BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第4章 集大成・ウィンターカップ

第241話 3年生の活躍

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チーム メンバープロフィール

山口やまぐち 啓太けいた

愛和工業大学附属高校3年
197㎝90kg

誕生日:3/20

血液型:B

特徴:恵まれた屈強な肉体に、短めのアフロが特徴。センターながら器用でスリーポイントもコンスタントに沈める程シュート力は高い。速攻でスリーポイントを放ったり、セカンドブレイクでインサイドアタック、ポストからのアタックと攻撃面はピカイチ。ディフェンスでも屈強な身体でリバウンドを奪い取る。全国から選手が集まる愛和において数少ない愛知県出身選手。
卒業後は関東1部の中朋大学への進学が決まっている。

特技:機械ものの修理

趣味:動画作成(新入生歓迎会や卒業生へ送ったりする動画はほとんど山口の作成)

得意教科:数学

苦手教科:特になし

得意なプレイ:スリーポイント、リバウンド

バスケを始めたきっかけ:中学ではバレーボール部だったが遊びでダンクしていたら勧誘されて中2の途中から

密かな悩み:女の子と上手く話せない



-----------------------------




















前半終了

星垓        56
明桜        40











山下「明桜がこのまま追いつくかと思われましたが…星垓が再び突き放しましたね」









村上「髙木がインサイドでの活躍で明桜に行っていた流れを引き戻したからな。流石に夏、秋と全国ベスト4を経験しているから我慢して耐えれば流れを再び引き戻せると知っているな」









中嶋「唐沢監督がメンターとしてベンチにいる事も影響してるでしょうか」









山下「星垓が点差をつけているとはいえまだわからない点差です。後半、どうなるでしょう」












村上「…む?」












村上はと言うと、反対側のコートを見ている。













第2Q 残り1:02

北陵        34
紅泉        42














中嶋「北陵にしてはかなりロースコア…しかも負けていますね」












山下「一体何が…」











村上、気付く。







村上「伊達がコートにいないぞ…?やけに北陵にしてはサイズがないように見えたんだが、伊達がコートにいないせいか」












中嶋「こっちの試合が終わった後で、向こうの取材班のメモ見せてもらいましょう」
















ブーッ!!!













前半終了

北陵        36
紅泉        44










Bコートの試合は前半が終わる。













そして、それとほぼ同時にAコートでは後半が始まる。














星垓

4 新城 敦史       185㎝ 3年
9 真田 直斗       185㎝ 2年
10 北条 涼真       191㎝ 1年
8 神崎 健太       193㎝ 2年
7 髙木 悠介       199㎝ 3年



明桜

7 小池 達海       178㎝ 3年
4 大川 博司       184㎝ 3年
6 外山 脩一       190㎝ 2年
10 阿部 正幸       191㎝ 2年
14 中川 大和       196㎝ 3年











村上「星垓は後半開始からスタメンに戻してきたな」











中嶋「明桜は特にメンバーチェンジもなく前半から出ずっぱりの5人ですね。普段から鍛えられていて体力には定評のある明桜メンバーとはいえ…走り合いに強いのは星垓も同じ」












後半は明桜ボールからスタート。












小池「1本!」













スローインを受けた小池がボールコントロール。











フォーメーションは変わらず1 in 4 out、プリンストンオフェンスのフォーメーション。













インサイドでは髙木が中川にボールを持たせないディフェンスをしているものの、それを逆手に取り中川はチームメイトに積極的にスクリーンをかける。











ダム!!










中川と小池のピックアンドロール。
















キュッ!











小池、ロールした中川へパス…と見せかけパスフェイク。















新城「!!」







髙木「!!」













このパスフェイクに2人とも引っかかる。
















バス!!











小池、落ち着いてミドルシュートを沈める。












明桜メンバー「「「よーしっ!!!」」」












髙木「チッ…流石に上手えな」









新城「取り返そう!まず1本だ!」











新城がボールを運び、星垓はスペインピックから新城が仕掛ける。










だが












ガンッ!!











涼真「!」










涼真が外山にマークされながら打ったミドルシュートを外す。











涼真「チッ」
コイツ外山…跳ぶ瞬間に審判にバレないように押してきやがった…)













バシィッ!













リバウンドは阿部。










神崎はいいポジションを確保していたが、ボールが高く上がり阿部が取りやすい位置にボールが跳んだ。










神崎(ついてねえ…!)












小池「よし!1本!」













小池、再び中川とピックアンドロール。












新城(どっちで来る…?)











髙木(インサイドは絶対止める。7番小池の方は新城に任せよう)












ビッ!











どちらでもなかった。












ボールはアウトサイドの大川へ。










中川へスクリーンをかけに来た後、外にポップアウトしていた。










新城「スペインピックだと…?」














ビッ!












大川、スリーポイントシュート。














スパァッッ!!!













明桜メンバー「「「よぉーし!!!!」」」














第3Q 残り8:58

星垓        56
明桜        45











小池「さあ!ここを止めて1桁差にすんぞ!」











明桜メンバー「「「っしゃあ!!」」」















スパァッッ!!!!












大川「!?」











小池「!?」












第3Q 残り8:52

星垓        59
明桜        45













「ここで北条のスリーだああああ!?」











「なんつー場面で決めやがる!!ホントに1年か!?」














ピストルオフェンスからスクリーンを使うと見せかけ、スライドした瞬間を狙っての一撃だった。












近藤「今のは効いたろ」










本庄「相変わらず相手にとってはムカつく場面で必ず決めてきますね、アイツ北条は」











一足先にベスト8進出を決めた舟栄メンバーが観戦している。












霧谷「後半の1発目外した時はシュートタッチがイマイチに見えたんだが…そういうとこでは外さないんだなこれが」
(ま、そうでなきゃ中学でも全国制覇なんてできやしねえがな)















そして両チーム、しばらくここから点数が固まる。













ガンッ!!











