57 / 556
57
しおりを挟む
「とりあえずこっからは『黄泉への誘い』 って呼ばれてんだから慎重に行かねーとな」
「藤。旗と聖水はちゃんとあるか?」
「大丈夫大丈夫。聖水は99個持ってっから。海は?」
「俺も限界まで持ってるぞ」
「んじゃ俺のも合わせて約300個…中に居られるのは一週間ぐらいだな」
なんかこの魔方陣の先はやべーダンジョンらしいので行く前に一旦三人でちゃんと持ち物を確認し準備を万端にする。
「…よし、行くか!」
「「おー」」
準備を終えた俺らは柴田の合図に返事をしてから魔方陣の中に入って未知のダンジョンへと挑んだ。
「うへー…これが『瘴気』か…やべー」
「黒いモヤだか煙だかガスだかで前も見えねーな」
「とりあえず俺の旗使っとくから藤、松明持ってろ」
「おうよ」
柴田が持っていた松明を藤原に渡すと旗を取り出して棒の上の方を開いて聖水を流し込む。
「おっ…呼吸が楽になった」
「しっかし前があんま見えねーな。ま、松明のおかげで近くが見えるだけマシか」
「松明が無かったら不意打ちされる危険性があるしな」
旗のおかげで俺らの周りの瘴気とやらが消え奥に進めるようになったので適当に進んでいく。
「にしてもダンジョンにトラップが無くて良かったよなー」
「全くだ。トラップなんてあったら俺らなんて即全滅よ」
「他のダンジョンとかにもねーの?」
「仕掛けによるトラップとかはあるけど、ローグライクとかの床トラップは見た事無いな」
「ま、そこまでしたらダンジョンなんてまともに攻略できねーしな」
ゲームじゃねーんだから…と、適当に雑談しながらも敵を見つけるや否やスキルで隔離して先を急ぎ、慎重になりながらもどんどん奥へと進む。
「うひょー、なにあれ?モンスターハウス?」
「めっちゃぐるぐる回ってるし」
何度目かのひらけた場所に出るとリッチのような骸骨が壁を沿うように部屋をぐるぐると回るように歩いている。
「ま、でも4体なら楽勝よ」
「ホント便利になったなー、お前のスキルは」
「まあな」
「よし、行くぜ」
パッと消えた魔獣達を見て俺が藤原に羨ましそうに言うと嬉しそうに胸を張る。
「…なんか普通のダンジョンに比べて魔獣が少ない気がするが…気のせいか?」
「俺らが避けてるからじゃねーの?」
「もしかしたらルートの可能性もあるな。まあでも敵は少ない方がありがたいだろ」
柴田が歩きながら不思議そうに辺りを見渡しながら呟くと藤原も同様に辺りを見渡してからそう返した。
「藤。旗と聖水はちゃんとあるか?」
「大丈夫大丈夫。聖水は99個持ってっから。海は?」
「俺も限界まで持ってるぞ」
「んじゃ俺のも合わせて約300個…中に居られるのは一週間ぐらいだな」
なんかこの魔方陣の先はやべーダンジョンらしいので行く前に一旦三人でちゃんと持ち物を確認し準備を万端にする。
「…よし、行くか!」
「「おー」」
準備を終えた俺らは柴田の合図に返事をしてから魔方陣の中に入って未知のダンジョンへと挑んだ。
「うへー…これが『瘴気』か…やべー」
「黒いモヤだか煙だかガスだかで前も見えねーな」
「とりあえず俺の旗使っとくから藤、松明持ってろ」
「おうよ」
柴田が持っていた松明を藤原に渡すと旗を取り出して棒の上の方を開いて聖水を流し込む。
「おっ…呼吸が楽になった」
「しっかし前があんま見えねーな。ま、松明のおかげで近くが見えるだけマシか」
「松明が無かったら不意打ちされる危険性があるしな」
旗のおかげで俺らの周りの瘴気とやらが消え奥に進めるようになったので適当に進んでいく。
「にしてもダンジョンにトラップが無くて良かったよなー」
「全くだ。トラップなんてあったら俺らなんて即全滅よ」
「他のダンジョンとかにもねーの?」
「仕掛けによるトラップとかはあるけど、ローグライクとかの床トラップは見た事無いな」
「ま、そこまでしたらダンジョンなんてまともに攻略できねーしな」
ゲームじゃねーんだから…と、適当に雑談しながらも敵を見つけるや否やスキルで隔離して先を急ぎ、慎重になりながらもどんどん奥へと進む。
「うひょー、なにあれ?モンスターハウス?」
「めっちゃぐるぐる回ってるし」
何度目かのひらけた場所に出るとリッチのような骸骨が壁を沿うように部屋をぐるぐると回るように歩いている。
「ま、でも4体なら楽勝よ」
「ホント便利になったなー、お前のスキルは」
「まあな」
「よし、行くぜ」
パッと消えた魔獣達を見て俺が藤原に羨ましそうに言うと嬉しそうに胸を張る。
「…なんか普通のダンジョンに比べて魔獣が少ない気がするが…気のせいか?」
「俺らが避けてるからじゃねーの?」
「もしかしたらルートの可能性もあるな。まあでも敵は少ない方がありがたいだろ」
柴田が歩きながら不思議そうに辺りを見渡しながら呟くと藤原も同様に辺りを見渡してからそう返した。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる