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青年期 15
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…その後、二度目の突撃をすると味方の兵達が連携して脱出口を空けてくれたのでソコから脱出。
どうやら回復魔法が使えるハンターのおかげもあって、今回もなんとか死者や重傷者は出なかった。
「…今のところ順調のようだな」
「今のところは、ね。明日からは相手も対策を取って変えてくるだろうから…どうしたものか」
「今まで通りでは駄目なのか?確かに怪我人は増えているが…国境までもう一押しといったところだろう?人数的にはギリギリ間に合うと思うのだが」
町の外の陣営の中で怪我人の確認をしてると男が戦況について話すので、俺は翌日からの事を予想しながら返すとハンターの一人が確認しながら理由を言う。
「相手も今まで通りならソレで良いんだけど…守りを固めて防衛されると突撃する意味が薄くなるからなぁ…」
「確かに守りを固めた相手を突破するのは今まで以上に難しくなるだろうね」
「昨日、今日と突撃が上手くいったのは敵が攻勢だったからこそ、その隙を突いた形になるな」
俺が否定的に返すと他のハンターも賛同しながら解説してくれる。
「…なるほど」
「明日からは多分コッチ側が攻勢に出るかも」
「敵が守りに入ってくれれば攻めやすくはなるだろうな」
「…うーん…敵の動きを見ない事には作戦の立てようも無いんだよねぇ…無難に味方の兵達と連携して攻める事になりそうだ」
俺はハンター達と話し合いながら明日からの展開を予想して仮定の作戦を告げた。
その夜。
「ん?…はーい」
そろそろ寝るか…と考えてると部屋のドアがノックされたので俺は返事してドアを開ける。
「…コレを。では」
「…また封筒?」
部屋の前には兵士が立っていて封筒を渡すと直ぐに去って行く。
「何の用件だったんですか?」
「さあ?…もしかして解任だったりして。もう国境の近くまでだいぶ押し戻せたからお役御免とか…」
「まさか」
お姉さんの問いに俺が封筒を見せながら可能性は低いが嫌な想定をしつつ返すとお姉さんは笑って否定した。
「…中身はなんだろね……また『委任状』…しかも今度は前線司令官だって」
「前線司令官!?」
「うん。ほら『傭兵領兵区分を問わず全ての兵の指揮を許可する』って」
封筒の中に入ってる紙に書かれてる内容を読んで簡単に教えるとお姉さんが驚くので俺は手紙を渡して一部読み上げる。
「…凄いじゃないですか坊ちゃん!一時的とはいえ、二日目にしてもう司令官に任命されるなんて!」
「うーん…出来ればもうちょっと後が良かったんだよなぁ…今はちょうど戦況が変わるタイミングだから少し面倒でややこしいし」
手紙を読んで興奮したように喜びながら褒めてくるお姉さんに、俺は微妙な顔をしながら今はタイミングが良くない事を伝えた。
「嬉しくないんですか?」
「うん。そりゃあんまり嬉しくはないよ」
上手くいかなかったら一気に評価が下まで急落しそうだからね。と、お姉さんの確認に俺は理由を話しながら肯定する。
「…でも坊ちゃんならなんだかんだ上手く出来るのでは?」
「ま、やれるだけ頑張ってみるしかないか」
「頑張って下さい。応援してます」
「…とりあえず寝ようか」
「はい」
お姉さんが期待するかのように言うので俺は適当に返して一旦寝る事に。
…翌朝。
「…んあ?…はーい…」
「軍議のお時間です」
「…はいはい」
まだ日が昇っていない暗い時間にドアがノックされ、俺が起きてドアを開くと兵士が用件を告げた。
「…おはようございます」
「おはようございます。指示をお願いします」
「あ、はあ…」
兵士に軍議が開かれるテントへと案内され、挨拶をしながら入ると昨日と同じメンツの指揮官の中の一人が敬語を使い…
俺は微妙な顔をしながら返事して空いてる席へと向かう。
「では今の戦況を報告します。敵の前線は国境付近にある敵本陣の近くまで後退しています」
「予想では敵は今までとは違い守りを固める陣形を取るかと思われますが…」
指揮官の一人がテーブルの上の駒を動かしながら説明すると他の指揮官も駒を動かして予想を話す。
「…うーん…相手が守りを固めた場合は兵を左右に分けて挟み撃ち、もし変わりないようでしたら今まで通りで」
「分かりました。ですが、敵本陣から援軍が出て来た場合はいかが致しましょうか?」
「傭兵部隊も二つに分けて前線の敵と本陣の間の両側に待機させます。援軍が傭兵部隊を狙うようならば時間稼ぎを、本隊を狙ってくるようであれば背後を突かせて挟み撃ちに持っていけると思います」
「…なるほど。分かりました」
俺が考えながら作戦を告げると指揮官の一人が確認し、対応策を話すと納得して了承する。
「傭兵達には自分から話に行きますので、今まで通り兵士達の指揮の方をお願いします」
