BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第61話 インターハイ予選

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6月のある

ついにインターハイ予選、準々決勝。

会場前の掲示には、試合順が掲載されている。


第1試合
湘洋大付属 - 藤宮東

第2試合
桐神学園 - 慶鵬義塾

第3試合
法帝大付三 - 東裁大相模

第4試合
平塚学院 - 星垓



現在行われているのは第3試合。


第1試合
湘洋大付属  122
藤宮東    49


第2試合
桐神学園  130
慶鵬義塾  88


山下「シード校やはり強かったですね」

村上「ああ」
(桐神は失点の多さは改善されておらんがな…攻撃力は凄まじい。)


第3試合 第3Q 残り4:11
法帝大付三  51
東裁大相模  59


山下「15番の梅村くん…既に28得点の大爆発ですね。リバウンドも15本…」

村上「1年生ながらセンターとして圧倒的な存在感だな。
オフェンスはミドルからでも打てるし、センターにしては横の動きにも強い。まだ1年生ってこともあって背も伸びるだろう」


法帝大付三の最長身は191の相馬。

法帝大付三には梅村を1対1でストップできるプレイヤーがいなかった。


相模はルーキーのインサイドの一角、岸がまだ復帰できないものの、梅村と3年の村越が成長。インサイドにマークが集中したところで椿や阿部、北田、今野というところが外から次々と射抜く。


ピピーッ!


試合終了

法帝大付三  73
東裁大相模  87


山下「梅村くん、40点も取っちゃった…」

村上「入学して2ヶ月半でここまで化けるか」

山下「そして次は…」



星垓メンバーがコートに入って来る。


逆からは平塚学院メンバーも。


大一番を前に緊張気味の平塚学院に対し、星垓メンバーはリラックスし笑顔も見える。


山下「なんか…星垓メンバーが前よりもはるかに見えません?」

村上「関東大会で王者、舟栄とあれだけの勝負をして、今日までも相当練習を積んできたと見える。自身に溢れているな。貫禄すら見える」

山下「関東大会の時とはメンバーも変わってますね…」

山下、手元の資料を見る。

村上「ほう…相模中等部の正ガードだった中山に安倍宮にいた佐藤が入ったか」
(舟栄戦の時には、北条以外に霧谷にマークできる選手がいなかった。そこの補強だろう。
中山については、ガードの控えの意味合いともう1つ…)



間も無く決勝リーグ最終戦、平塚学院vs星垓の試合が開始となる。


平塚学院(ユニフォーム白)

G    #5  沖浦 啓介 3年 168㎝
G/F  #8  山下 勇二 3年 175㎝
F    #9  小松 拓海 2年 178㎝
F    #4  平政 晃  3年 182㎝
C/F  #6  諏訪 元気 3年 189㎝


星垓(ユニフォーム青)

G    #4  新城 敦史 3年 184㎝
G/F  #8  真田 直斗 2年 183㎝
F    #11 北条 涼真 1年 187㎝
C/F  #9  神崎 健太 2年 190㎝
C    #7  髙木 悠介 3年 198㎝



山下「背番号が違うせいかフレッシュに見えますね」


ティップオフ。
審判がボールを投げあげる。


バシッ!

髙木が圧勝。


平塚学院主将・平政(うちは挑戦者だ。最初から仕掛ける!)


新城「ん?」


主将、平政が涼真にマンツーマン。

残りの4人がダイヤモンドゾーンを敷く。

新城「ダイヤモンド・ワンか」
(なるほど、そこそこうちを研究してきてるな)


新城、先頭の沖浦のプレッシャーを難なくいなし、ゾーンにあえて切れ込んでいく。

たちまちインサイドで囲まれる。

新城、落ち着いてボールをコーナーへ。


真田、コーナーで受け取りすぐさまスリーポイント。



スパァッ!


星垓メンバー「よーし!」

唐沢「落ち着いてましたね」



続く平塚学院のオフェンス。

星垓はマンツーマンで迎え撃つ。



バシィッ!


#9小松のドライブを涼真が叩き落とす。


涼真「遅いし低い」
(霧谷は倍以上早かったし高かった)


速攻から新城がレイアップを決める。



-観客席

春香「出だしから絶好調だね!」

美保「うん、高さも速さもうちが上って感じ」

春香「この調子なら全員出場できたりして」

美保「そうだといいけど…」



ドゴォッ!


髙木がボースハンドでダンクを決める。

バックボードがかなり揺れている。


山下「髙木くん…パワーもつきましたね」

村上「動きも早くなっている。それも関係してるだろう。去年までのセンターオンリーの動きからフォワードのようなテクニックもついてきてる」



スパァッ!


「また8番真田だ!」

「第1Qだけで3本目のスリー!」




ドガアッ!

ピピーッ!


審判「バスケットカウント!ワンスロー!」

「今度は11番北条だー!」

「飛びすぎだ!あれが1年なのかよ!?」



スパッ!


9番神崎のインサイド!」

「パスを出した4番新城もすげえパスだ!」




ピピーッ!

第1Qが終わる。

新城「まあまあってとこかな」



第1Q終了
平塚学院  6
星垓    42


「すげえ!150点超えるペースで点とってやがる!」

「いやディフェンスもすごいぞ!たった6点に抑えてる!」



下位回戦ならともかく、決勝リーグをかけた準々決勝でこのスコアである。



-観客席
・湘洋大付属メンバー

徳山「星垓は関東大会予選からかなり伸びてるな」

中西「いや、関東大会の舟栄とやった時と比べてもだ
特にゴール下、こないだの関東予選決勝と比較にならないくらい強くなってる」

山本「でもでも、うちなら勝ちますよね」

平井「もちろんだ」

山本(あれ?ツッコミがとんでこない)



・桐神学園メンバー

長崎「すげえな…平塚学院相手にこの点差か」

櫻田「でも俺たちも関東大会の時のままじゃない。この星垓も湘洋大付属も相模も全部倒してうちがインターハイに」



・東裁大相模メンバー

阿部「インサイドは梅村、お前にかかってるよ」

梅村「わかってます。それに岸も、もうすぐ復帰できますし」




星垓のこの圧倒的な大差のスタートは他の4強のメンバーにプレッシャーを与えるのに十分だった。

第2Q以降も星垓はメンバーを変えながらその力を存分に見せつけ、ゲームを完全に支配した。


そして終わってみれば…


試合終了
平塚学院  27
星垓    141


その実力をまざまざと見せつけ、決勝リーグ進出。

これにより、決勝リーグの組み合わせはこうなった。





-試合後、ロッカールーム


新城「まずは第1関門突破だな」

髙木「後は初戦の組み合わせとかがどうなるかだな」

涼真(湘洋大付属来い…!)


決勝リーグは、1会場で男女とも消化する。
第1、第3試合は女子の試合、第2、第4試合は男子の試合を行うことになっている。

中澤「何試合目になるかも重要だな」


ガチャッ


そこに唐沢がロッカールームに入って来る。

唐沢「たった今、抽選が終わって組み合わせをもらってきました」

一同に緊張。


唐沢「明日の初戦は…」

ゴクリ…



唐沢「第4試合、相手は桐神学園です」



To be continued…
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