218 / 268
第4章 集大成・ウィンターカップ
第216話 学園祭…からの
しおりを挟む
プロフィール
白石 慶三
湘洋大学付属高等学校 HC
誕生日:12/28
血液型:O
特徴:白髪に鋭い目が特徴。57歳。湘洋大付属の監督を務める事30年近くの間に全国大会出場は夏冬合わせて40回を超える神奈川屈指のHC。今年唐沢監督が国体のHCを務めるまでは25年連続で神奈川の少年国体を率いていた。長身選手の育成に長けており、湘洋大付属には長身の選手が入学してくる事が多い。
ハーフコートでの高さを活かした戦術を立てるのが特徴で、スローテンポなゲーム展開を得意とする。
趣味は、酒を飲みつつ囲碁に興じる事。合宿などで生徒と学校に泊まった折に生徒に囲碁を教える事も。
趣味:囲碁
密かな悩み:健康診断で肝機能を毎年注意される
-----------------------------
涼真「学園祭?」
11月も終わろうというとある昼休み。
満月「そう、国体やらウィンターカップ予選やらでバタバタしてたけど、学園祭が12月最初の週末…つまり今週末にあるのよ」
涼真「うげ…知らねえで用事入れちまった…」
武蔵「用事?…ああ、あれか」
春香「あれって?」
慎太郎「インカレ(大学の日本一決定戦)の観戦」
涼真「ちょうど練習ないし行く予定立ててたんだけど…学園祭のせいだったのか…」
慎太郎「まあ学園祭くらいサボってもいんじゃね?男子バスケの1年が4、5人抜けたくらいで学園祭に影響は出ねえだろ」
満月「出るわ!合唱コンクールだってあんのよ?」
美保「てか4、5人…?」
慎太郎「翔太と賢も行くから」
満月、美保、春香「「「はぁ…」」」
武蔵「大丈夫、当日は病欠って事にするから」
春香「まさかの仮病!?」
慎太郎「それならとやかく言われる筋合はないしな」
涼真「俺は病院の検診行くって」
満月「土日なのに病院あいてるの?」
涼真「大丈夫、この為に土日でも行ける病院選んだんだから」
春香「動機が不純過ぎる!?」
美保「流石にいないメンツ的にバレそうな気もするけど…」
(都合よくバスケ部だけなんて)
慎太郎「そこで君たち3人を口止めしようと思うのだが…」
3人「「「?」」」
-そして、学園祭当日-
満月「ホントにサボった…」
サボりを知らされているのは満月、美保、春香のみ。
満月「同じクラスの翔太君までサボるなんて…もう!」
「え?病欠じゃないの?」
他のクラスメイトに聞き返される。
満月「あ、あはは…こんな日に休むなんて…ってつい口に出ただけだよ」
※満月、美保、春香は口止めに涼真達に奢ってもらった
-同時刻、東京・代々木第一体育館-
慎太郎「いやー来たぜ来たぜ、今年も」
涼真「今年はどんな試合になるかな」
掲示板には、この日の試合予定が書かれている。
第1試合 男子準決勝
筑雅大学(関東1位) - 大洋文化大学(関東4位)
第2試合 男子準決勝
東裁大学(関東2位) - 青羽学院大学(関東3位)
涼真達は朝早くから会場前に並んでいた為、前の方の良い席を確保。
コートでは、既に第1試合のアップが始まっている。
慎太郎「大学生だけあって、みんな身体がデケェな…身長はあまり高校生と変わらないんだけど…厚みが…」
賢「ガードですらスゲェ身体してるもんな」
翔太「客もどんどん入ってきてる。朝一だってのに満席に近いな」
慎太郎「なんてったって今日明日で大学のNo.1が決まるからな」
そこに…
「ん…もしかしてだけど星垓の北条君かな?」
涼真「え!?はい、そうっすけど…」
話しかけてきた男性が1人。
その背には『HOHTEI』の文字。
賢(法帝大学の選手かな)
涼真「あなたは…?」
「これは失礼。俺は梶原 司。法帝大学1年で星垓高校OBだ」
慎太郎「星垓の…」
翔太「OB!?」
梶原「お前らも試合を見に来たのか」
涼真「そうっすけど…何で俺達の事を?」
梶原「そりゃ、インターハイに国体も星垓の情報は見てたし、こないだのウィンターカップ予選も会場で見てたからな」
翔太「そうなんすね…」
梶原「あーくそ、俺も前の試合勝ってればあそこにいたってのによ」
※法帝大学、準々決勝で青羽学院大に敗戦
梶原「ま、何かの縁だ。隣で観戦させてくれよ」
涼真「どうぞ」
ブーッ!!!!
両チームの選手紹介と共に選手がコートに出てくる。
筑雅大学(ユニフォーム白)
0 池田 達哉 183㎝ 2年(洛阪)
12 後藤 駿介 192㎝ 4年(博多大学附属大濠)
7 番場 拓磨 196㎝ 4年(北陵)
35 磯貝 凪斗 197㎝ 4年(博多大学附属大濠)
88 増田 大輔 197㎝ 3年(桐神学園)
大洋文化大学(ユニフォーム黒)
16 金森 祐希 178㎝ 2年(土波日本大)
5 前田 修斗 189㎝ 4年(屋代工業)
22 片山 武琉 190㎝ 4年(紅泉)
8 永山 北斗 198㎝ 1年(日南学園)
41 藤原 亮太 195㎝ 4年(湘洋大付属)
※()内は出身校
涼真「筑雅はガード以外みんなデケェな…揃いも揃って髙木さん位あるじゃねえか」
(身体の幅もあるし)
慎太郎「大洋文化はその点フィジカル的にはインサイドの永山以外あまりウチと変わらないな」
賢「お前のとこ以外な」
慎太郎「うるせえ」
ビッ!
レフェリーがボールをトス。
梶原「えっと…北条って言ったっけ」
涼真「はい」
観戦しつつ、梶原は涼真に話しかける。
梶原「インターハイ、国体って見てたよ。流石の身体能力だったな」
涼真「ありがとうございます」
梶原「高校では全国ベスト16、大学でも最高でベスト8で終わってる俺には、全国制覇するメンタリティはわからないけど…俺が思うに…昔から心・技・体っていうだろ?それが最低限全て揃わないとできないもんだと思ってる。揃っててもできない事も多々あるみたいだしな」
涼真「心・技・体…」
梶原「お前の場合、技は問題ない。スキルは超一流な上に身体能力も異常だからな」
一同(確かに…)
梶原「今このコートにいるメンバー、そして東裁大、青学と大学界でも屈指、日本代表になるレベルの選手ばかりだけど…『技』だけならお前は既にこいつらと同じステージにいるだろう。
『体』は正直、まだまだ向上の余地は当たり前だがある。高校生で身体が出来切ってないからな。これから順調にトレーニングしていけばその面でもお前は群を抜いて益々アンストッパブルになる可能性は高い」
涼真「…って事は、俺にまだ足りないのは残りの『心』だと?」
梶原「そうだ」
梶原、コートの試合から目は離さず、言葉を続ける。
梶原「これからお前はウィンターカップに臨んで行く訳だが…目標は何だ?」
涼真「無論、日本一っす」
梶原「ほう…何故だ?」
涼真「俺を支えてくれた先輩達を勝たせたいからっす。全国に俺は連れてって貰った。俺は先輩達に貰った恩を返したいんす」
梶原「ほう、立派な理由だな。でも…それだけか?」
涼真「?」
梶原「お前自身も、超えたい物があるんじゃないか?それに打ち勝って日本一のプレイヤーになりたくないのか?」
涼真「それは…」
涼真、1度目を瞑り、やがて見開く。
涼真「…なりたいです」
梶原「それは、何のために?」
涼真「…何の…ため?」
梶原「そう、自分は何のために勝つのか、何のために優勝するのか。何のために日本一になりたいのか。それを考えてみろ」
涼真「何のために…勝つのか」
梶原「フッ…所詮日本一になんぞ縁遠い人間の言う事だ。話半分でいいよ」
ブーッ!!
眼下の試合は、最初こそ互角だったものの、ディフェンス力と高さに勝る筑雅大学が押し始める。
そして…
ブーッ!!!
