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青年期 201
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…その一週間後。
どうやら弟は学校を卒業する前に行われる職業体験実習の期間に入ったらしい。
「…兄さん、この農産物の関税とかって税率は変えないでこのままで良いのかな?」
「良いんじゃね?上げると他領から物が入って来るのが少なくなるし下げると逆に自領の生産率が下がるらしいからな」
…何故か毎日拠点に来ては領地運営の勉強を俺の自室でしているが。
とりあえず俺に教えられるような簡単な部分は教え、良く分からない所は代行に手紙を送って返答を待つ事にしている。
「…にしても領地の運営って大変だね。父さんや兄さんが代行を雇う理由が良く分かるよ」
「本格的にやろうと思えば片手間で出来るものじゃないから専念しないと無理だし」
ゼルハイト領の報告書を見ながら呟く弟に、俺は肯定するように有能な代行達のありがみを感じながら返した。
「…そういえば兄さんとこのローズナー。あそこ、領地の成長率が国内で群を抜いてトップになってるって話だけど…」
「だろうよ。元が低かったからな…」
弟の思い出したかのような発言に俺は肯定しながら数年前の何もない田舎だった頃を思い出して呟く。
「国内の領地の中でもかなり発展してる、って噂だよ」
「作業効率を上げるために教育に重点的に力を入れさせてる。一応他の領でもそうだけど…多分ローズナーとガウはそろそろ領民の識字率が98%ぐらいはいってると思うぜ?」
「そんなに!?」
弟が褒めるように言うので俺はそうなるよう仕向けた政策の一部を説明して現状を予想すると弟に驚かれる。
「識字率が上がると作業マニュアルとかを作らせて効率的なやり方を共有させられるわけで。だから発展も早くなって成長率も高くなってるんだと思うぞ」
「…なるほど…教育に力を入れてる領地ってあまり聞かないけど、効果は大きそうだね」
俺の簡単な説明に弟は理解して納得したように呟いた後に前例が少ない事に言及した。
「まあ教育に力を入れる…って聞こえは良いかもしれんが意外とハイリスクハイリターンになってくるから、あまり推奨はしない」
「え?」
「要は頭が良くなると不正に気づかれ易くなるのよ。他の領地で教育にあんまり力を入れてない理由はソコんとこも関係してくる」
俺は弟が間違って失敗しないために今の内に負の側面やデメリットを教えておく事に。
「俺の領地は当然不正は絶対に許さん代わりに給料や報酬を上げたり待遇を良くしてバランスを取っているけど…普通は領内での不正なんて『公然の秘密』というか『暗黙の了解』というか…とりあえず当たり前過ぎて是正も面倒だし、『裏金とか賄賂で財布が重くなるからいっか』的な考えの貴族も多いわけよ」
「…でもそれって…バレたら大変なんじゃない?」
「なーに、『死人に口無し』だ。目撃者は適当な冤罪や疑惑を吹っかけて消せば良いだけだろ」
「ええ…」
俺の説明に弟がなんとも言えないような微妙な顔で確認してきて、俺が軽く適当な感じで対策と対処法を話すと弟はドン引きしながら呟く。
「一応領内の不正を厳しく取り締まってる人達もいるにはいるが…貴族って色々と忙しいからずっと疑って目を光らせてるわけにもいかねぇじゃん?上手く隠蔽されたら気づけないし」
「…それもそうだ」
「だから基本的に定期的に監査を送り込んだり、領民達から告発されたり、部下を送り込んで調べさせたり…とかでしか不正は発覚しなくてな」
「…なるほど。それで頭が良くなると業務内容の違和感とか隠蔽工作を察する事が出来るから結果的に不正を暴く…ってわけだね?」
「そう。不正を暴かれると『自分の目が節穴です』とか『不正に気付けない無能』とかのマイナスのイメージが付く可能性があるからプライドの高い貴族達はソレを嫌がるってわけだ」
俺が説明を続けると弟が理解したように確認するので俺は肯定して、腐った貴族を馬鹿にするように言う。
「…確かに…周りからの評判ばっかりを気にして自己保身の事しか頭にない貴族も多いからね」
すると弟も納得するように結構辛辣な事を言い始める。
「あと、教育が進んで頭の良い奴がいっぱい増えてくると人材が他へと流出する恐れも出て来るぞ」
「え?なんで?」
「簡単よ。仕事するならみんな給料の高い所に行くだろ?専門的な知識を持つ有能な人材なんてどこも欲しいから引く手数多で高給を出すだろうし」
「あ…」
俺が他のデメリットについても教えると弟は不思議そうな顔をして尋ね、理由を説明すると理解したように呟く。
「…教育に力を入れる事が最良、ってわけじゃないんだ…」
「そうだな。それに教育が行き届いてない内は簡単に民衆をコントロールできるだろ?無知な人間は思考力と判断力が無いからどんな事でもホイホイと受け入れて容易く流されてしまうし」
弟の呟きに俺は教育が最低限しか行き届いてない場合のメリットを話す事にした。
「う…確かに…」
「統治者にとってはその方が都合が良いから、あえて教育を限定的にしてる…って所もあるかもしれん」
「…なるほど……うーん…難しい…」
「まあその都度バランスを考えて世情を見ながら教育に力を入れたり後回しにしたり…と、色々試していけば良いんじゃね?常に最適解を選び続ける人生なんて不可能で無理なんだし、もっと気楽に考えた方が楽だぞ」
