クラスまるごと異世界転移

八神

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「おお…!コレは…『死霊王』の装備とは珍しい!初めて見た…が、残念ながらウチではこのクラスの装備は鑑定出来ない」

「だとよ」

「マジでー?そこをなんとか頑張ってもらって…」

「無理なものはどう頑張っても無理だ。このクラスともなると王都か都市クラスの街にいる熟練の鑑定人じゃないと難しいだろう」


…どうやら死霊王の装備は結構レア度が高いらしく鑑定を断られてしまった。


「どーする?ちょうど依頼もなんとかって街に行かないと無いんだろ?」

「そーだな…そろそろ雑用の依頼も無くなってきたし、斉藤達と相談して次の街に移るか」

「そーするしかねーよな」


とりあえず俺らは斉藤と住吉と話をするために一旦帰宅する事に。


「ただいまー」

「あっ、海原君おかえり。なんかさっきレベルが上がった、って声が聞こえたんだけど…」

「アレどういう事なの?」


家の中に入ると斉藤と住吉が小走りで出迎えてくれた後に聞いてくる。


「マジで?どゆこと?」

「あー、多分斉藤達もパーティメンバー扱いになってんな」

「一応ベンチ要員…補欠とか控えにも経験値は入る仕様になってる。…まあ、普通は帯同していた場合は、なんだけどな」

「マジか。やっぱりそこ周りの設定ガバガバじゃねぇか」


斉藤達の疑問をそのまま二人に振ると一応説明はしてくれたものの…


詳しくは分からないといったような感じを出すので俺は呆れたように呟いた。


「で、どんくらい上がった?」

「私は15だって」

「私も同じ」

「はあ~?経験値の配分おかしくね?俺と藤はそこそこ冒険者として敵倒してるハズなのにレベルが一緒て」

「…そう考えると、レベルが低いやつにいっぱい入って上に追いつき易くなるっつーならし方式か?」


藤原の問いに斉藤と住吉が答えると柴田が納得いかないように言うので俺は配分を予想しながら返す。


「あー、そういう方式?じゃあ俺か藤に合わせて海とか女子に経験値が多めにいったってこと?」

「多分な」

「中々エグい仕様だな…どおりでパーティのアレコレが拗れてるわけだ」

「あー、なるほど。だから」


柴田の確認に俺が適当に返すと藤原が何かを思い返すように納得し、柴田もその発言に賛同する。


「まあソレはさておき…俺らは次の街に行こうと思うんだけど、住吉達はどうする?」

「「えっ?」」

「住む場所の心配ならこの家を好きに使っていいよ」


藤原が話を変えて本題を切り出すと斉藤と住吉は驚いた後にちょっと困惑したような感じになるので俺はちょっとフォローした。
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