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青年期 146 帰還編
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…その後。
黒いローブをつけた人達を一旦引き渡し、これから取り調べや事情聴取が始まる…といった矢先の翌日。
まさかの精霊王が再度現れ、『約束した対価が用意されていない』と怒り心頭の様子で召喚した精霊術師達や大司教を殺害。
…もしもの時の警護として雇われていた俺らの目の前で大司教達7人は一瞬で、跡形も残らず灰になって消えた。
まあもちろん精霊王の怒りがそれだけで済むわけも無く…
危うくロムニアの国土全てが灰になって世界から消える所だったが俺がなんとか説得して魔石で怒りを収める事に成功。
こんなのでドラゴンの魔石を失ったのはまあまあな痛手だけど…
『精霊王の態度を改めさせる』という条件も追加出来たので次に会った時のストレスは軽減する…と思いたい。
…まあそんなこんなあってその三日後には『逆徒による国家転覆を未然に防いだ』とかいう功績で傭兵団のみんなが城に集められ…
団長である俺は国王から直々に感謝の言葉と大量の金品を頂戴した。
ーーーーー
「…なんかめちゃくちゃ報酬が貰えたね」
「凄い金額でびっくりしましたね。それに栄誉ある勲章まで貰えたようで…」
「いやー…他国の勲章なんて貰えてもなぁ…」
宿屋に戻りながら言うとお姉さんは笑いながら肯定し、誇らしそうに呟くが俺は微妙な顔になって否定的に返す。
「ありがたいじゃないですか。ロムニアで最高とも呼ばれる勲章ですよ?」
「…ラスタで役に立てばありがたいんだけどね…」
お姉さんの押し付けるような発言に俺はやっぱり微妙な顔のまま呟く。
「ラスタでは役に立たなくても他の国では役に立つかもしれませんよ?」
「まあそうだけど…そうだね。ロムニアと親交が深い国なら役に立つかも」
お姉さんは勲章の有用性を話すので俺は面倒になって認める事に。
…それから一週間後。
どうやら俺らの国の南の国境での戦いが長引いているようなので…
団員達や隊長達と話し合った結果、旅行を終えて帰還する判断を下した。
…俺らが戻る頃には流石にもう戦いは終わってるような気もするし、まだまだ時間はあるんだからもっと旅行して遊び回りたいとも思うけど…
団員の半数近くが国に戻る意見に賛成してる以上、俺は大人の対応を取らざるを得ない。
…旅行がしたけりゃ一人で諸国漫遊すれば良い事だし。
と言うわけで。
俺ら猟兵隊はロムニアの王都からドードルを経由してラスタへと帰る事にした。
「…寄り道しなかったとしても村や町を経由して一月ぐらいか…」
「最短距離で急いでも二週間はかかるかもしれません」
俺が馬車の中で地図を見ながら呟くとお姉さんは効率的に早く移動した場合の期間を予想する。
「まあドードルを経由しなければ三週間…急いで10日ぐらいだけど別にそこまでは急ぐ必要はないし」
「…まだ国境は突破されてないんですよね?」
「全然。そもそも相手側が砦の近くまでも来てないよ」
「じゃあのんびりしてても良さそうですね」
俺も地図上での最短ルートを通った場合の期間を予想するとお姉さんが確認し、俺が状況を教えるように告げると安心したように返す。
…そして5日後。
道中何の問題も起きずにスムーズに進んでロムニアの国境を越えてドードル国内へと入った。
「…結構早く着きましたね」
「全くだ。まだ時間もいっぱいあるし二日ぐらい休もうか」
「はい」
夜も遅い時間に辺境伯の居る都市へと入るとお姉さんが意外そうに呟くので俺は同意して馬や団員達のために少しだけ休養する事に。
…その翌日。
「あ」
「…ん?」
朝早くからお姉さんと共にお土産を買い漁ってると偶然にも辺境伯令嬢と遭遇。
「…戻ってらしたんですか?」
「はい。そろそろ国に帰ろうかと思いまして」
「…国と言うと…ラスタですか?」
「はい」
お嬢さんの驚いたような感じでの問いに俺が肯定して返すとお嬢さんは思い出すように確認してくる。
「…ロムニアはいかがでした?」
「美味しい料理はいっぱいありましたが…治安の方はあまり良いとは言えませんでした」
「まあ、そうなのですね」
…お嬢さんは俺らの買い物に同行するように聞いてきて、俺がパッと思いついた事を話すと楽しそうな感じで相槌を打つ。
「それにやはり国内は派閥争いでゴタゴタしていました」
「…どこの国も同じ、ですか…」
「でもしばらくは安全だと思います。暴走していた過激な派閥が確実に凋落するでしょうし」
「本当に!」
俺の主観での報告にお嬢さんは表情がコロコロ変えながら返す。
「…おっと。そろそろお昼の時間ですね」
…お嬢さんと世間話のように話しながら買い物を続けているといつの間にか昼飯の時間になっていた。
「あの…ご一緒してもよろしいですか…?」
「自分は問題無いです」
「私もです」
「どこが良いか…」
「え。今日は作らないんですか?」
お嬢さんの遠慮がちの確認に俺が了承するとお姉さんも了承し、適当な飲食店を探しながら呟くとお嬢さんは不思議そうに聞いてくる。
「え」
「あ。いえ…何でもありません。聞かなかった事に…」
俺が驚いたように呟くとお嬢さんは察したように前言撤回するみたいに誤魔化す。
「…しょうがない…作るか…」
「本当ですか!?」
「やった!」
