54 / 556
54
しおりを挟む
…王子の婚約者のお披露目も終わり、歓談タイムのような雰囲気になってみんなが料理を取り出すので俺らは一旦柴田達との合流を目指す。
「ちょっと、なんであなた達がココにいるの!?」
「なんで、って…招待状を貰ったからに決まってんじゃん。ほら」
「私は柴田に誘われた」
…先に佐藤が柴田達に接触してたらしく俺らは少し離れた位置で止まって様子を見る事に。
「斉藤さん達も居たし…もしかしてみんな招待状を!?」
「いや、俺と柴だけよ。斉藤は俺が誘った」
「佐藤さん元気そうだね。そのドレスとっても良く似合ってるよ」
「斉藤さん…あ、ありがと」
話題に挙がった藤原と斉藤が合流し、俺だけ一人ぽつんと取り残された。
「ってゆーかあと一人居なかった!?二人が招待状で斉藤さんと住吉さんを誘ったって事は…もしかして勝手に入って来ちゃったの!?」
「んなわけあるか。仕事だ、仕事」
佐藤が勘違いで驚くので俺は否定しながらココに居る目的を話す。
「仕事…?」
「アカリ。ここに居たのか」
「ギルバート様!」
「ギルで良い。この方達は?」
「えーと…私の友達…です」
第一王子の問いに佐藤は少し考えたよう微妙な顔をしながら関係性を答える。
「ほう?アカリの友達か。初めまして、私は『ギルバート・ドロウィン』この国の第一王子です」
第一王子のイケメンスマイルでの自己紹介に斉藤と住吉が見惚れたような反応をする。
「俺は柴田だ」
「俺は藤原」
「なんと…!貴方達が冒険者の、英雄シバタ殿とフジワラ殿か!」
…何故か王子は柴田と藤原の名前を聞くと床に片膝を着いて頭を下げ始めた。
「え?ギルバート様?…ちょっと。あなた達何をしたの?英雄…?」
「別にそんな大それた事はしてねーぜ?なあ?」
「そーそー。周りが勝手に過大評価し過ぎてるだけよ」
佐藤の困惑したような問いに柴田と藤原も若干困ったような反応をしながら返す。
「ウミハラ殿も、此度のお力ぞえ感謝いたします」
「…あなたも何かしたの?」
王子が立ち上がったかと思いきや俺の方を向いて頭を下げながら感謝の言葉を言うので佐藤が怪しむような感じで聞いてくる。
「さっき言っただろーが。仕事で来てるって」
「王子がわざわざ頭を下げるほどの仕事ってなに?柴田達は冒険者だからでしょ?」
「お前何も聞かされてねーの?まあ、俺もお前の事知らなかったしお互い様か。一応ココにいる給仕達、3人以外俺の兵よ」
「「は?」」「「「え?」」」
「ついでに厨房にいる料理人のほとんどが俺の兵だし、今出してる料理のほとんどは俺の兵が作ってんだけど」
「「はあー!?」」「「「ええー!?」」」
俺が仕事内容を説明すると王子以外のクラスメイト全員が驚いたように声を上げた。
「ちょっと、なんであなた達がココにいるの!?」
「なんで、って…招待状を貰ったからに決まってんじゃん。ほら」
「私は柴田に誘われた」
…先に佐藤が柴田達に接触してたらしく俺らは少し離れた位置で止まって様子を見る事に。
「斉藤さん達も居たし…もしかしてみんな招待状を!?」
「いや、俺と柴だけよ。斉藤は俺が誘った」
「佐藤さん元気そうだね。そのドレスとっても良く似合ってるよ」
「斉藤さん…あ、ありがと」
話題に挙がった藤原と斉藤が合流し、俺だけ一人ぽつんと取り残された。
「ってゆーかあと一人居なかった!?二人が招待状で斉藤さんと住吉さんを誘ったって事は…もしかして勝手に入って来ちゃったの!?」
「んなわけあるか。仕事だ、仕事」
佐藤が勘違いで驚くので俺は否定しながらココに居る目的を話す。
「仕事…?」
「アカリ。ここに居たのか」
「ギルバート様!」
「ギルで良い。この方達は?」
「えーと…私の友達…です」
第一王子の問いに佐藤は少し考えたよう微妙な顔をしながら関係性を答える。
「ほう?アカリの友達か。初めまして、私は『ギルバート・ドロウィン』この国の第一王子です」
第一王子のイケメンスマイルでの自己紹介に斉藤と住吉が見惚れたような反応をする。
「俺は柴田だ」
「俺は藤原」
「なんと…!貴方達が冒険者の、英雄シバタ殿とフジワラ殿か!」
…何故か王子は柴田と藤原の名前を聞くと床に片膝を着いて頭を下げ始めた。
「え?ギルバート様?…ちょっと。あなた達何をしたの?英雄…?」
「別にそんな大それた事はしてねーぜ?なあ?」
「そーそー。周りが勝手に過大評価し過ぎてるだけよ」
