BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第82話 頼もしい後輩

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メンバープロフィール

須川 勇大

星垓高等学校2年
186㎝78kg

誕生日 :10月16日
血液型 :O
特徴:坊主頭と切れ長の目で見た目が怖い星垓バスケ部メンバーNo.1。ゴリマッチョで体格が縦も横も厚みも大きいのもそれに拍車をかけている。が、見た目とは裏腹にかなり知性的でかつ兄貴肌。
怪我のため戦線離脱が続いているが、パワーでは髙木すら上回りNo.1。だが本人はそのルックスが密かにコンプレックスでもあるのだとか。
特技 :腕相撲、指相撲
趣味 :筋トレ
得意教科 :体育、物理
苦手教科 :現代文、古典
得意なプレイ :インサイドでのパワープレイ
バスケを始めたきっかけ :姉がやっていてミニバスから
密かな悩み :ゴリマッチョ気味だがモテない事に気付きこのまま筋トレを続けるべきか葛藤している


ーーーーーーーーーー




試合終了

東裁大相模  85
星垓     83






相模ベンチ「や…やった…」





「っいよっしゃあああ!!!!」




ブザーが鳴り、控えの相模の選手達がベンチから飛び出す。



阿部はガッツポーズ。



村越と小林は拳を合わせる。






一方、星垓サイドでは




髙木、新城は放心しているのか、ゆっくりと整列しに向かう。



真田は悔しさから顔を上げることができない。

神崎がそれを支え、整列に向かっている。







そんな中、涼真は1人スコアボードを見ながら立ち尽くしていた。



涼真「はぁ…はぁ…」







新城「おい涼真!整列だ!」






涼真には聞こえていない。






涼真「負けた…」










新城「涼真!!!」



涼真、ビクッとして振り向く。



新城はその顔を見て一瞬たじろぐ。





涼真は、歯を食いしばるあまり口から血が流れていた。




新城「…整列だ」


涼真「…はい」




整列し、両チームが礼をする。





阿部「最終戦、がんばれよ新城」



新城「そっちもな。桐神は強えぞ」








梅村は…村越と、ベンチから来た小林に肩をかりてようやく立っている。
かなり足にきているようだ。





涼真「…ボロボロじゃねえか梅村」




悔しさにさいなまれていた涼真が、ようやく絞り出した言葉だった。





梅村「勝ちたくて必死だったからな」




涼真「ったく…どっちが勝ったんだかはたから見たらわかりゃしねえ」



(でも…それだけ梅村は全てを出し切ったって事か…勝敗は結局、そこの差だったのかもな…)





梅村「またやろう、涼真」



涼真「ああ」





阿部「昨年まで中等部にいた北条と梅村か…」
(冬も、来年再来年もこいつらがいれば神奈川のレベルは更に上がっていくんだろうな。頼もしい後輩達だぜ)








第2試合が終わり、男子決勝リーグはこのようになった。












相模メンバーは喜びに湧きつつもベンチを後にする。
チーム関係者、観客から拍手が送られる。





星垓にも拍手は送られるものの、チーム関係者や選手達の顔には半ば既に諦めのようなものが。





というのも最終戦の相手は神奈川県王者・湘洋大付属である。
直近の関東大会予選決勝では47点差での大敗、嫌なイメージのある相手だ。










その一方…





コートでは第3試合、女子の試合のアップが始まっている。




金沢女子学院 vs 旭山


満月「どうなるかな…」
(男子の方も負けちゃったし心配だけど)


女子は明日の最終戦で金沢女子学院と対戦する。
女子の星垓は既に2勝しているため、この試合に金沢女子が勝てば星垓、金沢女子共にインターハイ出場が決まる。




満月や他のメンバー入りしていない女子部員が応援席から見守る中、金沢女子は星垓と並ぶインターハイ常連校に相応しい強さを見せつける。




















































ピピーッ!








試合終了




金沢女子学院 80
旭山     52



これにより、女子は明日の第1試合、3位をかけて平塚学院と旭山。
優勝をかけて星垓と金沢女子学院のカードとなった。




そしてこの日の第4試合、男子の試合が始まる。





桐神学園(ユニフォーム白)

# 15  新海  千尋  1年 174㎝
# 14  櫻田 祥人  1年 184㎝
# 4  長崎 健正  3年 185㎝
# 5  青木 洸夜  3年 186㎝
# 7  米田 昌幸  3年 191㎝



湘洋大付属(ユニフォーム紫(審判のコールは青))

# 6  平井 圭太郎 3年 181㎝
# 7  日下部 亘  3年 185㎝
# 4  徳山 勝美  3年 192㎝
# 15  織田 雄太  1年 196㎝
# 5  中西 岳    3年 201㎝



村上「平均身長が190を超える湘洋大付属に対し、桐神学園の平均は180台半ばくらい。インサイドでは湘洋大付属が圧倒的に有利だが…桐神の外のシュートの爆発力は王者・湘洋大付属と言えども侮れない。ここは上手くいって互角。
後はディフェンスか」

山下「湘洋大付属は攻守にバランスの取れた堅実なタイプのチームなのに対して桐神は完全に攻撃型のチームでディフェンスは得意なイメージはありませんからね」




会場の予想は概ね一致していた。

ディフェンス力の差で王者・湘洋大付属が順当に2勝目を上げると。







今は試合前のアップがそろそろ終わりを迎え、最後のミーティングの最中である。





-桐神学園サイド



長崎「さあ!湘洋大付属戦だ!連敗は許されねえぞ!」

「「「おう!!!」」」



青木「長崎、足はもう大丈夫なのか?」



長崎「心配すんな、もういつもの状態だから」
(練習できなかった分、足のスタミナやシュートの感覚は微妙なとこだけど…)




新海「うわー…でっけーな湘洋大付属って」
(俺がダントツでっせーじゃん)


櫻田「リバウンドを取るのは苦労しそうだな
となると…いつも以上にシュートを正確に打てねえと負けるな」



そう言いつつ、櫻田の目は楽しそうに笑っている。


米田「俺の出番がないくらいシュート決めてくれよ」

櫻田「何言ってんすか?米田さんが踏ん張ってくれてっから俺は気持ちよく打てるんすよ」


そう言って櫻田は誰よりも早くコートへと向かっていく。





-一方、王者・湘洋大付属サイド



山本「あーあ、今日もベンチスタートかぁ…」


田口「そういうのは練習で平井先輩に勝ってから言えよ」


山本「なっ…!勝ったこと位あるし!」


織田「大幅に負け越してるくせに」


山本「うるせえ!3割くらいは勝ってるし!」



徳山「うるせえのはお前だ、山本」


例によって山本は徳山によって沈められる。


山本「す、すみません…」




徳山「ったく…」


日下部「うるせえ後輩を持つと大変だなキャプテンは」


徳山「同じ小学中学の後輩でなかったらもっと扱いづらかったと思うわ…」
(まあ、あの陽気さが長所でもあるんだけどな…
しかも入学からそう経ってないのに平井と勝負してあれだけできるルーキーもそういない…)


徳山は山本、田口、織田の3人の1年を見つめる。


徳山(こいつらが2、3年になった時、もしかしたら…)






バチンっ!


徳山は気合を入れるように自分の頬を叩く。





徳山(今は、試合に集中だ)






徳山「行くぞ!」


湘洋大付属メンバー「「「おし!!」」」










……To be continued
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