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青年期 221
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…その後。
味方の兵達は分身の俺が勝手にした約束を守ってくれるらしく、国境の外に撤退していく敵兵達を後ろから襲うことは無かった。
「いやー、素直に撤退してくれて助かったよ。早く終わって良かった良かった…ありがとさん」
「待て。そのまま帰れると思っているのか?」
敵兵達が全員ニャルガッズからグロッソへと完全に撤退するのを確認し、分身の俺が軽い態度でお礼を言って戻ろうとすると…
司令官の男が制止して敵兵達が武器を構えながら分身の俺を取り囲む。
「お。やる?一騎打ちなら望むところだけど」
「ふん、甘い奴め。この状況でまだ一対一の戦いが成立すると思っているとは」
分身の俺は余裕の態度で楽しくなりながら聞くも男は馬鹿にするように返した。
「ふーん…別にソッチに合わせて多対一でも俺は構わないけど、兵の被害とか損害が増えるだけだからやめといた方がいいよ?」
「戯言を…かかれ!」
「待った!」
分身の俺の忠告を男は切り捨てるように返して兵達に命令を下すが、分身の俺が大声で制止させるように叫ぶと動き出そうとした敵兵達の動きが止まる。
「せめて最後まで言わせてくれ」
「…ふん、いいだろう。少しの間だけ慈悲をくれてやる」
分身の俺はまだ話してる途中だったので続きを話そうとすると意外にも男が認めてくれた。
「正直言うと何回か俺らとぶつかって交戦したのになんでこの人数で勝てると思った?明らかに少ないし、この程度じゃ足りないでしょ」
「…なに?」
「俺の格好見て分からない?普段着だよ?武器はおろか防具すら一つも着けていないじゃん?」
「だからどうした。そんな格好で戦場に出て来た間抜けな自分を恨め」
分身の俺の確認に男は意図を理解出来ないようで、馬鹿にするような感じでまたしても切り捨てるかのごとく返す。
「うわ、鈍いわ。ここまで察しが悪いとついてく部下も大変そうだ…可哀想な事で」
「貴様…それが最期の言葉だ。かかれー!」
分身の俺が馬鹿にしながら周りの兵士達に同情するように憐れんで返すと男は怒ったように再び号令をかけるが、周りの兵達は躊躇ったような感じで動かない。
「…何をしている!貴様ら命令だ!さっさとこの愚か者の首を取らんか!」
「ははは!マジで鈍感過ぎる!逆になんで分からないの?兵士達は俺の話の続きを聞きたがってるんだよ。結論が気になるから動けないのに、ギャグとか冗談じゃなく本当に分かってなかった?」
男の再三の命令にも兵達はなおも反応に困ったように動かず、分身の俺は声を上げて笑って男を盛大に馬鹿にしながら教えてあげる。
「役立たず共め!貴様ら後で覚えておけ!ならば俺自身の手で貴様を葬るだけよ!」
「ははは!面白っ!その笑いのセンスがあるんだから戦場に出るよりも劇場にでも出てお客さんを相手にした方が向いてるんじゃない?」
「き、貴様ぁ…!!」
男は剣を抜いて分身の俺に斬りかかろうと兵士達を掻き分けて近づいてきて、分身の俺が笑いながらめちゃくちゃ煽ると激怒したような顔になった。
「…はー、笑った…話を戻すと、この格好であんたらを相手に先頭で突っ込んで突撃かましたのに俺、今もまだ無傷よ?コレで理解できるっしょ?」
「な…」
「確かに…」
「…よく考えたらそうだ」
「あの格好で未だに無傷って事は…!」
「鎮まれ!敵の言葉を信じて良いように操られるんじゃない!」
分身の俺は息を吐いて呟いた後に結論をあえて言わずに相手に理解させるように告げると周りの兵士達がざわつき始め、男が一喝する。
「だが…」
「信じる信じないの話なのか…?」
「実際にあった事だろ…?」
「ど、どうする…?」
が、あまり効果無く兵士達のざわつきは収まらず分身の俺から距離を取るように離れていく。
「まあでもやりたいんなら相手になるよ?一騎打ちなら望むところだし」
「くっ…!良いだろう!受けてやる!」
分身の俺のニヤリと笑っての挑発に男は今更引けないのか一騎打ちを了承した。
「じゃあ俺が勝ったら撤退して、これから一月はニャルガッズにちょっかいを出さない事。また呼ばれても面倒だし」
「…分かった。この場に居る『我々は』一月の間防衛以外では戦闘行為を行わない」
分身の俺が勝った時の条件を言うと男は少し考えて含みを持たせるかのように受け入れる。
「俺が負けたら…どうしようか?」
「死ね」
「それは無理」
「ならば今ココで殺してやる!」
…自分が負けた時の条件を相手に確認すると男に直球の殺意で返され、即答に近い感じで拒否すると男が襲いかかって来た。
「それも無理だと思うけど」
「…ぐっ…!」
分身の俺は男をからかうように返しながら素手で剣をいなして男のガラ空きの胴に鎧の上からボディブローを食らわせる。
「おや?まさか一撃で終わり?」
「く、舐めるな!…ぐはっ!」
地面に片膝を着いた男に分身の俺が拍子抜けしながら確認すると立ち上がって直ぐに剣を突いて来るが、軽くいなしてさっきと同じ所にもう一度ボディブローをかます。
「…せいっ」
「っ…!」
すると男はまたしても地面に片膝を着くので…分身の俺は兜の上から頭を殴って気絶させた。
「…俺の勝ちだ!約束通り撤退してもらおうか!」