試合終了
筑雅大学 91
大洋文化大学 74
優勝候補筆頭・筑雅大学が順当に決勝へと駒を進める。
慎太郎「いやぁ…筑雅強かったわ…てかデカいのにディフェンスの機動力も半端ねえ」
賢「でも大洋文化もさ、フィジカルでは負けてるのにシュート力は凄いし、なんていうか…1つ1つのプレーが上手いよなやっぱ」
涼真(確かにそうなんだが…途中離れてから一気に筑雅が寄り切った…。強いチームってのはチャンスと見たら此処ぞとばかりに畳み掛けるのが上手い。いかにチャンスを物にできるかって差が勝敗にそのまま出た感じだ)
そしてあっという間に第2試合、東裁大学と青羽学院大学の試合になる。
青羽学院大学(ユニフォーム緑)
13 鈴木 海登 179㎝ 3年(北陵)
6 滝川 俊幸 190㎝ 1年(洛阪)
23 澄野 龍義 197㎝ 4年(博多第一)
15 三浦 晃輝 194㎝ 4年(明桜)
8 佐々木 保徳 203㎝ 4年(嵐山)
東裁大学(ユニフォーム白)
25 小原 真吾 183㎝ 4年(博多第一)
24 木内 大貴 192㎝ 4年(北陵)
99 石井 謙太郎 193㎝ 2年(東裁大相模)
16 大矢 孝次郎 193㎝ 4年(東裁大諏訪)
0 柳川 浩輔 196㎝ 4年(東裁大浦安)
慎太郎「全体的に青学の方がデカいけど…言う程身長差を感じないな」
梶原「そりゃ、青学と比べて東裁は全員、フィジカルをゴリゴリに鍛えてるからな。サイズで他校に負けてる分、当たり負けせずそれでいて全員がしつこいディフェンスをしてくる。全員がフィジカルのある一流ディフェンダーだと思った方がいい」
翔太「青学はどうなんすか?」
梶原「青学は…基本的に堅守速攻が持ち味のチームだが今年のチームはオフェンス志向が強いかもな。特にあの23番の澄野。攻守において穴がない。北条に似たタイプの選手だ。今の大学界で総合力No.1はあいつだろう」
ピク!
涼真、僅かに反応。
梶原「まあ、チームもNo.1といかないのが何とも…な」
賢「どっちが勝ちますかね…」
梶原「メンツ的には青学なんだがな。澄野に加えて明桜を全国ベスト4まで導いた三浦、洛阪の前エースにしてルーキーの滝川とタレントが揃ってる。
対して東裁は…タレントは負けてないがチームのスタイル的にあまりスーパースターを擁立するようなチームじゃない。だがディフェンスの強度では間違いなく大学界でトップだ。オフェンスも全員が何処からでも打てるし決められるから組織的に鍛えられている。『個』の青学か、『組織』の東裁か…」
インカレ準決勝第2試合が、間もなくティップオフ。
……To be continued
白石 慶三
湘洋大学付属高等学校 HC
誕生日:12/28
血液型:O
特徴:白髪に鋭い目が特徴。57歳。湘洋大付属の監督を務める事30年近くの間に全国大会出場は夏冬合わせて40回を超える神奈川屈指のHC。今年唐沢監督が国体のHCを務めるまでは25年連続で神奈川の少年国体を率いていた。長身選手の育成に長けており、湘洋大付属には長身の選手が入学してくる事が多い。
ハーフコートでの高さを活かした戦術を立てるのが特徴で、スローテンポなゲーム展開を得意とする。
趣味は、酒を飲みつつ囲碁に興じる事。合宿などで生徒と学校に泊まった折に生徒に囲碁を教える事も。
趣味:囲碁
密かな悩み:健康診断で肝機能を毎年注意される
-----------------------------
涼真「学園祭?」
11月も終わろうというとある昼休み。
満月「そう、国体やらウィンターカップ予選やらでバタバタしてたけど、学園祭が12月最初の週末…つまり今週末にあるのよ」
涼真「うげ…知らねえで用事入れちまった…」
武蔵「用事?…ああ、あれか」
春香「あれって?」
慎太郎「インカレ(大学の日本一決定戦)の観戦」
涼真「ちょうど練習ないし行く予定立ててたんだけど…学園祭のせいだったのか…」
慎太郎「まあ学園祭くらいサボってもいんじゃね?男子バスケの1年が4、5人抜けたくらいで学園祭に影響は出ねえだろ」
満月「出るわ!合唱コンクールだってあんのよ?」
美保「てか4、5人…?」
慎太郎「翔太と賢も行くから」
満月、美保、春香「「「はぁ…」」」
武蔵「大丈夫、当日は病欠って事にするから」
春香「まさかの仮病!?」
慎太郎「それならとやかく言われる筋合はないしな」
涼真「俺は病院の検診行くって」
満月「土日なのに病院あいてるの?」
涼真「大丈夫、この為に土日でも行ける病院選んだんだから」
春香「動機が不純過ぎる!?」
美保「流石にいないメンツ的にバレそうな気もするけど…」
(都合よくバスケ部だけなんて)
慎太郎「そこで君たち3人を口止めしようと思うのだが…」
3人「「「?」」」
-そして、学園祭当日-
満月「ホントにサボった…」
サボりを知らされているのは満月、美保、春香のみ。
満月「同じクラスの翔太君までサボるなんて…もう!」
「え?病欠じゃないの?」
他のクラスメイトに聞き返される。
満月「あ、あはは…こんな日に休むなんて…ってつい口に出ただけだよ」
※満月、美保、春香は口止めに涼真達に奢ってもらった
-同時刻、東京・代々木第一体育館-
慎太郎「いやー来たぜ来たぜ、今年も」
涼真「今年はどんな試合になるかな」
掲示板には、この日の試合予定が書かれている。
第1試合 男子準決勝
筑雅大学(関東1位) - 大洋文化大学(関東4位)
第2試合 男子準決勝
東裁大学(関東2位) - 青羽学院大学(関東3位)
涼真達は朝早くから会場前に並んでいた為、前の方の良い席を確保。
コートでは、既に第1試合のアップが始まっている。
慎太郎「大学生だけあって、みんな身体がデケェな…身長はあまり高校生と変わらないんだけど…厚みが…」
賢「ガードですらスゲェ身体してるもんな」
翔太「客もどんどん入ってきてる。朝一だってのに満席に近いな」
慎太郎「なんてったって今日明日で大学のNo.1が決まるからな」
そこに…
「ん…もしかしてだけど星垓の北条君かな?」
涼真「え!?はい、そうっすけど…」
話しかけてきた男性が1人。
その背には『HOHTEI』の文字。
賢(法帝大学の選手かな)
涼真「あなたは…?」
「これは失礼。俺は梶原 司。法帝大学1年で星垓高校OBだ」
慎太郎「星垓の…」
翔太「OB!?」
梶原「お前らも試合を見に来たのか」
涼真「そうっすけど…何で俺達の事を?」
梶原「そりゃ、インターハイに国体も星垓の情報は見てたし、こないだのウィンターカップ予選も会場で見てたからな」
翔太「そうなんすね…」
梶原「あーくそ、俺も前の試合勝ってればあそこにいたってのによ」
※法帝大学、準々決勝で青羽学院大に敗戦
梶原「ま、何かの縁だ。隣で観戦させてくれよ」
涼真「どうぞ」
ブーッ!!!!
両チームの選手紹介と共に選手がコートに出てくる。
筑雅大学(ユニフォーム白)
0 池田 達哉 183㎝ 2年(洛阪)
12 後藤 駿介 192㎝ 4年(博多大学附属大濠)
7 番場 拓磨 196㎝ 4年(北陵)
35 磯貝 凪斗 197㎝ 4年(博多大学附属大濠)
88 増田 大輔 197㎝ 3年(桐神学園)
大洋文化大学(ユニフォーム黒)
16 金森 祐希 178㎝ 2年(土波日本大)
5 前田 修斗 189㎝ 4年(屋代工業)
22 片山 武琉 190㎝ 4年(紅泉)
8 永山 北斗 198㎝ 1年(日南学園)
41 藤原 亮太 195㎝ 4年(湘洋大付属)
※()内は出身校
涼真「筑雅はガード以外みんなデケェな…揃いも揃って髙木さん位あるじゃねえか」
(身体の幅もあるし)
慎太郎「大洋文化はその点フィジカル的にはインサイドの永山以外あまりウチと変わらないな」
賢「お前のとこ以外な」
慎太郎「うるせえ」
ビッ!
レフェリーがボールをトス。
梶原「えっと…北条って言ったっけ」
涼真「はい」
観戦しつつ、梶原は涼真に話しかける。
梶原「インターハイ、国体って見てたよ。流石の身体能力だったな」
涼真「ありがとうございます」
梶原「高校では全国ベスト16、大学でも最高でベスト8で終わってる俺には、全国制覇するメンタリティはわからないけど…俺が思うに…昔から心・技・体っていうだろ?それが最低限全て揃わないとできないもんだと思ってる。揃っててもできない事も多々あるみたいだしな」
涼真「心・技・体…」
梶原「お前の場合、技は問題ない。スキルは超一流な上に身体能力も異常だからな」
一同(確かに…)
梶原「今このコートにいるメンバー、そして東裁大、青学と大学界でも屈指、日本代表になるレベルの選手ばかりだけど…『技』だけならお前は既にこいつらと同じステージにいるだろう。
『体』は正直、まだまだ向上の余地は当たり前だがある。高校生で身体が出来切ってないからな。これから順調にトレーニングしていけばその面でもお前は群を抜いて益々アンストッパブルになる可能性は高い」
涼真「…って事は、俺にまだ足りないのは残りの『心』だと?」
梶原「そうだ」
梶原、コートの試合から目は離さず、言葉を続ける。
梶原「これからお前はウィンターカップに臨んで行く訳だが…目標は何だ?」
涼真「無論、日本一っす」
梶原「ほう…何故だ?」
涼真「俺を支えてくれた先輩達を勝たせたいからっす。全国に俺は連れてって貰った。俺は先輩達に貰った恩を返したいんす」
梶原「ほう、立派な理由だな。でも…それだけか?」
涼真「?」
梶原「お前自身も、超えたい物があるんじゃないか?それに打ち勝って日本一のプレイヤーになりたくないのか?」
涼真「それは…」
涼真、1度目を瞑り、やがて見開く。
涼真「…なりたいです」
梶原「それは、何のために?」
涼真「…何の…ため?」
梶原「そう、自分は何のために勝つのか、何のために優勝するのか。何のために日本一になりたいのか。それを考えてみろ」
涼真「何のために…勝つのか」
梶原「フッ…所詮日本一になんぞ縁遠い人間の言う事だ。話半分でいいよ」
ブーッ!!
眼下の試合は、最初こそ互角だったものの、ディフェンス力と高さに勝る筑雅大学が押し始める。
そして…
ブーッ!!!
試合終了
筑雅大学 91
大洋文化大学 74
優勝候補筆頭・筑雅大学が順当に決勝へと駒を進める。
慎太郎「いやぁ…筑雅強かったわ…てかデカいのにディフェンスの機動力も半端ねえ」
賢「でも大洋文化もさ、フィジカルでは負けてるのにシュート力は凄いし、なんていうか…1つ1つのプレーが上手いよなやっぱ」
涼真(確かにそうなんだが…途中離れてから一気に筑雅が寄り切った…。強いチームってのはチャンスと見たら此処ぞとばかりに畳み掛けるのが上手い。いかにチャンスを物にできるかって差が勝敗にそのまま出た感じだ)
そしてあっという間に第2試合、東裁大学と青羽学院大学の試合になる。
青羽学院大学(ユニフォーム緑)
13 鈴木 海登 179㎝ 3年(北陵)
6 滝川 俊幸 190㎝ 1年(洛阪)
23 澄野 龍義 197㎝ 4年(博多第一)
15 三浦 晃輝 194㎝ 4年(明桜)
8 佐々木 保徳 203㎝ 4年(嵐山)
東裁大学(ユニフォーム白)
25 小原 真吾 183㎝ 4年(博多第一)
24 木内 大貴 192㎝ 4年(北陵)
99 石井 謙太郎 193㎝ 2年(東裁大相模)
16 大矢 孝次郎 193㎝ 4年(東裁大諏訪)
0 柳川 浩輔 196㎝ 4年(東裁大浦安)
慎太郎「全体的に青学の方がデカいけど…言う程身長差を感じないな」
梶原「そりゃ、青学と比べて東裁は全員、フィジカルをゴリゴリに鍛えてるからな。サイズで他校に負けてる分、当たり負けせずそれでいて全員がしつこいディフェンスをしてくる。全員がフィジカルのある一流ディフェンダーだと思った方がいい」
翔太「青学はどうなんすか?」
梶原「青学は…基本的に堅守速攻が持ち味のチームだが今年のチームはオフェンス志向が強いかもな。特にあの23番の澄野。攻守において穴がない。北条に似たタイプの選手だ。今の大学界で総合力No.1はあいつだろう」
ピク!
涼真、僅かに反応。
梶原「まあ、チームもNo.1といかないのが何とも…な」
賢「どっちが勝ちますかね…」
梶原「メンツ的には青学なんだがな。澄野に加えて明桜を全国ベスト4まで導いた三浦、洛阪の前エースにしてルーキーの滝川とタレントが揃ってる。
対して東裁は…タレントは負けてないがチームのスタイル的にあまりスーパースターを擁立するようなチームじゃない。だがディフェンスの強度では間違いなく大学界でトップだ。オフェンスも全員が何処からでも打てるし決められるから組織的に鍛えられている。『個』の青学か、『組織』の東裁か…」
インカレ準決勝第2試合が、間もなくティップオフ。
……To be continued
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
53
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる