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二粒目 美貌蔓 ~『美人というのも皮一重』の巻~
その九 あなたがそれを望むなら、叶えてみたいと思います!
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美音さんは、三つくらいの頃、両目をつぶされ、やせ衰えた体で、春霞楼の前の船着き場に捨てられていたという。どこかの娼館で雇われることになった女の人、あるいは、旅芸人が捨てた子かもしれない。
なぜ、目をつぶされたのかはわからない。捨てた親を見つけられぬようにするためか、同情をひき拾われやすくするためか――。
たまたま通りかかった春霞楼の麗敏様に拾われ、実の娘のように大切に育てられた。
目が不自由であっても、将来、独り立ちできるようにと、早くから麗敏様の手ほどきで古箏を仕込まれ芸妓になったという。
「わかりました。しかし、美音さんは、どう考えているのでしょうか? わたしの薬水を用いて目が見えるようになることを、心底願っているでしょうか? 美音さんの気持ちを確かめないことには、薬水を使うことはできません」
美音さんは、目が不自由であっても、鋭い耳と鼻の力で、自分なりにこの世界を理解し、境遇を受け入れて生きているように思う。
目が見えるようになれば、暮らしは一変するだろう。
彼女は、それを望むだろうか?
学亮さんは、少し寂しそうに微笑むと、うなずきながら言った。
「深緑さんの言うとおりです。今夜の宴席が終わったら、美音に考えを聞いてみましょう。わたしは、彼女が望まぬことをするつもりはありません。だが、彼女が同意したときには、どうぞ、よろしくお願いいたします」
わたしたちの話が、聞こえているはずはない。
だが、美音さんの古箏の音は、いつもよりさらに甘く切ない響きを帯び、夜の普斎の町へと流れ出ていくのだった。
◇ ◇ ◇
わたしたちは、その後も、学亮さんが通う太学の話などを聞きながら離れで過ごしていた。
そして、春霞楼の灯りが少しずつ消え、店じまいの準備が始まった頃、学亮さんは、美音さんと戴夫妻を呼びに離れを出て行った。
「そうだ! わたし、思阿さんに聞いておかなくてはいけないことがありました」
「な、何ですか?」
離れで思阿さんと二人きりになり(本当は、二人と一匹)、なんとなく気詰まりに感じていたわたしは、気恥ずかしさを払いのけるように、ことさら大きな声で彼に話しかけた。
「あの、わたしが、秋桂楼へ出かけたとき、突然、思阿さんが現れ大暴れして、わたしを助け出してくれたじゃないですか? どうして、わたしが秋桂楼にいるとわかったのですか?」
「えっ?! ああ、それは、ほら、美音さんが教えてくれたからですよ。深緑さんは、美音さんに断ってから秋桂楼へいったのでしょう?
俺が詩作の話をしている部屋へ、美音さんが突然やってきて、『あなたには、詩作の教示より、大切なことがあるでしょう? 急いで秋桂楼へ行かないと後悔しますよ!』と言ったのです。それで、俺は、慌てて秋桂楼へ走ったんです」
そうだったのか――。美音さんは、わたしが一人(一人と一匹!)で出かけたことを心配して、思阿さんを呼びに行ってくれたのね。
「ありがとうございました! 思阿さんが来てくれなかったら、今頃は『恋情』も知らぬまま、短い生涯を終えているところでした」
「俺だって、もし、深緑さんに何かあったら……、いや、多額の用心棒代をいただいているのに、燕紅様にも顔向けできませんし……それに……」
それに……何だろう? 思阿さんたら、ちょっとうつむいて、言いにくそうにしている……。
「それに……、まだ、手巾を返してもらっていません! あれ、結構気に入っているんです!」
「えっ?! はぁ?! 手巾―?! あ、あれ、あー、明日返します! ごめんなさい!」
二人でごちゃごちゃと騒いでいたら、学亮さんが戴夫妻と美音さんを伴って戻ってきた。
わたしたちは、変な咳払いをしながら、どちらからともなく、近づきすぎていた椅子を離して座り直した。
学亮さんが、少し緊張した面持ちで言った。
「ここに来る前に、両親と美音に、わたしの考えを伝えてきました。後は、美音の気持ち次第です。両親も、美音の思うようにしたら良いと言ってくれました。
さあ、美音、おまえの気持ちを教えておくれ」
みんなの視線が美音さんに集まる。
いつもと同様、薄布で顔を隠しているので、美音さんの表情はわからない。
「洪亮様や麗敏様、そして学亮さまには、大変良くしていただきました。お三方は、目が不自由な上、素性もわからぬわたしを、親兄弟以上に親身になって、お世話くださいました。
麗敏様から古箏の手ほどきを受け、人様の前でお聞かせできるまでになりました。この技で芸妓として、老いては教示役として、生涯をかけて春霞楼のお役に立とうと心に決めておりました。