…分身の俺が剣を拾って掲げながら勝利を宣言したら兵士達はワーワー騒ぎながらグロッソ国内の方に逃げていく。
味方の兵達は分身の俺が勝手にした約束を守ってくれるらしく、国境の外に撤退していく敵兵達を後ろから襲うことは無かった。
「いやー、素直に撤退してくれて助かったよ。早く終わって良かった良かった…ありがとさん」
「待て。そのまま帰れると思っているのか?」
敵兵達が全員ニャルガッズからグロッソへと完全に撤退するのを確認し、分身の俺が軽い態度でお礼を言って戻ろうとすると…
司令官の男が制止して敵兵達が武器を構えながら分身の俺を取り囲む。
「お。やる?一騎打ちなら望むところだけど」
「ふん、甘い奴め。この状況でまだ一対一の戦いが成立すると思っているとは」
分身の俺は余裕の態度で楽しくなりながら聞くも男は馬鹿にするように返した。
「ふーん…別にソッチに合わせて多対一でも俺は構わないけど、兵の被害とか損害が増えるだけだからやめといた方がいいよ?」
「戯言を…かかれ!」
「待った!」
分身の俺の忠告を男は切り捨てるように返して兵達に命令を下すが、分身の俺が大声で制止させるように叫ぶと動き出そうとした敵兵達の動きが止まる。
「せめて最後まで言わせてくれ」
「…ふん、いいだろう。少しの間だけ慈悲をくれてやる」
分身の俺はまだ話してる途中だったので続きを話そうとすると意外にも男が認めてくれた。
「正直言うと何回か俺らとぶつかって交戦したのになんでこの人数で勝てると思った?明らかに少ないし、この程度じゃ足りないでしょ」
「…なに?」
「俺の格好見て分からない?普段着だよ?武器はおろか防具すら一つも着けていないじゃん?」
「だからどうした。そんな格好で戦場に出て来た間抜けな自分を恨め」
分身の俺の確認に男は意図を理解出来ないようで、馬鹿にするような感じでまたしても切り捨てるかのごとく返す。
「うわ、鈍いわ。ここまで察しが悪いとついてく部下も大変そうだ…可哀想な事で」
「貴様…それが最期の言葉だ。かかれー!」
分身の俺が馬鹿にしながら周りの兵士達に同情するように憐れんで返すと男は怒ったように再び号令をかけるが、周りの兵達は躊躇ったような感じで動かない。
「…何をしている!貴様ら命令だ!さっさとこの愚か者の首を取らんか!」
「ははは!マジで鈍感過ぎる!逆になんで分からないの?兵士達は俺の話の続きを聞きたがってるんだよ。結論が気になるから動けないのに、ギャグとか冗談じゃなく本当に分かってなかった?」
男の再三の命令にも兵達はなおも反応に困ったように動かず、分身の俺は声を上げて笑って男を盛大に馬鹿にしながら教えてあげる。
「役立たず共め!貴様ら後で覚えておけ!ならば俺自身の手で貴様を葬るだけよ!」
「ははは!面白っ!その笑いのセンスがあるんだから戦場に出るよりも劇場にでも出てお客さんを相手にした方が向いてるんじゃない?」
「き、貴様ぁ…!!」
男は剣を抜いて分身の俺に斬りかかろうと兵士達を掻き分けて近づいてきて、分身の俺が笑いながらめちゃくちゃ煽ると激怒したような顔になった。
「…はー、笑った…話を戻すと、この格好であんたらを相手に先頭で突っ込んで突撃かましたのに俺、今もまだ無傷よ?コレで理解できるっしょ?」
「な…」
「確かに…」
「…よく考えたらそうだ」
「あの格好で未だに無傷って事は…!」
「鎮まれ!敵の言葉を信じて良いように操られるんじゃない!」
分身の俺は息を吐いて呟いた後に結論をあえて言わずに相手に理解させるように告げると周りの兵士達がざわつき始め、男が一喝する。
「だが…」
「信じる信じないの話なのか…?」
「実際にあった事だろ…?」
「ど、どうする…?」
が、あまり効果無く兵士達のざわつきは収まらず分身の俺から距離を取るように離れていく。
「まあでもやりたいんなら相手になるよ?一騎打ちなら望むところだし」
「くっ…!良いだろう!受けてやる!」
分身の俺のニヤリと笑っての挑発に男は今更引けないのか一騎打ちを了承した。
「じゃあ俺が勝ったら撤退して、これから一月はニャルガッズにちょっかいを出さない事。また呼ばれても面倒だし」
「…分かった。この場に居る『我々は』一月の間防衛以外では戦闘行為を行わない」
分身の俺が勝った時の条件を言うと男は少し考えて含みを持たせるかのように受け入れる。
「俺が負けたら…どうしようか?」
「死ね」
「それは無理」
「ならば今ココで殺してやる!」
…自分が負けた時の条件を相手に確認すると男に直球の殺意で返され、即答に近い感じで拒否すると男が襲いかかって来た。
「それも無理だと思うけど」
「…ぐっ…!」
分身の俺は男をからかうように返しながら素手で剣をいなして男のガラ空きの胴に鎧の上からボディブローを食らわせる。
「おや?まさか一撃で終わり?」
「く、舐めるな!…ぐはっ!」
地面に片膝を着いた男に分身の俺が拍子抜けしながら確認すると立ち上がって直ぐに剣を突いて来るが、軽くいなしてさっきと同じ所にもう一度ボディブローをかます。
「…せいっ」
「っ…!」
すると男はまたしても地面に片膝を着くので…分身の俺は兜の上から頭を殴って気絶させた。
「…俺の勝ちだ!約束通り撤退してもらおうか!」
…分身の俺が剣を拾って掲げながら勝利を宣言したら兵士達はワーワー騒ぎながらグロッソ国内の方に逃げていく。
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