「「「分かりました」」」
俺の指示に指揮官達は反発する事なく受け入れて了承すると直ぐにテントから出て行く。
どうやら回復魔法が使えるハンターのおかげもあって、今回もなんとか死者や重傷者は出なかった。
「…今のところ順調のようだな」
「今のところは、ね。明日からは相手も対策を取って変えてくるだろうから…どうしたものか」
「今まで通りでは駄目なのか?確かに怪我人は増えているが…国境までもう一押しといったところだろう?人数的にはギリギリ間に合うと思うのだが」
町の外の陣営の中で怪我人の確認をしてると男が戦況について話すので、俺は翌日からの事を予想しながら返すとハンターの一人が確認しながら理由を言う。
「相手も今まで通りならソレで良いんだけど…守りを固めて防衛されると突撃する意味が薄くなるからなぁ…」
「確かに守りを固めた相手を突破するのは今まで以上に難しくなるだろうね」
「昨日、今日と突撃が上手くいったのは敵が攻勢だったからこそ、その隙を突いた形になるな」
俺が否定的に返すと他のハンターも賛同しながら解説してくれる。
「…なるほど」
「明日からは多分コッチ側が攻勢に出るかも」
「敵が守りに入ってくれれば攻めやすくはなるだろうな」
「…うーん…敵の動きを見ない事には作戦の立てようも無いんだよねぇ…無難に味方の兵達と連携して攻める事になりそうだ」
俺はハンター達と話し合いながら明日からの展開を予想して仮定の作戦を告げた。
その夜。
「ん?…はーい」
そろそろ寝るか…と考えてると部屋のドアがノックされたので俺は返事してドアを開ける。
「…コレを。では」
「…また封筒?」
部屋の前には兵士が立っていて封筒を渡すと直ぐに去って行く。
「何の用件だったんですか?」
「さあ?…もしかして解任だったりして。もう国境の近くまでだいぶ押し戻せたからお役御免とか…」
「まさか」
お姉さんの問いに俺が封筒を見せながら可能性は低いが嫌な想定をしつつ返すとお姉さんは笑って否定した。
「…中身はなんだろね……また『委任状』…しかも今度は前線司令官だって」
「前線司令官!?」
「うん。ほら『傭兵領兵区分を問わず全ての兵の指揮を許可する』って」
封筒の中に入ってる紙に書かれてる内容を読んで簡単に教えるとお姉さんが驚くので俺は手紙を渡して一部読み上げる。
「…凄いじゃないですか坊ちゃん!一時的とはいえ、二日目にしてもう司令官に任命されるなんて!」
「うーん…出来ればもうちょっと後が良かったんだよなぁ…今はちょうど戦況が変わるタイミングだから少し面倒でややこしいし」
手紙を読んで興奮したように喜びながら褒めてくるお姉さんに、俺は微妙な顔をしながら今はタイミングが良くない事を伝えた。
「嬉しくないんですか?」
「うん。そりゃあんまり嬉しくはないよ」
上手くいかなかったら一気に評価が下まで急落しそうだからね。と、お姉さんの確認に俺は理由を話しながら肯定する。
「…でも坊ちゃんならなんだかんだ上手く出来るのでは?」
「ま、やれるだけ頑張ってみるしかないか」
「頑張って下さい。応援してます」
「…とりあえず寝ようか」
「はい」
お姉さんが期待するかのように言うので俺は適当に返して一旦寝る事に。
…翌朝。
「…んあ?…はーい…」
「軍議のお時間です」
「…はいはい」
まだ日が昇っていない暗い時間にドアがノックされ、俺が起きてドアを開くと兵士が用件を告げた。
「…おはようございます」
「おはようございます。指示をお願いします」
「あ、はあ…」
兵士に軍議が開かれるテントへと案内され、挨拶をしながら入ると昨日と同じメンツの指揮官の中の一人が敬語を使い…
俺は微妙な顔をしながら返事して空いてる席へと向かう。
「では今の戦況を報告します。敵の前線は国境付近にある敵本陣の近くまで後退しています」
「予想では敵は今までとは違い守りを固める陣形を取るかと思われますが…」
指揮官の一人がテーブルの上の駒を動かしながら説明すると他の指揮官も駒を動かして予想を話す。
「…うーん…相手が守りを固めた場合は兵を左右に分けて挟み撃ち、もし変わりないようでしたら今まで通りで」
「分かりました。ですが、敵本陣から援軍が出て来た場合はいかが致しましょうか?」
「傭兵部隊も二つに分けて前線の敵と本陣の間の両側に待機させます。援軍が傭兵部隊を狙うようならば時間稼ぎを、本隊を狙ってくるようであれば背後を突かせて挟み撃ちに持っていけると思います」
「…なるほど。分かりました」
俺が考えながら作戦を告げると指揮官の一人が確認し、対応策を話すと納得して了承する。
「傭兵達には自分から話に行きますので、今まで通り兵士達の指揮の方をお願いします」
「「「分かりました」」」
俺の指示に指揮官達は反発する事なく受け入れて了承すると直ぐにテントから出て行く。
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