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第4章 集大成・ウィンターカップ
第207話 2人の殺戮本能
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チーム メンバープロフィール
新海 千尋
桐神学園高等学校3年
175㎝66kg
誕生日:8/20
血液型:O
特徴:ツンツンと逆だった短い髪が特徴。ポイントガードではあるが得点力にも優れており、コンボガードとしての側面が強い。実際、中学の時にガードとしてコンビを組んでいた翔太もコンボガードである。
9歳歳の離れた兄(奏大)がおり、兄に憧れてバスケを始めた。兄も桐神学園OBであり、全国ベスト4の実績を持つ。
特技:あっち向いてホイが異常に強い
趣味:アニメ鑑賞
得意教科:化学
苦手教科:物理
得意なプレイ:アシスト、ランニングプレー
バスケを始めたきっかけ:小学校の時に兄のプレーを見て
密かな悩み:理系選択のくせに物理が苦手
-----------------------------
櫻田のスリーポイントが決まり、点差はまた1桁に。
第2Q 残り5:13
星垓 41
桐神学園 33
星垓
11 中山 慎太郎 169㎝ 1年
14 篠田 武蔵 182㎝ 1年
9 真田 直斗 184㎝ 2年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
星垓のオフェンス。
慎太郎がボールを運ぶ。
桐神ディフェンスのマークは、慎太郎に秦野、武蔵に佐藤、真田に櫻田、新城に長崎、髙木に桝田。
珍しくポジション通りのマッチアップ。
キュキュッ!
秦野、先程の仕返しかのようにプレッシャーをかける。
慎太郎(確かにデカいし周りは見えづらいけど…正直プレッシャーで言ったら洛阪の塚森・笹本や北陵の三上、舟栄の近藤の方が数段上だ…なにより普段練習してる新城さんの方が余程手強い)
慎太郎、いとも簡単にいなす。
ビッ!
慎太郎、ウイングの武蔵にパス。
バチッ!
武蔵、咄嗟にミドルポスト方向に弾く。
弾いた先には、再び慎太郎が走り込んでいた。
武蔵(なんだ今の慎太郎のパス…)
慎太郎、シュートの構え。
秦野「ちょこまかと…」
桝田「鬱陶しい!」
追ってきた秦野に加えて、桝田もヘルプに出る。
フワッ…
慎太郎、リングへとふわりとしたパス。
桐神ディフェンスがリングの方を向くと、髙木が宙を舞っていた。
櫻田「チッ」
(普通のパスだったらカットするか、シュート前にボールを奪うかできるのに…よりによってアリウープパスかよ…)
ヘルプに来ていた櫻田、届かない為為す術がない。
ガシッ!
ドッガァァァァアアアアアアアアア!!!!!
髙木、強烈なボースハンドでのアリウープダンクを叩き込む。
第2Q 残り4:57
星垓 43
桐神学園 33
長崎「リスタート!」
ブン!
長崎、コート中央付近の秦野に長めのパス。
新城「戻れ!」
櫻田「遅い」
櫻田が前線に走っている。
秦野、櫻田にパス。
バチッ!!
秦野「!?」
パスしようとしたボールが弾かれ、見当違いの方向に転がる。
秦野「くっ」
秦野、ボールを拾う。
バチッ!
秦野「なっ…」
手に収まったボールが、再び弾かれた。
慎太郎「オラオラ!しつこいぜ?俺は」
だが、この弾いたボールは佐藤が手にする。
慎太郎「チッ」
新城(す…)
真田(すげえな…)
河合【桐神学園がリスタートから速攻に行こうという場面でしたが…中山のナイスディフェンス。速攻は阻まれました】
杉山【今のパスを櫻田君に通されていたらディフェンスが戻っていなかったので2失点確実でしたからね。素晴らしいディフェンスです】
満月「なんか中山君って、形は違うけど涼真君そっくりだよね」
涼真「そうか?」
満月「うん、涼真君は点取られた直後にすかさず取り返して、中山君は味方が点を取った直後にディフェンスで相手の流れを断ち切って…2人とも流れを強引に持ってくるとこ」
糸織里「いつものうまっちの役割を、形は違うけど慎ちゃまがやってるって訳ですね」
春香「けど涼ちゃんも慎ちゃんもそのタイミングが絶妙だよね、なんか…チームが欲しい所でそういうビッグプレーをするとこが」
美保「もしかしたら慎太郎君にもあるのかもね、北条君と同じ、殺戮本能が」
スパァッッツ!!!
