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青年期 14
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「…若返りの秘法って初めて見たけど凄いもんだなぁ…」
「でも魔石を使わないと出来ませんけどね」
「そうなの?」
「はい」
俺が驚嘆しながら呟くとお姉さんは微妙な感じで笑いながら使用条件がある事を告げる。
「へー…あ。そろそろ時間だ…じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
時計を見ると残り時間が30分ぐらいになってたので俺は部屋を出て一旦陣営へと向かう。
「お」
「なんだ、様子を見に来たのか?」
午後に出陣予定の傭兵達が移動してるので俺が意外に早いな…と思いながら見てると男が話しかけてきた。
「いや、戦場で拾った武器を置きに」
「…お前さんは本当に凄いな…どうやったらあの状況下で武器を拾う余裕を作れるんだ?」
俺が否定しながらココに来た理由を話すと男は呆れたように呟き、好奇心を出しながら尋ねる。
「敵を殺さなければいいんじゃない?」
「…は?」
「戦場において味方の死体を踏み越えて敵に襲いかかる事は出来ても、気絶した味方を踏み越えて襲いかかってくる兵はそんなに居ないからね。誰だって味方殺しはしたくないでしょ?」
8人から10人ぐらいが俺の周りで倒れてれば兵を退かすまで余裕があるし。と、俺は男に余裕を作る術を説明した。
「…なるほど。しかし参考にならんな…死ぬか生きるかの戦場でそんな芸当が出来るのは俺の知る限りお前さんぐらいのものだ」
「ははは。日頃の鍛錬や修行の賜物だね」
「いったいどんな鍛錬を?…まあいい。そろそろ移動せねば」
男がため息を吐きながら言うので俺が笑いながら返すと不思議そうに聞くが…
時間が迫ってるからか時計を見てみんなと同じ方向へと歩いて行く。
「…おっと、丁度良いところに」
「なに?なにかあった?」
武器をどうやって渡さそうか…と考えながら歩いていると、知り合いのハンターを見つけたので声をかけると不思議そうに聞いてくる。
「拾った武器を置いてくから『欲しかったら勝手に貰って』ってみんなに伝えてもらっていい?」
「ああ。分かった」
「……じゃ、俺も行くからお願い」
俺はハンターに伝言を頼んで地面に剣や槍、矢などの武器を置いて出陣予定の傭兵部隊が集まってる場所へと向かった。
「…お、みんな揃ってるねぇ…準備は良い?」
「ああ。もういつでも出撃出来るぞ」
「俺の部隊も準備は完了している」
「合図があればいつでも行ける」
俺が傭兵部隊を見ながら声をかけるとまだ出陣まで少し時間があるというのに、みんなやる気に満ちた顔で答える。
「ははは、敵もまさか一日に二度も突撃されるとは思ってもいないだろうし…派手に突っ込んでかき乱してやろうじゃないか!」
「おう!」
「そうだな!」
「やるぞ!!」
「「「おおー!!」」」
出陣の前に俺が鼓舞するように言うと知り合いのハンター達が相槌を打って傭兵達も同調するように声を上げた。
「じゃあちょっと早いけど行くか。お願い」
「任せろ」
予定の時間よりも10分ほど早いが、みんながやる気になっている今が突撃するのに丁度良い雰囲気なので…
俺は魔法使いにお願いして空に火属性の魔法を打ち上げてもらう。
「よーし突撃ー!」
そして味方の兵達が道を開けるように動いてくれたので俺は号令をかけて突っ込んだ。
「よし、突破」
「二手に分かれるぞ!」
「ついて来い!」
俺が真っ先に敵陣を突破すると後からついて来ていた知り合いのハンター達が指示を出して左右二手に分かれて敵の背後を突く。
「…うーん…ココ任せても良い?」
「ああ。任せろ」
「俺はちょっと奥の敵の本陣の動きが気になるから行ってくる。周りの状況を見て、俺を待たずに自分達のタイミングで合流と突撃をお願い」
「…いいのか?」
流石にこの場所ともなると国境付近の本陣とも近く、あっちから援軍を出されると少々厄介なので…
傭兵部隊の指揮を男に任せて俺が足留めに行こうとすると男は険しい顔で確認してくる。
「俺を待って全滅するよりかはマシでしょ。俺一人ならなんとか逃げれるし」
「…分かった」
「まあ一応合流に間に合うよう動くつもりだけど…じゃ」
俺の言葉に男は覚悟を決めたかのように了承するので一応保険をかけるように言って俺はみんなから離れた。
「…このまま動かないでくれるとありがたいんだけどなぁ…」
敵の本陣と前線の中間地点に立って俺は敵本陣を見ながら呟く。
「…お。マジで動かねーでやんの」
一時間近くその場で待っていたが、結局敵の本陣からは午前中のように援軍は来ず…
傭兵部隊が合流して一旦俺の方に後退していたので俺も部隊へと戻って合流する。
「ただいまー。いやー、すまないねー」
「…結局援軍は出さなかったか」
俺が部隊と合流して謝ると男が安心したかのように返す。
「午前中は出て来たから警戒してたんだけど…まあありがたい事だ」
「もしかしたら援軍は『出さない』のではなく『出せない』のかもしれないな」