…俺の話を聞いて弟が悩みながら呟くので、俺は一応年長者として肩の力を抜くようアドバイスを送る。
どうやら弟は学校を卒業する前に行われる職業体験実習の期間に入ったらしい。
「…兄さん、この農産物の関税とかって税率は変えないでこのままで良いのかな?」
「良いんじゃね?上げると他領から物が入って来るのが少なくなるし下げると逆に自領の生産率が下がるらしいからな」
…何故か毎日拠点に来ては領地運営の勉強を俺の自室でしているが。
とりあえず俺に教えられるような簡単な部分は教え、良く分からない所は代行に手紙を送って返答を待つ事にしている。
「…にしても領地の運営って大変だね。父さんや兄さんが代行を雇う理由が良く分かるよ」
「本格的にやろうと思えば片手間で出来るものじゃないから専念しないと無理だし」
ゼルハイト領の報告書を見ながら呟く弟に、俺は肯定するように有能な代行達のありがみを感じながら返した。
「…そういえば兄さんとこのローズナー。あそこ、領地の成長率が国内で群を抜いてトップになってるって話だけど…」
「だろうよ。元が低かったからな…」
弟の思い出したかのような発言に俺は肯定しながら数年前の何もない田舎だった頃を思い出して呟く。
「国内の領地の中でもかなり発展してる、って噂だよ」
「作業効率を上げるために教育に重点的に力を入れさせてる。一応他の領でもそうだけど…多分ローズナーとガウはそろそろ領民の識字率が98%ぐらいはいってると思うぜ?」
「そんなに!?」
弟が褒めるように言うので俺はそうなるよう仕向けた政策の一部を説明して現状を予想すると弟に驚かれる。
「識字率が上がると作業マニュアルとかを作らせて効率的なやり方を共有させられるわけで。だから発展も早くなって成長率も高くなってるんだと思うぞ」
「…なるほど…教育に力を入れてる領地ってあまり聞かないけど、効果は大きそうだね」
俺の簡単な説明に弟は理解して納得したように呟いた後に前例が少ない事に言及した。
「まあ教育に力を入れる…って聞こえは良いかもしれんが意外とハイリスクハイリターンになってくるから、あまり推奨はしない」
「え?」
「要は頭が良くなると不正に気づかれ易くなるのよ。他の領地で教育にあんまり力を入れてない理由はソコんとこも関係してくる」
俺は弟が間違って失敗しないために今の内に負の側面やデメリットを教えておく事に。
「俺の領地は当然不正は絶対に許さん代わりに給料や報酬を上げたり待遇を良くしてバランスを取っているけど…普通は領内での不正なんて『公然の秘密』というか『暗黙の了解』というか…とりあえず当たり前過ぎて是正も面倒だし、『裏金とか賄賂で財布が重くなるからいっか』的な考えの貴族も多いわけよ」
「…でもそれって…バレたら大変なんじゃない?」
「なーに、『死人に口無し』だ。目撃者は適当な冤罪や疑惑を吹っかけて消せば良いだけだろ」
「ええ…」
俺の説明に弟がなんとも言えないような微妙な顔で確認してきて、俺が軽く適当な感じで対策と対処法を話すと弟はドン引きしながら呟く。
「一応領内の不正を厳しく取り締まってる人達もいるにはいるが…貴族って色々と忙しいからずっと疑って目を光らせてるわけにもいかねぇじゃん?上手く隠蔽されたら気づけないし」
「…それもそうだ」
「だから基本的に定期的に監査を送り込んだり、領民達から告発されたり、部下を送り込んで調べさせたり…とかでしか不正は発覚しなくてな」
「…なるほど。それで頭が良くなると業務内容の違和感とか隠蔽工作を察する事が出来るから結果的に不正を暴く…ってわけだね?」
「そう。不正を暴かれると『自分の目が節穴です』とか『不正に気付けない無能』とかのマイナスのイメージが付く可能性があるからプライドの高い貴族達はソレを嫌がるってわけだ」
俺が説明を続けると弟が理解したように確認するので俺は肯定して、腐った貴族を馬鹿にするように言う。
「…確かに…周りからの評判ばっかりを気にして自己保身の事しか頭にない貴族も多いからね」
すると弟も納得するように結構辛辣な事を言い始める。
「あと、教育が進んで頭の良い奴がいっぱい増えてくると人材が他へと流出する恐れも出て来るぞ」
「え?なんで?」
「簡単よ。仕事するならみんな給料の高い所に行くだろ?専門的な知識を持つ有能な人材なんてどこも欲しいから引く手数多で高給を出すだろうし」
「あ…」
俺が他のデメリットについても教えると弟は不思議そうな顔をして尋ね、理由を説明すると理解したように呟く。
「…教育に力を入れる事が最良、ってわけじゃないんだ…」
「そうだな。それに教育が行き届いてない内は簡単に民衆をコントロールできるだろ?無知な人間は思考力と判断力が無いからどんな事でもホイホイと受け入れて容易く流されてしまうし」
弟の呟きに俺は教育が最低限しか行き届いてない場合のメリットを話す事にした。
「う…確かに…」
「統治者にとってはその方が都合が良いから、あえて教育を限定的にしてる…って所もあるかもしれん」
「…なるほど……うーん…難しい…」
「まあその都度バランスを考えて世情を見ながら教育に力を入れたり後回しにしたり…と、色々試していけば良いんじゃね?常に最適解を選び続ける人生なんて不可能で無理なんだし、もっと気楽に考えた方が楽だぞ」
…俺の話を聞いて弟が悩みながら呟くので、俺は一応年長者として肩の力を抜くようアドバイスを送る。
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