明桜・中川が髙木をかわしきれず、インサイドアタックを失敗すれば















ガンッ!!













星垓は新城が良い形を作って放ったミドルがリングに嫌われる。
















ガン!!!














その次は明桜・大川が24秒ギリギリで打ったタフショットが外れ
















ガン!!!














スペインピックからポップアウトした真田のスリーもリングに嫌われる。















第3Q 残り4:55

星垓        59
明桜        45














永島「どっちも点が入らなくなったな」











岩倉「なんかシュート打っても入らない雰囲気が出てきてるな…夏の舟栄ウチと星垓の試合みたいだ」












霧谷「まあ、内容は全然違うけどな」












近藤「まあな…明桜はタフショットが多くなってきてるしターンオーバーも犯してる。
対して星垓は…きっちりシュートチャンス作ってる…んだけど肝心のシュートが入らない。そんな感じだな」














そんな時、星垓ベンチに動きが。














中嶋「星垓ベンチでは2人ほどアップしてますね」











身体を動かし始めたのは、3年の中澤と矢島。











山下「ここで3年生…方やゲームメイクとディフェンスの中澤君、方やシュート力の矢島君」













程なくしてタイマーが止まる。















審判「アウトオブバウンズ!星垓ボール!」











星垓のディフェンスのプレッシャーからか、パスミスでのターンオーバーを誘発。

















ブーッ!!






オフィシャル「交代メンバーチェンジ星垓!」











交代は、真田と神崎。













ブーッ!!










オフィシャル「交代メンバーチェンジ明桜!」








コートサイドには背番号9。












山下「あれは…?」










村上「3年生の松島だ。攻守バランスのいい選手の多い明桜において数少ない…スリーポイント特化型の選手だ」










中嶋「まあ、明桜の選手だけあって攻守で基本的な部分はきっちり鍛えられてますがね」













星垓

5 中澤 透        177㎝ 3年
6 矢島 薫        181㎝ 3年
4 新城 敦史       185㎝ 3年
10 北条 涼真       191㎝ 1年
7 髙木 悠介       199㎝ 3年



明桜

7 小池 達海       178㎝ 3年
4 大川 博司       184㎝ 3年
9 松島 淳平       188㎝ 3年
6 外山 脩一       190㎝ 2年
14 中川 大和       196㎝ 3年












中澤「1本!」









星垓のスローインから試合再開。







中澤がボールコントロール。














霧谷(さて、ここのところシュートが入ってない中どうコントロールする?)













中澤、右ウイングの新城にパス。










すぐさま新城の元へ走り、再び手渡しでボールを受ける。









ボールを渡した新城は、トップへ。
中澤とポジションを入れ替わる「スプリット」の形。







右のコーナーには、矢島が待ち構えている。










そして右ローポストには髙木。













岩倉「トライアングルか…?」









近藤「髙木がいるとはいえ星垓にはあまり合ってない戦術の気もするが…」













違った。













中澤、コーナーの矢島にボールを落とす。














バチッ!!













矢島、すぐさま弾くようにインサイドへパス。














新城「ナイスパス!」












ボールを受けたのは新城。










新城がトップに行くと同時に髙木がハイポストで新城にスクリーンをかけ、新城が切れ込んでいた。













中川「させるか!」












中川が新城のシュートに合わせブロックに跳ぶも













新城はリングの下を潜り抜け、ダブルクラッチで逆サイドでレイアップ。















バス!!!














第3Q 残り4:40

星垓        61
明桜        45














星垓、久しぶりにスコアを記録。













霧谷(なるほど、あの3年2人を入れたのは新城の得点力を活かすため。コントロールできる中澤と外から援護できる矢島を入れて新城にその分点を取らせる。スコアラーが北条と新城の2人になったから的は絞りづらい)

















だが、明桜も負けてはいない。


















スパァッッ!!!








第3Q 残り4:26

星垓        61
明桜        48









「きたあああ!!!」









「松島のスリー!」














交代直後の松島がスリーポイントを決め応戦。











カーテンスクリーンでマークする新城を食い止め、ノーマークで放ったシュートだった。













小池「第4Qまでに1桁差に詰めるぞ!」















試合はここから、スリーポイント攻勢で追い上げる明桜とセットから新城を中心に得点し逃げる星垓という構図になっていく。













だが















バシイッ!












小池がスリーを打とうと構えた瞬間、ボールが叩かれる。











中澤「簡単に打たすかよ!」













小池、なんとかボールを保持するもシュートチャンスは潰される。













そして星垓のオフェンスでは















スパァッッ!
















矢島がスリーポイントラインから1本中に入った位置から難しい距離のミドルを沈める。












涼真がドライブでディフェンスを引き付けた上でノーマークになった矢島を見つけ、アシスト。















ツーポイントとスリーポイントの差で点差は徐々に縮まるも、星垓は要所で明桜のオフェンスを止め、ここぞの場面で点を取る。




















ブーッ!!!
















第3Q終了

星垓        69
明桜        59













小池の言った「第4Qまでに1桁の点差」には1歩及ばず最終Qを迎える。












普段主力として活躍する新城、髙木、涼真の3人もさることながら、このQの後半に値千金の活躍をしたのは、普段試合にあまり出ていない中澤、矢島の3年生だった。

















……To be continued
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