でも――、学亮様が太学へ通われるようになり、わたしの決心は揺らぎ始めました。
学亮様は、太学を終えられたら、奥様を迎えることになるでしょう。そうなったとき、わたしには、これまでと同じ気持ちのまま、ここで暮らしていく自信がありません。
学亮様の奥様を、うらやんだり憎んだりしてしまうかもしれません。自分に向けられていた皆様の愛情を奪われたなどと、思い上がった考えを抱くようになるかもしれません。
わたしは、学亮様が太学を終えられる前に、春霞楼を出て行くべきなのだと思います。
ですから、深緑様、わたしの目を見えるようにしてください! 春霞楼を離れても、一人で生きていけるように……。そして、お世話になった皆様のお顔を、お別れした後も思い出せるように……」
「美音! おまえは、そんなふうに考えて……」
薄布ごと、両手で顔を押さえる美音さんの肩を、学亮さんが優しく後ろから抱きしめた。
美音さんは、嫌々をするように体を揺すり、その腕から逃れてわたしの前に来た。
「わかりました、美音さん。薬水を差し上げましょう。あなたの思いが真実なら、きっと薬水の効き目は現れます!」
わたしは置いておいた行李から、盃を取り出し、快癒水をたっぷりと注いだ。
美音さんの薄布をめくり、頭の上に被せる。
何かで焼いたような痛々しい傷が、両目の瞼に刻まれていた。
わたしは、美音さんの手をとり、盃を持たせると、そのまま一緒に美音さんの唇へ運んだ。
美音さんは、快癒水をゆっくりと飲み干した。
戴夫妻も学亮さんも、固唾を呑んで見守っていた。
すると――。
芳菊さんのときと同じように、きらきらした靄のようなものが、美音さんの口から溢れ顔を覆った。靄は、目元の辺りに濃く固まり、強い煌めきを放った。
やがて、靄が消えたとき、美音さんの瞼の傷は消え、くっきりとした睫が生えていた。
「美音さん、傷は癒えましたよ。ゆっくり瞼を開けてみてください」
わたしの呼びかけに応じ、美音さんは、少しずつ瞼を動かし、時間をかけて目を開けた。
深い栗色の大きな瞳が、わたしを見ていた。
芸妓として人気が出そうな、愛らしい顔立ちだった。
麗敏様が、涙を拭きながら、あらかじめ用意していた手鏡を美音さんに渡した。
美音さんは、十数年ぶりに見た自分の顔を、信じられない様子で何度もなでていた。
それから、戴夫妻、学亮さん、仔空さん、わたしの順番で、一人一人の顔をじっくりと見た。
すると、麗敏様と手を取り合い、滂沱の涙を流していた洪亮様が、感極まった様子で言った。
「美音、わたしたちを許しておくれ。わたしたちは、子どもの頃から、学亮がおまえを好いていることを知っていた。だから、いずれ、おまえを学亮と妻合わせるつもりでいたのだ。もちろん、学亮は今も強くそれを望んでいる。
感が鋭く、人の気持ちを汲み取ることが上手なおまえは、きっと芸妓たちのよき相談相手になれる。それは、妓楼のおかみとして、何より大切なことなんだよ。
だが、遠慮深いおまえのことだ、目が不自由なことを理由に、私たちの申し出を断るかもしれない。わたしたちは、いつ、どうやっておまえに話そうか切り出そうかと迷っていた。
その間もおまえは、この先のことを思い悩んで、ずっとその胸を痛めていたんだね。もっと早く伝えてやれば良かった。済まなかったね」
「美音、おまえのことを心から大切に思っている。医学を学んでいながら、深緑さんの薬水にすら叶わない、頼りないわたしだが、おまえの夫にしてもらえないだろうか?」
「洪亮様! 麗敏様! 学亮様!」
四人は、ひとかたまりになって抱き合い、声を上げて泣いていた。
美音さんは、……きっと大丈夫だ。新しい暮らしにも仕事にも、前向きに取り組み、学亮さんや春霞楼を支えていくだろう。
あの古箏の妙技に、この愛らしさが加われば、普斎一の名妓と呼ばれる日も近い。
最も、まもなく学亮さんの許嫁になってしまうのだろうけど――。
でもねぇ――。
なぜ、目をつぶされたのかはわからない。捨てた親を見つけられぬようにするためか、同情をひき拾われやすくするためか――。
たまたま通りかかった春霞楼の麗敏様に拾われ、実の娘のように大切に育てられた。
目が不自由であっても、将来、独り立ちできるようにと、早くから麗敏様の手ほどきで古箏を仕込まれ芸妓になったという。
「わかりました。しかし、美音さんは、どう考えているのでしょうか? わたしの薬水を用いて目が見えるようになることを、心底願っているでしょうか? 美音さんの気持ちを確かめないことには、薬水を使うことはできません」
美音さんは、目が不自由であっても、鋭い耳と鼻の力で、自分なりにこの世界を理解し、境遇を受け入れて生きているように思う。
目が見えるようになれば、暮らしは一変するだろう。
彼女は、それを望むだろうか?
