クラスまるごと異世界転移

八神

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「…お?なんか変なとこに出たな」

「遺跡…ってか、アレ、ゲームとか良く見る祭壇…か?」

「おいおい、行き止まりだし…なんか雰囲気的にボスっぽくね?」


どれくらい地下に潜ったのか分からんが結構な時間をかけてココまで来てのまさかの行き止まり。


…途中広い空間はいくつか通って来たけども…こんな周りに石の柱や階段っぽいのがある場所は初めてだ。


「でもなんも居ねぇな。魔方陣も無いしイベントも無いっぽいし」

「ただの行き止まりかよ。戻って別の場所行くか?」

「そだな…ってかこの祭壇っぽいのはなんかギミックとかねーのかよ」


行き止まりの空間を三人で調べてみるも魔獣も居なければアイテムも宝箱も何も無い。


「祭壇っつーからな。果物でも置いてみるか?」

「やってみるか」

『…不遜なる…不届き者…共よ…』

「「「うおっ!?」」」


俺が兵士に持たせてる箱の中からリンゴっぽい果物を取って祭壇の真ん中に置くと…


突然入口にドアが現れて閉まり、急にガサガサの声が聞こえて来たと思えば祭壇に大きな魔方陣が現れて光を放つ。


「やべ!離れろ!」

「藤!」

「大丈夫!」


俺と柴田は階段の近くにいたのですぐに祭壇を離れる事が出来たが、藤原は奥の方にいたので名前を呼ぶとスキルを使って入口近くに移動していた。


「んだアレ?」


魔方陣が光の柱が立つような発光をしたと思えば急にパッと光が消え、祭壇の上には骸骨のような物が立っている。


「…リッチじゃね?」

「リッチっぽいな」


…骸骨は頭に王様のような立派な王冠を被っていて大きな赤いマントを羽織り、禍々しい感じの大きな杖を持っていたので柴田と藤原が敵の正体を予想した。


『不遜なる不届き者共に裁きを』


骸骨がよく分からない事を言って杖を掲げると黒い光が杖に収束するように集まっていく。


「裁きぃ?おい、藤」

「分かってるよ。海」

「オッケー」


柴田が馬鹿にしたように言いながら指示するので俺らはいつも通りスキルの連携で骸骨を別空間に飛ばし、兵達にテントの設営をさせる。





ーーーーーー





「おらあ!4。げっ、4マス戻るだぁ!?」

「ゴール手前は戻るマスが多いからな…6。3マス戻る…更に2マス戻るかよ」

「…あっ、やられた。ふんどしの桂か…ならばこっちは割り打ちの銀だ」


俺と藤原は兵士を含めて5人で手製のすごろくをして柴田も兵士と将棋をしながら時間を潰す。


「ふあ~…そろそろ寝るか」

「…げ、もう深夜じゃねぇか」

「まあこの洞窟に入ったのが夕方ぐらいだったしな」


ゲームしてる最中に眠くなって来たので時間を確認すると既に日付が変わっている。


なので俺たちはテントに入って寝る事にした。
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