俺は面倒くさ…と思いながらも昼飯のメニューを考えながら呟いたらお嬢さんとお姉さんが喜ぶ。
黒いローブをつけた人達を一旦引き渡し、これから取り調べや事情聴取が始まる…といった矢先の翌日。
まさかの精霊王が再度現れ、『約束した対価が用意されていない』と怒り心頭の様子で召喚した精霊術師達や大司教を殺害。
…もしもの時の警護として雇われていた俺らの目の前で大司教達7人は一瞬で、跡形も残らず灰になって消えた。
まあもちろん精霊王の怒りがそれだけで済むわけも無く…
危うくロムニアの国土全てが灰になって世界から消える所だったが俺がなんとか説得して魔石で怒りを収める事に成功。
こんなのでドラゴンの魔石を失ったのはまあまあな痛手だけど…
『精霊王の態度を改めさせる』という条件も追加出来たので次に会った時のストレスは軽減する…と思いたい。
…まあそんなこんなあってその三日後には『逆徒による国家転覆を未然に防いだ』とかいう功績で傭兵団のみんなが城に集められ…
団長である俺は国王から直々に感謝の言葉と大量の金品を頂戴した。
ーーーーー
「…なんかめちゃくちゃ報酬が貰えたね」
「凄い金額でびっくりしましたね。それに栄誉ある勲章まで貰えたようで…」
「いやー…他国の勲章なんて貰えてもなぁ…」
宿屋に戻りながら言うとお姉さんは笑いながら肯定し、誇らしそうに呟くが俺は微妙な顔になって否定的に返す。
「ありがたいじゃないですか。ロムニアで最高とも呼ばれる勲章ですよ?」
「…ラスタで役に立てばありがたいんだけどね…」
お姉さんの押し付けるような発言に俺はやっぱり微妙な顔のまま呟く。
「ラスタでは役に立たなくても他の国では役に立つかもしれませんよ?」
「まあそうだけど…そうだね。ロムニアと親交が深い国なら役に立つかも」
お姉さんは勲章の有用性を話すので俺は面倒になって認める事に。
…それから一週間後。
どうやら俺らの国の南の国境での戦いが長引いているようなので…
団員達や隊長達と話し合った結果、旅行を終えて帰還する判断を下した。
…俺らが戻る頃には流石にもう戦いは終わってるような気もするし、まだまだ時間はあるんだからもっと旅行して遊び回りたいとも思うけど…
団員の半数近くが国に戻る意見に賛成してる以上、俺は大人の対応を取らざるを得ない。
…旅行がしたけりゃ一人で諸国漫遊すれば良い事だし。
と言うわけで。
俺ら猟兵隊はロムニアの王都からドードルを経由してラスタへと帰る事にした。
「…寄り道しなかったとしても村や町を経由して一月ぐらいか…」
「最短距離で急いでも二週間はかかるかもしれません」
俺が馬車の中で地図を見ながら呟くとお姉さんは効率的に早く移動した場合の期間を予想する。
「まあドードルを経由しなければ三週間…急いで10日ぐらいだけど別にそこまでは急ぐ必要はないし」
「…まだ国境は突破されてないんですよね?」
「全然。そもそも相手側が砦の近くまでも来てないよ」
「じゃあのんびりしてても良さそうですね」
俺も地図上での最短ルートを通った場合の期間を予想するとお姉さんが確認し、俺が状況を教えるように告げると安心したように返す。
…そして5日後。
道中何の問題も起きずにスムーズに進んでロムニアの国境を越えてドードル国内へと入った。
「…結構早く着きましたね」
「全くだ。まだ時間もいっぱいあるし二日ぐらい休もうか」
「はい」
夜も遅い時間に辺境伯の居る都市へと入るとお姉さんが意外そうに呟くので俺は同意して馬や団員達のために少しだけ休養する事に。
…その翌日。
「あ」
「…ん?」
朝早くからお姉さんと共にお土産を買い漁ってると偶然にも辺境伯令嬢と遭遇。
「…戻ってらしたんですか?」
「はい。そろそろ国に帰ろうかと思いまして」
「…国と言うと…ラスタですか?」
「はい」
お嬢さんの驚いたような感じでの問いに俺が肯定して返すとお嬢さんは思い出すように確認してくる。
「…ロムニアはいかがでした?」
「美味しい料理はいっぱいありましたが…治安の方はあまり良いとは言えませんでした」
「まあ、そうなのですね」
…お嬢さんは俺らの買い物に同行するように聞いてきて、俺がパッと思いついた事を話すと楽しそうな感じで相槌を打つ。
「それにやはり国内は派閥争いでゴタゴタしていました」
「…どこの国も同じ、ですか…」
「でもしばらくは安全だと思います。暴走していた過激な派閥が確実に凋落するでしょうし」
「本当に!」
俺の主観での報告にお嬢さんは表情がコロコロ変えながら返す。
「…おっと。そろそろお昼の時間ですね」
…お嬢さんと世間話のように話しながら買い物を続けているといつの間にか昼飯の時間になっていた。
「あの…ご一緒してもよろしいですか…?」
「自分は問題無いです」
「私もです」
「どこが良いか…」
「え。今日は作らないんですか?」
お嬢さんの遠慮がちの確認に俺が了承するとお姉さんも了承し、適当な飲食店を探しながら呟くとお嬢さんは不思議そうに聞いてくる。
「え」
「あ。いえ…何でもありません。聞かなかった事に…」
俺が驚いたように呟くとお嬢さんは察したように前言撤回するみたいに誤魔化す。
「…しょうがない…作るか…」
「本当ですか!?」
「やった!」
俺は面倒くさ…と思いながらも昼飯のメニューを考えながら呟いたらお嬢さんとお姉さんが喜ぶ。
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