佐藤の困惑したような問いに柴田と藤原も若干困ったような反応をしながら返す。
「ウミハラ殿も、此度のお力ぞえ感謝いたします」
「…あなたも何かしたの?」
王子が立ち上がったかと思いきや俺の方を向いて頭を下げながら感謝の言葉を言うので佐藤が怪しむような感じで聞いてくる。
「さっき言っただろーが。仕事で来てるって」
「王子がわざわざ頭を下げるほどの仕事ってなに?柴田達は冒険者だからでしょ?」
「お前何も聞かされてねーの?まあ、俺もお前の事知らなかったしお互い様か。一応ココにいる給仕達、3人以外俺の兵よ」
「「は?」」「「「え?」」」
「ついでに厨房にいる料理人のほとんどが俺の兵だし、今出してる料理のほとんどは俺の兵が作ってんだけど」
「「はあー!?」」「「「ええー!?」」」
俺が仕事内容を説明すると王子以外のクラスメイト全員が驚いたように声を上げた。
0
お気に入りに追加
329
あなたにおすすめの小説
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
海月 結城
ファンタジー
ストーカーが幼馴染みをナイフで殺そうとした所を庇って死んだ俺は、気が付くと異世界に転生していた。だが、目の前に見えるのは生い茂った木々、そして、赤ん坊の鳴き声が3つ。
そんな俺たちが捨てられていたのが孤児院だった。子供は俺たち3人だけ。そんな俺たちが5歳になった時、2人の片目の中に変な紋章が浮かび上がった。1人は悪の化身魔王。もう1人はそれを打ち倒す勇者だった。だけど、2人はそんなことに興味ない。
しかし、世界は2人のことを放って置かない。勇者と魔王が復活した。まだ生まれたばかりと言う事でそれぞれの組織の思惑で2人を手駒にしようと2人に襲いかかる。
けれども俺は知っている。2人の力は強力だ。一度2人が喧嘩した事があったのだが、約半径3kmのクレーターが幾つも出来た事を。俺は、2人が戦わない様に2人を守護するのだ。
最古のスキル使い―500年後の世界に降り立った元勇者―
瀬口恭介
ファンタジー
魔王を倒すも石にされてしまった勇者キール。スキルが衰退し、魔法が発達した500年後の世界に復活したキールは、今まで出来ることのなかった『仲間』という存在を知る。
一見平和に思えた500年後の世界だったが、裏では『魔王候補』という魔族たちが人間界を我がものにしようと企んでいた。
それを知ったキールたちは魔族を倒すため動き始める。強くなり、己を知るために。
こうして、長いようで短い戦いが始まる。
これは、一度勇者としての役目を終えたキールとその仲間たちが自らの心象を探し求める物語。
※この作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
※元勇者のスキル無双からタイトル変更しました。
※24日に最終話更新予定です。
アレク・プランタン
かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった
と‥‥転生となった
剣と魔法が織りなす世界へ
チートも特典も何もないまま
ただ前世の記憶だけを頼りに
俺は精一杯やってみる
毎日更新中!
異世界召喚されていきなり妃候補とか言われたけど、他の妃候補がチートすぎてもう辞めたいです+妖精(おまけ)付き
蘇芳
ファンタジー
異世界に召喚されたマナはお城に連れていかれると、王妃様から妃候補として選ばれた事を告げられます。王太子にはいたく気に入られたものの、他の王妃候補があまりにも強すぎる。
カリスマ姫、パーフェクト公爵令嬢、美騎士令嬢に天才魔女、この層々たる顔ぶれを前に、気弱で何の取り柄もないマナは妃候補を辞めて普通に暮らしたいとまで思い詰めます。けれど、そんな事が口にできるはずもなく、チートな妃候補と共に聖メディアーノ学園での学園生活が始まってしまいます。
わたしににあるものと言えば可愛らしいフェアリーだけ、それでも自分なりにやってみます。
何の取柄もない弱気少女が異世界で人の温かさに触れながら頑張る物語。
基本は恋愛ですが、それ以外の要素も多いのでファンタジーといたしました。
誤字脱字などあれば、教えて頂けるとうれしいです。
小説家になろうでも投稿させて頂いております。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる