クラスまるごと異世界転移

八神

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「コレ重いんだよな」

「まあこんだけのデカさだとな」


王冠を被ったままのミノタウルスの頭部を受付の前の床に置かせると受付嬢が慌てた様子でカウンターから出てきて周りがザワザワと騒がしくなる。


「…すみません、今担当者をお呼びしていますので少々お待ちください」

「担当者?」

「本物かどうかの確認だな。まあ普通ならコレを見たら一発で分かるハズなんだけど」


受付嬢の頭を下げながらの言葉に俺が聞き返すと藤原が説明してくれた。


「お前結構詳しいな」

「まあな。お前も冒険者やってパーティ組めば嫌でも詳しくなれるぜ?」

「そうだな…一応考えとくわ」

「あの…先にCランクの完了確認を行ってもよろしいですか?」

「あ、はい」


俺らが喋っていると受付嬢がよく分からん確認をしてきて藤原が頷く。


「…確認が取れました。依頼達成になりますね」


バタバタとギルド内が忙しくなってる中、俺らは適当にそこら辺のテーブルの席に座って駄弁っていると受付嬢が報告に来た。


「こちらが報酬になります」

「ども」

「Bランクの依頼についてはもう少しお待ち下さい」

「はいはい」


ミノタウルスの王様と言えどあまり違いが無いのかなんなのか確認作業とやらに結構な時間がかかっている。


「えらい時間かかってんな、もうそろそろで30分だぜ?」

「何かあんじゃね?普通は王冠とかマントとかを見せるだけで良いハズなんだけど」

「へー、じゃあわざわざ確認とかいって持って行かなくても良くね?」

「だよなー」

「お、いたいた」


藤原が椅子を後ろに傾けて手を頭の後ろで組むと柴田がやって来た。


「どした?」

「いや、斉藤がお前らにお礼を言いたいんだとさ」

「マジで?」

「俺この後FとEの依頼やろうと思ってんだけど」


俺らと同じテーブルの席に座る柴田に用を聞くとどうやら斉藤絡みらしい。


「あー、海はそうだろうな。とりあえず藤だけでも戻ったら?斉藤の焼いたクッキー美味かったぜ」

「マジで?」

「てかこんなところで何してんだ?噂とか情報でも仕入れてんのか?」

「査定待ち」


柴田の疑問に藤原が壁に貼られた依頼書を指差しながら答える。
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