クラスまるごと異世界転移

八神

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「…ねえ、サリーとスミーって今どこの宿屋に泊まってるの?」

「え?あ…えーと…」


ひとしきり笑った後に深山が聞くと斉藤が俺らを見ながら言い淀み住吉も同じように俺らを見る。


「斉藤達はずっと俺らと同じ家に住んでんぞ」

「同じ……えっ!?同じ家!?」

「そーそー、シェアハウスってやつ?」

「…まあ、実際はただの居候だけど…」


俺がドッキリでわざと勘違いさせる言い方をすると予想通り深山が驚いて斉藤と住吉を見るので柴田が言い直し、藤原がボソッと呟く。


「あ、じゃあ遊びに行っても良い?」

「今は改築中だから無理。明日か明後日には終わるだろうけど」

「えー…なんでこのタイミングなの?」

「今度の家が流石に狭くてな。やっぱり住むならある程度の余裕は必要だろ」

「「確かに」」「「そうだね」」


俺の意見に深山を除くみんなが賛同して同時に頷く。


「とりあえず今日は宿屋に泊まる予定だからお前も来ればいーじゃん」

「え、良いの!?」

「おう」

「歓迎するぜ」

「やったー!サリー、スミー今日はパジャマパーティーしよー!」


俺の提案に深山が聞くと柴田と藤原が頷き、嬉しさ余ってなのか、なぜか深山は住吉に抱きついた。



…翌日。



昼前の儀式の時に運ばれて来た人は下半身と右腕が無く、頭も半分ほど欠けていて生きてるのかどうかも分からないような感じで包帯がぐるぐる巻きにされている。


「…では。これより『清浄の儀』を始めます」


…昨日と同じように深山がそう言うと人が両側に分かれた。


そしてスキルを使ったのか包帯の巻かれた人が光り出し…ものの数秒で五体満足の状態へと全快する。


「うわ、やっべ…こりゃ蘇生も出来るっつーのもホントだわ」

「つーかアレ女だったんだな」


マジの奇跡を目の当たりにした藤原が驚きながら呟くと顔の包帯を取った人の素顔を見て柴田も驚いたように呟く。


「大丈夫?ミミ」

「うん。行こ」

「やっぱMP使うのって疲れんのか?」

「うん。私はミミちゃんほどでも無いけど…やっぱりゼロになるまで一気に使ったらフラフラになるよ」


住吉と一緒に出て行く深山を追いかけるように建物を出ながら聞くと、やっぱり斉藤も経験したことがあるかのように答える。


「へー…意外と大変なんだな」

「って言っても海原君達から杖とかを貰ってからは一度も無いんだけどね」

「そっか!海、あの杖だよ!」


俺と斉藤の会話を聞いて何かを閃いたのか急に柴田が声を上げた。
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