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一粒目 溺酒蘭 ~『酒は愁いの玉箒』の巻~
その一 ほうほう、これが人間界というものですか!
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―― グルギュルグル……ギュルウウウーンッ……。
ああ、またお腹が鳴っちゃった……。これで、何度目かしら?
「これ、深緑! はしたないぞ!」
虫籠のふたをずらして、夏先生が顔を出した。
いいなあ、夏先生は……。いつでも好きなときに食事ができて……。
さっきも、虫籠の縁にとまった羽虫を、舌を伸ばしてペロッと食べているのを見た。蛙をうらやましいと思ったのは、生まれて二度目だ。
「老夏、人間とは不便なものですね……。何かを食べて腹を満たさねば、考えることも動くこともできなくなってしまうみたいです。人間の身になっても、霊力だけは使えるようですが、このままではそれすらもじきに失ってしまいそうです……はあぁ……」
「腹を満たしたかったら、快癒水を売って銭を手に入れることじゃ。それしかない!」
「そんなこと、わかってますよぉ……」
どこかに、体の調子を崩した人が倒れていないかしら?
そうしたら、その人に快癒水を飲ませて、効能を証明できるのになあ……。
そうでもしなきゃ、わたしのような小娘が売る、謎の薬水を買う人なんていないわよ!
まあ、そんなことが起こるなんて、万に一つもありえ……、ありえ?……ありえたわ!
道ばたに、誰かがしゃがみ込んでいた。
わたしは、背中の荷物を揺らしながら、全速力でその人影に駆け寄った。
こぎれいな身なりをした老婦人が、辛そうに顔をゆがめて足首をさすっていた。
「ど、どうなさいました、奥様? 大丈夫ですか?」
「ああ、娘さん……。心配してくれてありがとう。石につまずいてね、足をくじいてしまったの。歩けそうにないので、今、一緒にいた孫に家の者を呼びに行かせたところなのよ」
足をくじいた? 快癒水で治るかしら? この薬水は体内の気の巡りを良くするとか、雅文は言ってたわ。もしかしたら、傷にも効くかもしれないわよね。
わたしは、行李から瓶と盃を取り出し、快癒水をほんの少し盃に注いだ。
「これは、わたしが売り歩いている薬水です。痛み止めのような効果もありますので、お飲みになってみてください。あの、決して体に悪いものではありませんので――」
とはいえ、いきなり見ず知らずの者から、薬を勧められて飲む人もいないわよね!
ここは身をもって、害のないことを示さなくちゃ!
わたしは、にっこり笑って盃を口に運び、快癒水をゴクリと一口飲み込んだ。
えっ?! 口の中、喉の奥……、快癒水が通ったところが、なんだか喜んでいる感じ。
おかしいわね、空腹も収まってきたみたいだわ……。
ウフフ……、元気出てきたぞぉ!
「さあ、奥様もどうぞ、どうぞ! ご遠慮なく!」
勢いづいたわたしに気圧されるようにして、老婦人は盃の快癒水を口に含んだ。
「んっ……、あぁ……、まあ、美味しいこと! それに、体中がほかほかとしてきたわ!」
快癒水を飲み込んだ老婦人は、その場にすっくと立ち上がった。
足をトントン踏みならしたり、軽く跳ねたりしていたが、もう、足首に痛みはないようだった。
何だか、今にも走り出しそう――って、ちょっとぉ、雅文、これ効き過ぎじゃない?!
「ありがとう、娘さん! あなたの薬水のおかげで、足首の痛みはどこかに吹き飛んでしまいました。それどころか、長年悩まされていた腰や膝の痛みも消えたみたいだわ。なんて、素晴らしいお薬なのかしら!」
老婦人は、わたしの手に盃を返しながら、感謝の言葉を繰り返した。
「おばあさまーっ! 輿を用意してまいりましたよーっ!」
声のする方に目を向けると、一人の少年が、輿を下げた四人の女性を引き連れて、こちらに走ってくるところだった。
「おぉっ! 暁燕! ここですよーっ!」
老婦人が、伸び上がって大きく手を振っているのを見て、五人は目を丸くしている。
輿を持ってきた女の人たちは、老婦人の侍女のようだったが、近くで見ると四人ともなかなかたくましい体つきをしていた。
「な、何があったのですか、ご隠居様……。足をくじいて立ち上がることもできないと坊ちゃまがおっしゃるので、輿を用意して皆で参ったのですが、おみ足の具合は――」
「心配をかけましたね、周蓉。もう、大丈夫です。このまま、歩いて邸まで帰れます。それもこれも、こちらの娘さんが飲ませてくださったお薬のおかげです。娘さん、お急ぎでなかったら、どうぞ、わたくしどもの邸へお立ち寄りくださいませ!」
「は、はあ……」
どうしたものかと思い、もじもじしていたら、「どうぞ、どうぞ!」「ささ、こちらへ!」「長旅でお疲れですよね!」とか言われて、気がついたら、わたしが輿に載せられていた!
