クラスまるごと異世界転移

八神

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「ねぇな。そもそも俺はお前らと違って冒険者じゃねぇし」

「くっ…!このチート野郎が!」

「おめーも一回パーティを探す苦労と追い出される悲しみを味わえや!」


スキルの関係上、別にパーティを組まなくても…そもそも冒険者にならずとも日銭を稼ぐのに問題は無いのでソレを告げると二人に嫉妬された。


…そうこうしてる間に目的地の洞窟へと到着。


「よし、行くか」

「おう」

「そうだな」


馬車から降りた俺らは少しの間洞窟を見て本当に入ろうかどうか悩んでいたが…


藤原が合図をして先に入って行くので俺と柴田もそれに賛同して中に入った。


「おおー、居るわ居るわ。魔獣どもが雁首そろえてよぉ」


…何故か洞窟の中はちょっと薄暗い程度で普通に周りが見渡せるような明るさだった。


「普通洞窟って暗いもんじゃねぇの?」

「場所によって違うだろ。灯りが必要なところもあったし」

「そんなもんか」

「げっ!気づかれた。おい、藤」

「はいよー」


なるべく魔獣を避けながら歩くも完全に避けられるわけもなく…


柴田が藤原に合図を出すと俺の兵一体と魔獣をスキルで隔離させ、その隙に急いでその場を離れる。


そうして敵との接触を避け続けて奥に進んでいると…


「んお、なんか広いとこに出たな」

「雰囲気的にココが最深部っぽいけど…」

「あ!おいアレ!」

「…魔法陣?」

「ちげぇよ!奥!奥!」


俺が鉄格子の向こう側にいる斉藤の姿を確認して指差すも柴田は全然違う方を見た。


「お!ホントだ。無事で良かったな…にしてもこの扉どうやって開けんだ?」


藤原が鉄格子に近づいてドアの部分を引っ張るもやっぱり鍵がかかっているのかガチャガチャという音がして開く様子が無い。


「あなた達は…!」

「よっす、斉藤。住吉に聞いて助けに来たぜ」

「逃げて!奴らが来る前に…!」


ロープで上半身ぐるぐる巻きにされている斉藤が俺たちに気づいたので、柴田が声をかけるも鉄格子から離れて更に奥に行くように移動しながら警告された。


「奴ら?」

「おい、やっぱりなんか開けるには鍵が必要みたいだな。洞窟のどっかから取ってこないといけんかも」

「あっち側穴空いてるし、こっちから行けんじゃね?」


俺がドアをガシャガシャやって確認した事を報告すると、柴田が俺ら側の両側にある横穴と斉藤側にある横穴の存在に気づく。
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