クラスまるごと異世界転移

八神

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そして雑用の依頼を片っ端から受けて今日の分が無くなった頃に帰宅。


「ただいまー」

「おかえりぃ」

「おかえり」

「海原君おかえり!」

「あ、おう」


いつも通り柴田と藤原の声が聞こえたかと思ったらクラスメイト女子の斉藤がわざわざ出迎えてくれた。


「昨日は本当にありがと!」

「…おう」


斉藤のお礼の言葉になんて返せばいいのか分からないので俺はとりあえず相槌を打つ。


「私にはこれぐらいしかできないけど…はい!」

「お、コレが柴が絶賛してたクッキーか。ありがとよ」


斉藤がラッピングされた袋を差し出して来るので俺は受け取った後に中身を確認してお礼を返した。


「あの…海原君。私もココに住んで良いの?」

「別にいいよ。…野郎が多い事を気にしないんなら」

「やった!ありがと!…でね、あと一人増やすのは無理かな…?」


斉藤の確認に俺は頷きながら条件を言うと目を泳がしながら要求してきた。


「誰?彼氏?」

「違う!私まだ彼氏なんか居ないし…住吉さん!やっぱり一人だと不安だし」

「住吉?お前らどうよ?」

「家主がオッケーってんなら良いんじゃね?」

「俺も」


やっぱり予想通りの名前が出て来たので柴田と藤原に確認するもどうやら俺次第のようだ。


「言ったな?聞いた通りオッケーだと」

「やったー!じゃあ住吉さん迎えに行って来る!」


二人の了承も得たので俺も了承すると斉藤は喜んで家から出て行く。


「そーいや住吉って娼館で働いてるらしいぜ。しかも住み込み」


…住吉が居る場所分かんのか?と俺が不思議に思いながら見送るとその様子を見てた柴田が説明するように教えてくれた。


「娼館?風俗か?」

「そうそう。昨日も娼館の前に居ただろ?」

「マジで?つーか待ち合わせ場所が娼館の前ってヤバ過ぎだろ」

「しょーがねーだろ、急いで呼べって言われたんだから」


俺が柴田の言葉に呆れていると藤原が会話に参加して来る。


「んな事より海、気づいたか?」

「…ああ」

「俺ら、一足先に大人の階段を登れるかもな」

「娼館で働いてるぐらいだし少し押せば…ぐふふ」


柴田の問いに頷くと藤原がゲスい笑い方をした。


「流石に海と違って俺らはタダで…とは行かないにしても半額ぐらいにまけてくれんかな?」

「上手く交渉すりゃあ5000円ぐらいでイケんじゃね?」


藤原と柴田は値段交渉をどうするか…と話し合っているが、俺には関係の無い事なので洗面所に行って手を洗う。
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