学亮さんは、少し寂しそうに微笑むと、うなずきながら言った。
「深緑さんの言うとおりです。今夜の宴席が終わったら、美音に考えを聞いてみましょう。わたしは、彼女が望まぬことをするつもりはありません。だが、彼女が同意したときには、どうぞ、よろしくお願いいたします」
わたしたちの話が、聞こえているはずはない。
だが、美音さんの古箏の音は、いつもよりさらに甘く切ない響きを帯び、夜の普斎の町へと流れ出ていくのだった。
◇ ◇ ◇
わたしたちは、その後も、学亮さんが通う太学の話などを聞きながら離れで過ごしていた。
そして、春霞楼の灯りが少しずつ消え、店じまいの準備が始まった頃、学亮さんは、美音さんと戴夫妻を呼びに離れを出て行った。
「そうだ! わたし、思阿さんに聞いておかなくてはいけないことがありました」
「な、何ですか?」
離れで思阿さんと二人きりになり(本当は、二人と一匹)、なんとなく気詰まりに感じていたわたしは、気恥ずかしさを払いのけるように、ことさら大きな声で彼に話しかけた。
「あの、わたしが、秋桂楼へ出かけたとき、突然、思阿さんが現れ大暴れして、わたしを助け出してくれたじゃないですか? どうして、わたしが秋桂楼にいるとわかったのですか?」
「えっ?! ああ、それは、ほら、美音さんが教えてくれたからですよ。深緑さんは、美音さんに断ってから秋桂楼へいったのでしょう?
俺が詩作の話をしている部屋へ、美音さんが突然やってきて、『あなたには、詩作の教示より、大切なことがあるでしょう? 急いで秋桂楼へ行かないと後悔しますよ!』と言ったのです。それで、俺は、慌てて秋桂楼へ走ったんです」
そうだったのか――。美音さんは、わたしが一人(一人と一匹!)で出かけたことを心配して、思阿さんを呼びに行ってくれたのね。
「ありがとうございました! 思阿さんが来てくれなかったら、今頃は『恋情』も知らぬまま、短い生涯を終えているところでした」
「俺だって、もし、深緑さんに何かあったら……、いや、多額の用心棒代をいただいているのに、燕紅様にも顔向けできませんし……それに……」
それに……何だろう? 思阿さんたら、ちょっとうつむいて、言いにくそうにしている……。
「それに……、まだ、手巾を返してもらっていません! あれ、結構気に入っているんです!」
「えっ?! はぁ?! 手巾―?! あ、あれ、あー、明日返します! ごめんなさい!」
二人でごちゃごちゃと騒いでいたら、学亮さんが戴夫妻と美音さんを伴って戻ってきた。
わたしたちは、変な咳払いをしながら、どちらからともなく、近づきすぎていた椅子を離して座り直した。
学亮さんが、少し緊張した面持ちで言った。
「ここに来る前に、両親と美音に、わたしの考えを伝えてきました。後は、美音の気持ち次第です。両親も、美音の思うようにしたら良いと言ってくれました。
さあ、美音、おまえの気持ちを教えておくれ」
みんなの視線が美音さんに集まる。
いつもと同様、薄布で顔を隠しているので、美音さんの表情はわからない。
「洪亮様や麗敏様、そして学亮さまには、大変良くしていただきました。お三方は、目が不自由な上、素性もわからぬわたしを、親兄弟以上に親身になって、お世話くださいました。
麗敏様から古箏の手ほどきを受け、人様の前でお聞かせできるまでになりました。この技で芸妓として、老いては教示役として、生涯をかけて春霞楼のお役に立とうと心に決めておりました。
でも――、学亮様が太学へ通われるようになり、わたしの決心は揺らぎ始めました。
学亮様は、太学を終えられたら、奥様を迎えることになるでしょう。そうなったとき、わたしには、これまでと同じ気持ちのまま、ここで暮らしていく自信がありません。