そして、わたしは、柳泉の町の外れにある老婦人のお邸へ、静々と運ばれていったのだった。
立派な門構えの巨大な邸宅が見えてきて、呆気にとられている間に輿は門をくぐり抜けた。
邸の中は意外とひっそりしていて、玄関に迎えに出た侍女の数もけっして多くはなかった。
輿から降りて通された客間で、しばらく待つことになった。
家人が誰もいなくなったのを知ると、夏先生がひょっこり虫籠から頭を出して言った。
「深緑、おぬしなかなかやるではないか! うまいこと、金持ちに取り入ったな。これで、今宵の飯と布団は約束されたも同然じゃ。良かったのう!」
「そんな……、人聞きの悪いことを言わないでください! たまたまですよ! それに……、何だか、このお邸ちょっと変じゃないですか?」
「変、とは?」
「こんなに広いのに、やけに使用人が少ないし、先ほどから、出会う人は女の人ばかりです。そういえば輿を運んできたのも、皆、女の人でした。おかしくありませんか?」
「男たちは、外へ仕事に出ているのであろう」
「そうでしょうか?」
人が近づく気配がしたので、慌てて夏先生は、虫籠の中へ引っ込んだ。
老婦人が、年下の婦人と茶の支度を整えた侍女たちを従えて、客間へ入ってきた。
「お待たせして申し訳ありません。あなた様にお使いいただく部屋の準備をさせていたものですから――。今夜は、どうぞ拙宅へお泊まりくださいませ。お気に召しましたら、お好きなだけご逗留ください。わたくしは、この家の先代の妻で、高燕紅と申します。こちらは、娘の淑貞でございます。ささ、茶の用意もできましたので、ゆっくりとおくつろぎください」
「お心遣い、ありがとうございます。あっ……、わたしは、深緑と申します。薬水を売りながら、遠方に稼ぎに出た姉を訪ねる旅の途中でございます」
わたしは、初めて「茶」というものを口にした。
天人は、気さえ取り込んでいれば、お腹もすかないし喉も渇かない。
だから、人間と違って、食べ物同様、飲み物も必要ないのだ。
気の力を高めるために酒を飲む天人もいるけれど、わたしはまだ、いただいたことがない。
はいはい、どうせ、お子ちゃまですからね!
「茶」をいただいたとき、先ほど快癒水を飲んだときと同様に、口や喉がとても心地よい感じになった。夏先生によると、これは「美味しい」という感覚らしい。
美味しいものを、もっと欲しいと思うのも、欲の一つなのだそうだ。
こうして、どんどん人間界で欲を知り、わたしは、『瑕』を増やしていくのかしら?
ちょっと、こわいなあ……。
燕紅様によると、高家は、巨大な荘園を持つ素封家で、長い歴史の中で、博士や官吏も多数輩出している名家ということだ。
高家出身の方々のご活躍について伺ううちに、わたしは、とうとう我慢できなくなって、先ほどから疑問に思っていたことを尋ねてしまった。
「立派なお家柄で、たいそうな財も築かれたようですが、こちらのお邸は広さのわりには、人が少ないように思えてなりません。特に、いまだに坊ちゃま以外に男の方をお見かけしていないのが、どうにも不思議です。輿を持っていらしたのも、全員女の方でしたよね。それなりの力仕事ですのに、なぜなのでしょうか? 何か、ご事情がおありなのですか?」
わたしの突然の問いかけに、燕紅様と淑貞様は、はっと息をのみ顔を見合わせた。
えっ?! 何かまずいこと聞いちゃいました?! せっかく手に入れたご飯と布団を、手放すことになっちゃうのかしら?!