一同「「「!?」」」
第2Q 残り4:37
星垓 43
桐神学園 36
「うわあああああ!?ここで櫻田!!」
「すげえ速さのステップバックのスリーだ!あんなの止められねえ!」
武蔵「くっそおおおお!」
武蔵、懸命に食らいつくも止められなかった。
慎太郎「櫻田…!」
櫻田「残念だったな中山。せっかく速攻を止めた所悪いが…無意味になっちまったな」
慎太郎「上等だ!」
慎太郎、ボールを運ぶ。
マークは櫻田。
ビッ!!
櫻田「!?」
新城「は!?」
真田「バカ…」
慎太郎、櫻田を目の前にしていきなりスリーポイント。
マークしていた櫻田を含め、会場の全員が虚を突かれた。
スパァッッツ!!!!
第2Q 残り4:32
星垓 46
桐神学園 36
河合【中山のスリーポイント!すぐに取り返しました!これで10点差!】
杉山【無茶なスリーに見えましたが、思い切りもリズムも悪くなかったんですよね。桐神学園からしたら大きなダメージでしょう】
慎太郎「駆け引きってのはなぁ、『そんな手は打つ訳ねえ』って思わしたらその時点で勝ちなんだよ、櫻田」
カチン!
これが、櫻田の導火線に火を着けた。
着けてしまった。
続く桐神学園のオフェンス、櫻田はスクリーンを使いボールを受ける。
マークは、スイッチした慎太郎。
ダム!!
櫻田のドライブ。
慎太郎も微塵も離れずに着いて行く。
ダム!
キュッ!
櫻田、ステップバックでスリーポイントラインの外に出る。
慎太郎(打ってくる…!)
瞬時に距離を詰めた慎太郎、ブロックは届かない為ボールを上げる瞬間を狙う。
櫻田(かかった)
バチッ!!
櫻田、ボールを保持する手をわざと慎太郎の伸ばした手に当てに行く。
慎太郎「な…」
(しまった…)
櫻田、シュートモーションへ行く。
ピピーッ!!!
櫻田「くっ」
(ダメか)
櫻田、慎太郎が手を叩いたのと無理にシュートに行った事でボールコントロールを失い、ボールがこぼれる。
だが、審判の笛が鳴った。
はたから見れば、慎太郎が櫻田の手を叩いたプレー。
だが実際は、櫻田の技術で慎太郎がそうするように誘い込まれていた。
審判「ファウル!白11番!スリースロー!」
櫻田にフリースロー3本が与えられる。
慎太郎「ぐ…すみません」
新城「ドンマイ。よくあれで済ませたよ」
髙木「櫻田がフリースローを外すとはまず思えんが…フィールドゴールでのスリーを決められるよりマシだ。ファウルと引き換えだが流れは変わらないからな」
真田「まだファウル1つ目だしな」
スパッ!!
櫻田はフリースローを3本きっちり決める。
第2Q 残り4:20
星垓 46
桐神学園 39
慎太郎「くそ…」
(流れは変わらないけど…結果的に3点奪われちまった)
櫻田「わかったか中山、駆け引きってのはなぁ『あのプレーをしてくるかもしれない』って思わしたらその時点で勝ちなんだよ」
河合【フリースロー3本きっちり決めてきました、1年生エースの櫻田。点差は再び7点差】
杉山【彼もまた欲しい所で点を取ってきましたね。エースに相応しい堂々たる活躍。まだ1年生だと思うと恐ろしい選手です】
小春「ここにもいたね、殺戮本能の持ち主」
佳奈絵「なんか、櫻田君と中山君の争いみたいになってきたね…もぐもぐ」←たまごサンドイッチ
華音(食べてばっかやわ、この子…)
試合は、佳奈絵のこの言葉通りに推移した。
慎太郎が得点、パスに躍動すれば
櫻田は得意のスリーポイントを武器に内外で得点を重ねる。
櫻田にマークが集中すれば、他メンバーも機動力を活かしてチャンスを狙う。
結果、残り4分からは壮絶な点の取り合いとなった。
第2Q 残り28.7
星垓 63
桐神学園 55
ダム!!
長崎がドライブで新城相手に仕掛ける。
バッ!!
長崎、新城同時に跳ぶ。
クィッ!
フワッ…!
新城「!」
長崎、空中でクラッチを入れ、ボールをふわりと浮かせる。
パサッ…!!
静かにネットの中央をくぐる。
第2Q 残り22.0
星垓 63
桐神学園 57
新城「取り返すぞ!」
長崎「ここを止めてもう一本詰める!」
慎太郎がボールを運ぶ。
秦野、パスにもドリブルにもシュートにも備えた位置取り。
涼真「ま、それしかねえよな」
(速さでも技術でも慎太郎が上って認めた上での選択だろうな)
慎太郎、武蔵にパス。
バチッ!
再びダイレクトに弾いたパスでのリターンを、ミドルポスト付近に走り込みながら受ける。
ビッ!!
インサイドの髙木にパス。
桝田「打たせん!」
キュキュッ!
桝田はもちろん、他の選手も寄ってくる。
ビッ!
髙木、冷静に左ウイングへアウトレットパス。
そこには、ノーマークの新城。
櫻田「長崎さんは…?」
長崎はインサイド、武蔵のスクリーンで行く手を阻まれていた。
ビッ!
新城、スリーポイントシュート。
スパァッッツ!!!
星垓メンバー「「「よっしゃ、来たああああ!!!!!」」」
そして、桐神学園のリスタートから間もなく
ブーッ!!!!
前半終了
星垓 66
桐神学園 57
前半終了のブザーが鳴る。
……To be continued
新海 千尋
桐神学園高等学校3年
175㎝66kg
誕生日:8/20
血液型:O
特徴:ツンツンと逆だった短い髪が特徴。ポイントガードではあるが得点力にも優れており、コンボガードとしての側面が強い。実際、中学の時にガードとしてコンビを組んでいた翔太もコンボガードである。
9歳歳の離れた兄(奏大)がおり、兄に憧れてバスケを始めた。兄も桐神学園OBであり、全国ベスト4の実績を持つ。
特技:あっち向いてホイが異常に強い
趣味:アニメ鑑賞
得意教科:化学
苦手教科:物理
得意なプレイ:アシスト、ランニングプレー
バスケを始めたきっかけ:小学校の時に兄のプレーを見て
密かな悩み:理系選択のくせに物理が苦手
-----------------------------
櫻田のスリーポイントが決まり、点差はまた1桁に。
第2Q 残り5:13
星垓 41
桐神学園 33
星垓
11 中山 慎太郎 169㎝ 1年
14 篠田 武蔵 182㎝ 1年
9 真田 直斗 184㎝ 2年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
星垓のオフェンス。
慎太郎がボールを運ぶ。
桐神ディフェンスのマークは、慎太郎に秦野、武蔵に佐藤、真田に櫻田、新城に長崎、髙木に桝田。
珍しくポジション通りのマッチアップ。
キュキュッ!
秦野、先程の仕返しかのようにプレッシャーをかける。
慎太郎(確かにデカいし周りは見えづらいけど…正直プレッシャーで言ったら洛阪の塚森・笹本や北陵の三上、舟栄の近藤の方が数段上だ…なにより普段練習してる新城さんの方が余程手強い)
慎太郎、いとも簡単にいなす。
ビッ!
慎太郎、ウイングの武蔵にパス。
バチッ!
武蔵、咄嗟にミドルポスト方向に弾く。
弾いた先には、再び慎太郎が走り込んでいた。
武蔵(なんだ今の慎太郎のパス…)
慎太郎、シュートの構え。
秦野「ちょこまかと…」
桝田「鬱陶しい!」
追ってきた秦野に加えて、桝田もヘルプに出る。
フワッ…
慎太郎、リングへとふわりとしたパス。
桐神ディフェンスがリングの方を向くと、髙木が宙を舞っていた。
櫻田「チッ」
(普通のパスだったらカットするか、シュート前にボールを奪うかできるのに…よりによってアリウープパスかよ…)
ヘルプに来ていた櫻田、届かない為為す術がない。
ガシッ!
ドッガァァァァアアアアアアアアア!!!!!
髙木、強烈なボースハンドでのアリウープダンクを叩き込む。
第2Q 残り4:57
星垓 43
桐神学園 33
長崎「リスタート!」
ブン!
長崎、コート中央付近の秦野に長めのパス。
新城「戻れ!」
櫻田「遅い」
櫻田が前線に走っている。
秦野、櫻田にパス。
バチッ!!
秦野「!?」
パスしようとしたボールが弾かれ、見当違いの方向に転がる。
秦野「くっ」
秦野、ボールを拾う。
バチッ!
秦野「なっ…」
手に収まったボールが、再び弾かれた。
慎太郎「オラオラ!しつこいぜ?俺は」
だが、この弾いたボールは佐藤が手にする。
慎太郎「チッ」
新城(す…)
真田(すげえな…)
河合【桐神学園がリスタートから速攻に行こうという場面でしたが…中山のナイスディフェンス。速攻は阻まれました】
杉山【今のパスを櫻田君に通されていたらディフェンスが戻っていなかったので2失点確実でしたからね。素晴らしいディフェンスです】
満月「なんか中山君って、形は違うけど涼真君そっくりだよね」
涼真「そうか?」
満月「うん、涼真君は点取られた直後にすかさず取り返して、中山君は味方が点を取った直後にディフェンスで相手の流れを断ち切って…2人とも流れを強引に持ってくるとこ」
糸織里「いつものうまっちの役割を、形は違うけど慎ちゃまがやってるって訳ですね」
春香「けど涼ちゃんも慎ちゃんもそのタイミングが絶妙だよね、なんか…チームが欲しい所でそういうビッグプレーをするとこが」
美保「もしかしたら慎太郎君にもあるのかもね、北条君と同じ、殺戮本能が」
スパァッッツ!!!
一同「「「!?」」」
第2Q 残り4:37
星垓 43
桐神学園 36
「うわあああああ!?ここで櫻田!!」
「すげえ速さのステップバックのスリーだ!あんなの止められねえ!」
武蔵「くっそおおおお!」
武蔵、懸命に食らいつくも止められなかった。
慎太郎「櫻田…!」
櫻田「残念だったな中山。せっかく速攻を止めた所悪いが…無意味になっちまったな」
慎太郎「上等だ!」
慎太郎、ボールを運ぶ。
マークは櫻田。
ビッ!!
櫻田「!?」
新城「は!?」
真田「バカ…」
慎太郎、櫻田を目の前にしていきなりスリーポイント。
マークしていた櫻田を含め、会場の全員が虚を突かれた。
スパァッッツ!!!!
第2Q 残り4:32
星垓 46
桐神学園 36
河合【中山のスリーポイント!すぐに取り返しました!これで10点差!】
杉山【無茶なスリーに見えましたが、思い切りもリズムも悪くなかったんですよね。桐神学園からしたら大きなダメージでしょう】
慎太郎「駆け引きってのはなぁ、『そんな手は打つ訳ねえ』って思わしたらその時点で勝ちなんだよ、櫻田」
カチン!
これが、櫻田の導火線に火を着けた。
着けてしまった。
続く桐神学園のオフェンス、櫻田はスクリーンを使いボールを受ける。
マークは、スイッチした慎太郎。
ダム!!
櫻田のドライブ。
慎太郎も微塵も離れずに着いて行く。
ダム!
キュッ!
