子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

文字の大きさ
451 / 480

壮年期 25

しおりを挟む
ーーーー




「…で?さっきの話って本当なの?」


一旦別れた後、女の子が泊まってる宿屋の部屋に更に分身した俺が入ると女の子は挨拶もせずに飲み物を用意しながら直ぐさま確認してきた。


「マジマジ」

「ってか奥さん達を放って置いてこんなトコに来ていいの?勘違いされるんじゃ?」

「影武者と一緒に観光してるからへーきへーき。どうせ本人か偽物かどうかなんて周りからは気付かんからな」


分身の俺の肯定に女の子は心配するように聞くが分身の俺は楽観的に嘘を吐いてごまかす。


「ええ…」

「それにあの二人も側室なんだから浮気だろうが嫁がもう一人増えようが気にしないと思うぞ。まあソッチとは仲良くなれるかどうか分からんし…もしかしたら関わらないかもしれんが」

「ええー…まるで大奥とか後宮とか、一夫多妻制の外国の世界じゃん。確かラスタでも一夫一妻制度じゃないの?」


若干ヒいたように呟く女の子に分身の俺が軽い感じで夫婦事情を話すと困惑しながら返し、宗教制度的な確認をする。


「法的には一応一夫一妻だな。でも守ってる貴族なんてほとんどいないから表向きの名目だけになってる感じだけど」

「…やっぱり後継ぎが早死にするから?」

「そういう事。大人になっても戦争やら内戦やら政争による暗殺やら…で、いつ死ぬか分からんし」

「…どこの国も一緒なんだ…もしかしたら私一生独身で終わるかも…」


分身の俺の返答に女の子は理由を予想するように聞き、分身の俺が肯定すると…


女の子は現代的な価値観を持っているからソレを受け入れられないのか、ため息を吐いて将来を心配するように呟く。


「別に結婚しなくても種だけ貰って一人で子供育てるとか、養子取るとか孤児院経営するとか…独り身を回避する方法は色々あるだろ」

「…確かに。金をいっぱい貯めてシングルマザーって手もある…」


分身の俺が否定するように結婚以外で家族と暮らす方法を話すと女の子が納得しながら呟いた。


「…ソッチはなんかめちゃくちゃ順応してるけど、良く嫌悪感とか無いね?」

「…うーん…なんだろなぁ?あんまり『結婚してる』って感覚が無いんだよ。付き合ってるとか交際の延長線上って感じ?」

「うわ、めっちゃ現代っ子的価値観じゃん。じゃあなに?同棲の延長で結婚に至った、的な?」


女の子は不思議そうな感じで尋ね、分身の俺は男女差じゃね?と思いながらも一応考えながら答えると…女の子が弄るように返して笑いながら確認してくる。 


「まあそんな感じ。あくまで貴族としての義務や役割として結婚して子作りして…だからなんてーか意思が希薄的?って感覚かな?」

「…ソレ、さっきの奥さん達には知られないようにしないと。せっかく結婚したのにそんなん言われたらたまったもんじゃないよ」


分身の俺の肯定しての感覚的な返答に女の子は急に呆れたような顔になって注意した。


「いや、最初に既に伝えてある。隠したままだと相手に失礼だからな」

「…ソッチさぁ…反応に困る真面目さだよね…そんな変なところではちゃんと対応するとか、本当に反応に困る」

「んな事言われてもな」


分身の俺が否定して教えると女の子はため息を吐いて意味不明な事を言うので流すように返し、飲み物を飲んだ。


「…まあそれはさておき、さっき言ってた世界中に喧嘩売った女ってのは?」

「さっき話した通りよ。んで、元魔法協会の代表者だった」


女の子は飲み物を飲んで一息つくとようやく本題を切り出し、分身の俺は適当な感じで言う。


「え。もしかしてあの女の子?」

「今の代表者は『現』代表者だろ」

「あ…」

「聞いた話では100年ぐらい前に代表者だったんだと」


女の子の勘違いしながらの驚いたような確認に分身の俺が訂正するように返すと誤解が解けたような反応になり、女が代表者だった年代を大雑把に教える。


「100年…」

「その時代には戦う相手が居なかったらしいが、まあ『そりゃそうだ』って納得のいく強さだった」

「…どういう事?話の流れが全くみえないんだけど…なんでそんなのと戦う事になったの?」


微妙な感じで呟く女の子に分身の俺が女の強さを評価して話すと女の子は困惑したように聞く。


「流れで言えば魔法協会の本部だか総本山だったかのトコでたまたま会って…その後に俺がマスタークラスの強者だ、って調べたらしく拠点まで喧嘩売りに来てた」

「たまたま会って…?」

「代表者が言うのには封印を施してる担当者が危機感の欠如でやらかして封印が解けたんだと」

「ええ…」


分身の俺のおおまかな経緯を聞いて女の子は信じられなさそうな反応になり、補足を言うとヒいたように呟いた。


「…でも昔の人でしょ?その時代の頂点に立ってた、って言われてもなぁ…」

「死ぬほど強かったぞ。ガチで」

「…そういやソッチに攻撃通ったんだっけ?欠損したとかなんとか…」


女の子が微妙な感じで舐めたように呟くので分身の俺は注意も込めて誇張無しで返すと女の子は思い出すように尋ねる。


「正直マトモに戦ったらソッチでは手も足も出ないし、一切歯が立たないって断言出来る。一応先手必勝一撃必殺の長距離ヘッドショットを対物ライフルでかませば逆に余裕で殺せるだろうけど」

「…不意打ちじゃないと勝てない系?」

「まあ油断してる内に先手取ってヤらないと勝ち目無いからな。耐久力は人並みだが火力的な強さでは間違いなくマスタークラスで、今の俺と同じ段階かちょっと上かもしれん」

「普通に化物じゃん…」


分身の俺の想定を聞いて女の子は確認するように聞き、肯定して分かりやすくハンターなら…で例えると驚きながら呟く。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

追放された荷物持ち、スキル【アイテムボックス・無限】で辺境スローライフを始めます

黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーで「荷物持ち」として蔑まれ、全ての責任を押し付けられて追放された青年レオ。彼が持つスキル【アイテムボックス】は、誰もが「ゴミスキル」と笑うものだった。 しかし、そのスキルには「容量無限」「時間停止」「解析・分解」「合成・創造」というとんでもない力が秘められていたのだ。 全てを失い、流れ着いた辺境の村。そこで彼は、自分を犠牲にする生き方をやめ、自らの力で幸せなスローライフを掴み取ることを決意する。 超高品質なポーション、快適な家具、美味しい料理、果ては巨大な井戸や城壁まで!? 万能すぎる生産スキルで、心優しい仲間たちと共に寂れた村を豊かに発展させていく。 一方、彼を追放した勇者パーティーは、荷物持ちを失ったことで急速に崩壊していく。 「今からでもレオを連れ戻すべきだ!」 ――もう遅い。彼はもう、君たちのための便利な道具じゃない。 これは、不遇だった青年が最高の仲間たちと出会い、世界一の生産職として成り上がり、幸せなスローライフを手に入れる物語。そして、傲慢な勇者たちが自業自得の末路を辿る、痛快な「ざまぁ」ストーリー!

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

生活魔法は万能です

浜柔
ファンタジー
 生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。  それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。  ――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた

黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆ 毎日朝7時更新! 「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」 過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。 絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!? 伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!? 追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

処理中です...