膝に載せた虫籠の中から、わたしのしくじりを哀れむように、ケロローという小さな鳴き声が聞こえたような気がした。
ああ、またお腹が鳴っちゃった……。これで、何度目かしら?
「これ、深緑! はしたないぞ!」
虫籠のふたをずらして、夏先生が顔を出した。
いいなあ、夏先生は……。いつでも好きなときに食事ができて……。
さっきも、虫籠の縁にとまった羽虫を、舌を伸ばしてペロッと食べているのを見た。蛙をうらやましいと思ったのは、生まれて二度目だ。
「老夏、人間とは不便なものですね……。何かを食べて腹を満たさねば、考えることも動くこともできなくなってしまうみたいです。人間の身になっても、霊力だけは使えるようですが、このままではそれすらもじきに失ってしまいそうです……はあぁ……」
「腹を満たしたかったら、快癒水を売って銭を手に入れることじゃ。それしかない!」
「そんなこと、わかってますよぉ……」
どこかに、体の調子を崩した人が倒れていないかしら?
そうしたら、その人に快癒水を飲ませて、効能を証明できるのになあ……。
そうでもしなきゃ、わたしのような小娘が売る、謎の薬水を買う人なんていないわよ!
まあ、そんなことが起こるなんて、万に一つもありえ……、ありえ?……ありえたわ!
道ばたに、誰かがしゃがみ込んでいた。
わたしは、背中の荷物を揺らしながら、全速力でその人影に駆け寄った。
こぎれいな身なりをした老婦人が、辛そうに顔をゆがめて足首をさすっていた。
「ど、どうなさいました、奥様? 大丈夫ですか?」
「ああ、娘さん……。心配してくれてありがとう。石につまずいてね、足をくじいてしまったの。歩けそうにないので、今、一緒にいた孫に家の者を呼びに行かせたところなのよ」
足をくじいた? 快癒水で治るかしら? この薬水は体内の気の巡りを良くするとか、雅文は言ってたわ。もしかしたら、傷にも効くかもしれないわよね。
わたしは、行李から瓶と盃を取り出し、快癒水をほんの少し盃に注いだ。
「これは、わたしが売り歩いている薬水です。痛み止めのような効果もありますので、お飲みになってみてください。あの、決して体に悪いものではありませんので――」
とはいえ、いきなり見ず知らずの者から、薬を勧められて飲む人もいないわよね!
ここは身をもって、害のないことを示さなくちゃ!
わたしは、にっこり笑って盃を口に運び、快癒水をゴクリと一口飲み込んだ。
えっ?! 口の中、喉の奥……、快癒水が通ったところが、なんだか喜んでいる感じ。
おかしいわね、空腹も収まってきたみたいだわ……。
ウフフ……、元気出てきたぞぉ!
「さあ、奥様もどうぞ、どうぞ! ご遠慮なく!」
勢いづいたわたしに気圧されるようにして、老婦人は盃の快癒水を口に含んだ。
「んっ……、あぁ……、まあ、美味しいこと! それに、体中がほかほかとしてきたわ!」
快癒水を飲み込んだ老婦人は、その場にすっくと立ち上がった。
足をトントン踏みならしたり、軽く跳ねたりしていたが、もう、足首に痛みはないようだった。
何だか、今にも走り出しそう――って、ちょっとぉ、雅文、これ効き過ぎじゃない?!
「ありがとう、娘さん! あなたの薬水のおかげで、足首の痛みはどこかに吹き飛んでしまいました。それどころか、長年悩まされていた腰や膝の痛みも消えたみたいだわ。なんて、素晴らしいお薬なのかしら!」
老婦人は、わたしの手に盃を返しながら、感謝の言葉を繰り返した。
「おばあさまーっ! 輿を用意してまいりましたよーっ!」
声のする方に目を向けると、一人の少年が、輿を下げた四人の女性を引き連れて、こちらに走ってくるところだった。
「おぉっ! 暁燕! ここですよーっ!」
老婦人が、伸び上がって大きく手を振っているのを見て、五人は目を丸くしている。
輿を持ってきた女の人たちは、老婦人の侍女のようだったが、近くで見ると四人ともなかなかたくましい体つきをしていた。
「な、何があったのですか、ご隠居様……。足をくじいて立ち上がることもできないと坊ちゃまがおっしゃるので、輿を用意して皆で参ったのですが、おみ足の具合は――」
「心配をかけましたね、周蓉。もう、大丈夫です。このまま、歩いて邸まで帰れます。それもこれも、こちらの娘さんが飲ませてくださったお薬のおかげです。娘さん、お急ぎでなかったら、どうぞ、わたくしどもの邸へお立ち寄りくださいませ!」
「は、はあ……」
どうしたものかと思い、もじもじしていたら、「どうぞ、どうぞ!」「ささ、こちらへ!」「長旅でお疲れですよね!」とか言われて、気がついたら、わたしが輿に載せられていた!