「…なるほど。前線が押し込まれた場合に備えて守りを固めているのか」
男に午前中の事を話すと他のハンター達が予想するように話し合う。
「でも魔石を使わないと出来ませんけどね」
「そうなの?」
「はい」
俺が驚嘆しながら呟くとお姉さんは微妙な感じで笑いながら使用条件がある事を告げる。
「へー…あ。そろそろ時間だ…じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
時計を見ると残り時間が30分ぐらいになってたので俺は部屋を出て一旦陣営へと向かう。
「お」
「なんだ、様子を見に来たのか?」
午後に出陣予定の傭兵達が移動してるので俺が意外に早いな…と思いながら見てると男が話しかけてきた。
「いや、戦場で拾った武器を置きに」
「…お前さんは本当に凄いな…どうやったらあの状況下で武器を拾う余裕を作れるんだ?」
俺が否定しながらココに来た理由を話すと男は呆れたように呟き、好奇心を出しながら尋ねる。
「敵を殺さなければいいんじゃない?」
「…は?」
「戦場において味方の死体を踏み越えて敵に襲いかかる事は出来ても、気絶した味方を踏み越えて襲いかかってくる兵はそんなに居ないからね。誰だって味方殺しはしたくないでしょ?」
8人から10人ぐらいが俺の周りで倒れてれば兵を退かすまで余裕があるし。と、俺は男に余裕を作る術を説明した。
「…なるほど。しかし参考にならんな…死ぬか生きるかの戦場でそんな芸当が出来るのは俺の知る限りお前さんぐらいのものだ」
「ははは。日頃の鍛錬や修行の賜物だね」
「いったいどんな鍛錬を?…まあいい。そろそろ移動せねば」
男がため息を吐きながら言うので俺が笑いながら返すと不思議そうに聞くが…
時間が迫ってるからか時計を見てみんなと同じ方向へと歩いて行く。
「…おっと、丁度良いところに」
「なに?なにかあった?」
武器をどうやって渡さそうか…と考えながら歩いていると、知り合いのハンターを見つけたので声をかけると不思議そうに聞いてくる。
「拾った武器を置いてくから『欲しかったら勝手に貰って』ってみんなに伝えてもらっていい?」
「ああ。分かった」
「……じゃ、俺も行くからお願い」
俺はハンターに伝言を頼んで地面に剣や槍、矢などの武器を置いて出陣予定の傭兵部隊が集まってる場所へと向かった。
「…お、みんな揃ってるねぇ…準備は良い?」
「ああ。もういつでも出撃出来るぞ」
「俺の部隊も準備は完了している」
「合図があればいつでも行ける」
俺が傭兵部隊を見ながら声をかけるとまだ出陣まで少し時間があるというのに、みんなやる気に満ちた顔で答える。
「ははは、敵もまさか一日に二度も突撃されるとは思ってもいないだろうし…派手に突っ込んでかき乱してやろうじゃないか!」
「おう!」
「そうだな!」
「やるぞ!!」
「「「おおー!!」」」
出陣の前に俺が鼓舞するように言うと知り合いのハンター達が相槌を打って傭兵達も同調するように声を上げた。
「じゃあちょっと早いけど行くか。お願い」
「任せろ」
予定の時間よりも10分ほど早いが、みんながやる気になっている今が突撃するのに丁度良い雰囲気なので…
俺は魔法使いにお願いして空に火属性の魔法を打ち上げてもらう。
「よーし突撃ー!」
そして味方の兵達が道を開けるように動いてくれたので俺は号令をかけて突っ込んだ。
「よし、突破」
「二手に分かれるぞ!」
「ついて来い!」
俺が真っ先に敵陣を突破すると後からついて来ていた知り合いのハンター達が指示を出して左右二手に分かれて敵の背後を突く。
「…うーん…ココ任せても良い?」
「ああ。任せろ」
「俺はちょっと奥の敵の本陣の動きが気になるから行ってくる。周りの状況を見て、俺を待たずに自分達のタイミングで合流と突撃をお願い」
「…いいのか?」
流石にこの場所ともなると国境付近の本陣とも近く、あっちから援軍を出されると少々厄介なので…
傭兵部隊の指揮を男に任せて俺が足留めに行こうとすると男は険しい顔で確認してくる。
「俺を待って全滅するよりかはマシでしょ。俺一人ならなんとか逃げれるし」
「…分かった」
「まあ一応合流に間に合うよう動くつもりだけど…じゃ」
俺の言葉に男は覚悟を決めたかのように了承するので一応保険をかけるように言って俺はみんなから離れた。
「…このまま動かないでくれるとありがたいんだけどなぁ…」
敵の本陣と前線の中間地点に立って俺は敵本陣を見ながら呟く。
「…お。マジで動かねーでやんの」
一時間近くその場で待っていたが、結局敵の本陣からは午前中のように援軍は来ず…
傭兵部隊が合流して一旦俺の方に後退していたので俺も部隊へと戻って合流する。
「ただいまー。いやー、すまないねー」
「…結局援軍は出さなかったか」
俺が部隊と合流して謝ると男が安心したかのように返す。
「午前中は出て来たから警戒してたんだけど…まあありがたい事だ」
「もしかしたら援軍は『出さない』のではなく『出せない』のかもしれないな」
「…なるほど。前線が押し込まれた場合に備えて守りを固めているのか」
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