学亮様の奥様を、うらやんだり憎んだりしてしまうかもしれません。自分に向けられていた皆様の愛情を奪われたなどと、思い上がった考えを抱くようになるかもしれません。
わたしは、学亮様が太学を終えられる前に、春霞楼を出て行くべきなのだと思います。
ですから、深緑様、わたしの目を見えるようにしてください! 春霞楼を離れても、一人で生きていけるように……。そして、お世話になった皆様のお顔を、お別れした後も思い出せるように……」
「美音! おまえは、そんなふうに考えて……」
薄布ごと、両手で顔を押さえる美音さんの肩を、学亮さんが優しく後ろから抱きしめた。
美音さんは、嫌々をするように体を揺すり、その腕から逃れてわたしの前に来た。
「わかりました、美音さん。薬水を差し上げましょう。あなたの思いが真実なら、きっと薬水の効き目は現れます!」
わたしは置いておいた行李から、盃を取り出し、快癒水をたっぷりと注いだ。
美音さんの薄布をめくり、頭の上に被せる。
何かで焼いたような痛々しい傷が、両目の瞼に刻まれていた。
わたしは、美音さんの手をとり、盃を持たせると、そのまま一緒に美音さんの唇へ運んだ。
美音さんは、快癒水をゆっくりと飲み干した。
戴夫妻も学亮さんも、固唾を呑んで見守っていた。
すると――。
芳菊さんのときと同じように、きらきらした靄のようなものが、美音さんの口から溢れ顔を覆った。靄は、目元の辺りに濃く固まり、強い煌めきを放った。
やがて、靄が消えたとき、美音さんの瞼の傷は消え、くっきりとした睫が生えていた。
「美音さん、傷は癒えましたよ。ゆっくり瞼を開けてみてください」
わたしの呼びかけに応じ、美音さんは、少しずつ瞼を動かし、時間をかけて目を開けた。
深い栗色の大きな瞳が、わたしを見ていた。
芸妓として人気が出そうな、愛らしい顔立ちだった。
麗敏様が、涙を拭きながら、あらかじめ用意していた手鏡を美音さんに渡した。
美音さんは、十数年ぶりに見た自分の顔を、信じられない様子で何度もなでていた。
それから、戴夫妻、学亮さん、仔空さん、わたしの順番で、一人一人の顔をじっくりと見た。
すると、麗敏様と手を取り合い、滂沱の涙を流していた洪亮様が、感極まった様子で言った。
「美音、わたしたちを許しておくれ。わたしたちは、子どもの頃から、学亮がおまえを好いていることを知っていた。だから、いずれ、おまえを学亮と妻合わせるつもりでいたのだ。もちろん、学亮は今も強くそれを望んでいる。
感が鋭く、人の気持ちを汲み取ることが上手なおまえは、きっと芸妓たちのよき相談相手になれる。それは、妓楼のおかみとして、何より大切なことなんだよ。
だが、遠慮深いおまえのことだ、目が不自由なことを理由に、私たちの申し出を断るかもしれない。わたしたちは、いつ、どうやっておまえに話そうか切り出そうかと迷っていた。
その間もおまえは、この先のことを思い悩んで、ずっとその胸を痛めていたんだね。もっと早く伝えてやれば良かった。済まなかったね」
「美音、おまえのことを心から大切に思っている。医学を学んでいながら、深緑さんの薬水にすら叶わない、頼りないわたしだが、おまえの夫にしてもらえないだろうか?」
「洪亮様! 麗敏様! 学亮様!」
四人は、ひとかたまりになって抱き合い、声を上げて泣いていた。
美音さんは、……きっと大丈夫だ。新しい暮らしにも仕事にも、前向きに取り組み、学亮さんや春霞楼を支えていくだろう。
あの古箏の妙技に、この愛らしさが加われば、普斎一の名妓と呼ばれる日も近い。
最も、まもなく学亮さんの許嫁になってしまうのだろうけど――。
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