そして、わたしは、柳泉の町の外れにある老婦人のお邸へ、静々と運ばれていったのだった。
立派な門構えの巨大な邸宅が見えてきて、呆気にとられている間に輿は門をくぐり抜けた。
邸の中は意外とひっそりしていて、玄関に迎えに出た侍女の数もけっして多くはなかった。
輿から降りて通された客間で、しばらく待つことになった。
家人が誰もいなくなったのを知ると、夏先生がひょっこり虫籠から頭を出して言った。
「深緑、おぬしなかなかやるではないか! うまいこと、金持ちに取り入ったな。これで、今宵の飯と布団は約束されたも同然じゃ。良かったのう!」
「そんな……、人聞きの悪いことを言わないでください! たまたまですよ! それに……、何だか、このお邸ちょっと変じゃないですか?」
「変、とは?」
「こんなに広いのに、やけに使用人が少ないし、先ほどから、出会う人は女の人ばかりです。そういえば輿を運んできたのも、皆、女の人でした。おかしくありませんか?」
「男たちは、外へ仕事に出ているのであろう」
「そうでしょうか?」
人が近づく気配がしたので、慌てて夏先生は、虫籠の中へ引っ込んだ。
老婦人が、年下の婦人と茶の支度を整えた侍女たちを従えて、客間へ入ってきた。
「お待たせして申し訳ありません。あなた様にお使いいただく部屋の準備をさせていたものですから――。今夜は、どうぞ拙宅へお泊まりくださいませ。お気に召しましたら、お好きなだけご逗留ください。わたくしは、この家の先代の妻で、高燕紅と申します。こちらは、娘の淑貞でございます。ささ、茶の用意もできましたので、ゆっくりとおくつろぎください」
「お心遣い、ありがとうございます。あっ……、わたしは、深緑と申します。薬水を売りながら、遠方に稼ぎに出た姉を訪ねる旅の途中でございます」
わたしは、初めて「茶」というものを口にした。
天人は、気さえ取り込んでいれば、お腹もすかないし喉も渇かない。
だから、人間と違って、食べ物同様、飲み物も必要ないのだ。
気の力を高めるために酒を飲む天人もいるけれど、わたしはまだ、いただいたことがない。
はいはい、どうせ、お子ちゃまですからね!
「茶」をいただいたとき、先ほど快癒水を飲んだときと同様に、口や喉がとても心地よい感じになった。夏先生によると、これは「美味しい」という感覚らしい。
美味しいものを、もっと欲しいと思うのも、欲の一つなのだそうだ。
こうして、どんどん人間界で欲を知り、わたしは、『瑕』を増やしていくのかしら?
ちょっと、こわいなあ……。
燕紅様によると、高家は、巨大な荘園を持つ素封家で、長い歴史の中で、博士や官吏も多数輩出している名家ということだ。
高家出身の方々のご活躍について伺ううちに、わたしは、とうとう我慢できなくなって、先ほどから疑問に思っていたことを尋ねてしまった。
「立派なお家柄で、たいそうな財も築かれたようですが、こちらのお邸は広さのわりには、人が少ないように思えてなりません。特に、いまだに坊ちゃま以外に男の方をお見かけしていないのが、どうにも不思議です。輿を持っていらしたのも、全員女の方でしたよね。それなりの力仕事ですのに、なぜなのでしょうか? 何か、ご事情がおありなのですか?」
わたしの突然の問いかけに、燕紅様と淑貞様は、はっと息をのみ顔を見合わせた。
えっ?! 何かまずいこと聞いちゃいました?! せっかく手に入れたご飯と布団を、手放すことになっちゃうのかしら?!
膝に載せた虫籠の中から、わたしのしくじりを哀れむように、ケロローという小さな鳴き声が聞こえたような気がした。
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