子でザワザワと騒いでいる。
「…ミミ、大丈夫?」
「体調悪くなったりしてない?」
「うん!全然問題無い!凄い…!こんなにいっぱいの人を一気に治せるなんて…!」
住吉と斉藤が心配したように気を遣うも深山は目の前の人達を見た後に興奮したように喜ぶ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
309
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる