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「その…深山…が居る国については分からないの?何も聞いてない?」
「確か『クランチェスター』って国で、こっから飛行船を乗り継いで一日とちょっと。陸路と海路で一ヶ月ぐらいだと」
「空と陸で時間違い過ぎねー?」
「あぶねー場所を通って最短の近道を休まず突っ切れば5日で着くらしいぞ」
「…安全な場所で一ヶ月かよ…まあ空からだしな」
俺が住吉の問いに答えると藤原が疑うように聞いて来たので料理長から聞いた情報をそのまま伝えると、柴田はなんとも言えない顔で呟く。
「つーか『聖女』って事は深山ってまだ処女って事だよな?」
「バカ、藤!お前場所考えろ!」
「あ、やべっ!なんでもない、なんでもない!ごめん、忘れて!」
いつもの男同士のノリで藤原が聞いてくると柴田が即座に注意して、藤原は女子二人に白い目で見られながら前言撤回して謝る。
「ま、まあでもなんで深山が『聖女』なんだ?」
「佐藤いわく深山の固有スキルが『奇跡』なんだと」
「「「「奇跡??」」」」
柴田の雰囲気を変えるような問いに俺が答えるとみんなハテナマークを出しながら不思議そうな顔で首を傾げた。
「俺も佐藤から聞いた話だからホントかどうかは分からねーけどな」
「奇跡って例えばHP全快とかか?」
「佐藤が深山から直接聞いた話だと『MPを全部使ったエリクシール』ってよ」
「「へー!」」
「エリクシール…化粧品?」
「エリクシールって化粧品だよね?」
…どうやらゲームをやる佐藤や俺らの例えはゲームをしない斉藤と住吉には通じなかったようだ。
「違う違う。深山のやつは病気怪我HPMPとかを『全快させる』んだと」
「へー!そうなんだ!」
「深山さん凄いなぁ…」
「なんでも全MP消費だからか欠損とか障害、なんなら死んでも一日以内なら蘇生も可能らしいぜ」
俺の説明に住吉と斉藤は感心したように呟くので佐藤から聞いた更に細かい情報も追加する。
「いやいや、盛り過ぎだろ。ソレが本当ならぶっ壊れチートじゃねーか」
「でも全MP消費ってこたぁ一日一回だろ?チートではあってもぶっ壊れじゃあないんじゃね?」
その説明を聞いた藤原が疑うように言うと柴田は少し訂正するように返す。
「…ね、ねえ海原君。その…深山さんに、会いに行かない?」
「理恵も?私も久しぶりに会いたいけど…」
「だとよ。どーする?」
「別に良いんじゃね?」
「俺もどっちでも良いかな」
斉藤と住吉の提案に俺が柴田と藤原に聞くも大して興味無さそうに言う。
「んじゃ、行くか」
「やったー!」
「海原ありがと!」
俺らは女子二人の意思を尊重して『クランチェスター』とかいう国に行ってみる事にした。
「確か『クランチェスター』って国で、こっから飛行船を乗り継いで一日とちょっと。陸路と海路で一ヶ月ぐらいだと」
「空と陸で時間違い過ぎねー?」
「あぶねー場所を通って最短の近道を休まず突っ切れば5日で着くらしいぞ」
「…安全な場所で一ヶ月かよ…まあ空からだしな」
俺が住吉の問いに答えると藤原が疑うように聞いて来たので料理長から聞いた情報をそのまま伝えると、柴田はなんとも言えない顔で呟く。
「つーか『聖女』って事は深山ってまだ処女って事だよな?」
「バカ、藤!お前場所考えろ!」
「あ、やべっ!なんでもない、なんでもない!ごめん、忘れて!」
いつもの男同士のノリで藤原が聞いてくると柴田が即座に注意して、藤原は女子二人に白い目で見られながら前言撤回して謝る。
「ま、まあでもなんで深山が『聖女』なんだ?」
「佐藤いわく深山の固有スキルが『奇跡』なんだと」
「「「「奇跡??」」」」
柴田の雰囲気を変えるような問いに俺が答えるとみんなハテナマークを出しながら不思議そうな顔で首を傾げた。
「俺も佐藤から聞いた話だからホントかどうかは分からねーけどな」
「奇跡って例えばHP全快とかか?」
「佐藤が深山から直接聞いた話だと『MPを全部使ったエリクシール』ってよ」
「「へー!」」
「エリクシール…化粧品?」
「エリクシールって化粧品だよね?」
…どうやらゲームをやる佐藤や俺らの例えはゲームをしない斉藤と住吉には通じなかったようだ。
「違う違う。深山のやつは病気怪我HPMPとかを『全快させる』んだと」
「へー!そうなんだ!」
「深山さん凄いなぁ…」
「なんでも全MP消費だからか欠損とか障害、なんなら死んでも一日以内なら蘇生も可能らしいぜ」
俺の説明に住吉と斉藤は感心したように呟くので佐藤から聞いた更に細かい情報も追加する。
「いやいや、盛り過ぎだろ。ソレが本当ならぶっ壊れチートじゃねーか」
「でも全MP消費ってこたぁ一日一回だろ?チートではあってもぶっ壊れじゃあないんじゃね?」
その説明を聞いた藤原が疑うように言うと柴田は少し訂正するように返す。
「…ね、ねえ海原君。その…深山さんに、会いに行かない?」
「理恵も?私も久しぶりに会いたいけど…」
「だとよ。どーする?」
「別に良いんじゃね?」
「俺もどっちでも良いかな」
斉藤と住吉の提案に俺が柴田と藤原に聞くも大して興味無さそうに言う。
「んじゃ、行くか」
「やったー!」
「海原ありがと!」
俺らは女子二人の意思を尊重して『クランチェスター』とかいう国に行ってみる事にした。
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