櫻田、ステップバックでスリーポイントラインの外に出る。
慎太郎(打ってくる…!)
瞬時に距離を詰めた慎太郎、ブロックは届かない為ボールを上げる瞬間を狙う。
櫻田(かかった)
バチッ!!
櫻田、ボールを保持する手をわざと慎太郎の伸ばした手に当てに行く。
慎太郎「な…」
(しまった…)
櫻田、シュートモーションへ行く。
ピピーッ!!!
櫻田「くっ」
(ダメか)
櫻田、慎太郎が手を叩いたのと無理にシュートに行った事でボールコントロールを失い、ボールがこぼれる。
だが、審判の笛が鳴った。
はたから見れば、慎太郎が櫻田の手を叩いたプレー。
だが実際は、櫻田の技術で慎太郎がそうするように誘い込まれていた。
審判「ファウル!白11番!スリースロー!」
櫻田にフリースロー3本が与えられる。
慎太郎「ぐ…すみません」
新城「ドンマイ。よくあれで済ませたよ」
髙木「櫻田がフリースローを外すとはまず思えんが…フィールドゴールでのスリーを決められるよりマシだ。ファウルと引き換えだが流れは変わらないからな」
真田「まだファウル1つ目だしな」
スパッ!!
櫻田はフリースローを3本きっちり決める。
第2Q 残り4:20
星垓 46
桐神学園 39
慎太郎「くそ…」
(流れは変わらないけど…結果的に3点奪われちまった)
櫻田「わかったか中山、駆け引きってのはなぁ『あのプレーをしてくるかもしれない』って思わしたらその時点で勝ちなんだよ」
河合【フリースロー3本きっちり決めてきました、1年生エースの櫻田。点差は再び7点差】
杉山【彼もまた欲しい所で点を取ってきましたね。エースに相応しい堂々たる活躍。まだ1年生だと思うと恐ろしい選手です】
小春「ここにもいたね、殺戮本能の持ち主」
佳奈絵「なんか、櫻田君と中山君の争いみたいになってきたね…もぐもぐ」←たまごサンドイッチ
華音(食べてばっかやわ、この子…)
試合は、佳奈絵のこの言葉通りに推移した。
慎太郎が得点、パスに躍動すれば
櫻田は得意のスリーポイントを武器に内外で得点を重ねる。
櫻田にマークが集中すれば、他メンバーも機動力を活かしてチャンスを狙う。
結果、残り4分からは壮絶な点の取り合いとなった。
第2Q 残り28.7
星垓 63
桐神学園 55
ダム!!
長崎がドライブで新城相手に仕掛ける。
バッ!!
長崎、新城同時に跳ぶ。
クィッ!
フワッ…!
新城「!」
長崎、空中でクラッチを入れ、ボールをふわりと浮かせる。
パサッ…!!
静かにネットの中央をくぐる。
第2Q 残り22.0
星垓 63
桐神学園 57
新城「取り返すぞ!」
長崎「ここを止めてもう一本詰める!」
慎太郎がボールを運ぶ。
秦野、パスにもドリブルにもシュートにも備えた位置取り。
涼真「ま、それしかねえよな」
(速さでも技術でも慎太郎が上って認めた上での選択だろうな)
慎太郎、武蔵にパス。
バチッ!
再びダイレクトに弾いたパスでのリターンを、ミドルポスト付近に走り込みながら受ける。
ビッ!!
インサイドの髙木にパス。
桝田「打たせん!」
キュキュッ!
桝田はもちろん、他の選手も寄ってくる。
ビッ!
髙木、冷静に左ウイングへアウトレットパス。
そこには、ノーマークの新城。
櫻田「長崎さんは…?」
長崎はインサイド、武蔵のスクリーンで行く手を阻まれていた。
ビッ!
新城、スリーポイントシュート。
スパァッッツ!!!
星垓メンバー「「「よっしゃ、来たああああ!!!!!」」」
そして、桐神学園のリスタートから間もなく
ブーッ!!!!
前半終了
星垓 66
桐神学園 57
前半終了のブザーが鳴る。
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