クラスまるごと異世界転移

八神

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…翌朝。


まだまだ骸骨は元気っぽい感じなので俺らは朝食を食べて昨日のゲームを再開する。


「…っと、そろそろ確認してみようぜ」

「まだまだだろ」

「コレよ、コレ」

「ああ。ちょっと待ってろ」


藤原が思い出したように骸骨の状態を気にするので俺が適当に流すと、敵のステータスが見れる小さいルーペのようなアイテムを取り出す。


俺はソレを受け取って兵士に持たせソイツを別空間に行かせて骸骨の現状を覗いた。


「…お、HPが半分くらいになってんな。あとMPがゼロだ」

「マジで?じゃあ範囲攻撃じゃなくて防御力縛るか」

「アイツもはや杖を振り回してるだけだからソレでいいかもな」

「オッケ」


骸骨の状態を報せると柴田が戦術を変えるような事を言うので普通に賛同した。



「…ここは金を打って攻めるよりも王を逃すか、歩を打って角の効きを消すとかで先に守った方が良かったかもな」

「海、ババは左だぜ」

「ほーん…じゃあ……マジか!」

「へへっ!だから言ったのに!」

「「「お」」」


昼食後に柴田が感想戦、俺と藤原がババ抜きをしているとどうやら骸骨を倒したらしく…


ピロリロリン♪という軽快な音が頭の中に聞こえ二人のスキルが解除されたようだ。


「…コレって倒したのか?」

「さあ?まさかまた動かないよな?」

「とりあえず王冠とかは戦利品で拾うか」


別空間から戻ってきた骸骨は見た目が変わらないまま倒れて動かないので…


とりあえず俺は兵士達に装備を剥ぎ取るように指示する。


「『死霊王の王冠』『死霊王の杖』『死霊王のマント』ねぇ…」

「コイツ『死霊王の抜け殻』ってなってっけど…どうする?」

「とりあえず依頼を受けた時に証拠になるから持って行くか」


柴田が装備品の名称を見て呟くと藤原が倒れたままピクリとも動かない骸骨を指差して聞いてくるので…


俺は一応兵士達に簡易担架を組み立てさせてソレに乗せて運ばせる事にした。


「にしても思いのほか早く終わったな」

「まあ柴が言うようにそんな強くなかったんだろ」

「あの魔方陣、不気味な感じで光ってんな…おっ、入口んとこにも魔方陣出来てんじゃん」

「流石に荷物があるからこれ以上はやめとこうぜ。今なら楽に帰れるんだからよ」

「そだな。食べ物が足りなくなったら困るし」


兵士達に後片付けをさせて綺麗になったところで俺らは祭壇の上の黒っぽい紫色に光る魔方陣を無視して帰る事に。
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