64 / 93
61、
不良待ったなし
しおりを挟む
「私が人間だからって舐めやがるのです?」
「しまってる。しまってるって」
は、つい襟首をつかんで締め上げてしまった。普段やらない行動なのにすんなりとできたのは、その道の素質があるからかもしれない。襟首をつかんで締め上げる素質・・・・・・あのまま元の世界にいたら不良待ったなしだったのかな、私。
「けほけほ、全くこれだから人間は乱暴で嫌なのよ」
「妖精は正直なのです」
うん、それを面と向かって言えるってことが凄い。正直は妖精の美徳と言われているが、正直過ぎるのも考えものである。事実、そのせいで襟首絞められた。
「誰を探しているのです?」
「えっと、この絵を見て」
かなり精密に書かれた絵を妖精は取り出した。オカマッチョさんは髪の面影がまだあるが、完全にギルドマスターである。そう現在の彼は禿である。禿でマッチョで・・・・・これであれだったら・・・・・・私には害がないので、大丈夫だ、問題ない。
他に書かれているのは、顔のよく似た青年が2人。立派な馬を連れている青年ととんがり帽子を被った青年。どちらも金髪碧眼で、特徴的な尖り耳の持ち主だ。エルフで間違いないだろう。ただ、馬を連れている凛々しい青年の耳には優し気な青年の耳にない毛が少しある。
そして、彼らの前に立つ3人の少女達。平々凡々なこれと言って特徴のない少女、おそらく人間。頭に折れた曲がり角がある少女、羊の獣人にも見えるが、どちらかというと蛮族よりだと思う。ちょっと浅黒い肌だ。最後の一人は、片眼のところにバラの花がある。妖精ではなく、植物人だろうと、その大きさから推測できる。
「ヒーロー達とその恋人って感じなのです」
「ズバリその通りよ。よくわかったわね」
男性二人が如何にも正義側のヒーローって感じの美形だからね。エルフにしては鍛えてあるのも大きい。背負っている剣から、彼らが剣士であることはすぐにわかった。少女は皆これだって武器っぽいのを持ってない。魔法使いの可能性もあるが、それにしては装備が貧弱だ。一般人だろう。
「で、誰を探しているのです?」
妖精が探すのだから、同じ妖精族か、それに準ずる誰かだろう。予想をするなら、この植物人ではないか?
続く
「しまってる。しまってるって」
は、つい襟首をつかんで締め上げてしまった。普段やらない行動なのにすんなりとできたのは、その道の素質があるからかもしれない。襟首をつかんで締め上げる素質・・・・・・あのまま元の世界にいたら不良待ったなしだったのかな、私。
「けほけほ、全くこれだから人間は乱暴で嫌なのよ」
「妖精は正直なのです」
うん、それを面と向かって言えるってことが凄い。正直は妖精の美徳と言われているが、正直過ぎるのも考えものである。事実、そのせいで襟首絞められた。
「誰を探しているのです?」
「えっと、この絵を見て」
かなり精密に書かれた絵を妖精は取り出した。オカマッチョさんは髪の面影がまだあるが、完全にギルドマスターである。そう現在の彼は禿である。禿でマッチョで・・・・・これであれだったら・・・・・・私には害がないので、大丈夫だ、問題ない。
他に書かれているのは、顔のよく似た青年が2人。立派な馬を連れている青年ととんがり帽子を被った青年。どちらも金髪碧眼で、特徴的な尖り耳の持ち主だ。エルフで間違いないだろう。ただ、馬を連れている凛々しい青年の耳には優し気な青年の耳にない毛が少しある。
そして、彼らの前に立つ3人の少女達。平々凡々なこれと言って特徴のない少女、おそらく人間。頭に折れた曲がり角がある少女、羊の獣人にも見えるが、どちらかというと蛮族よりだと思う。ちょっと浅黒い肌だ。最後の一人は、片眼のところにバラの花がある。妖精ではなく、植物人だろうと、その大きさから推測できる。
「ヒーロー達とその恋人って感じなのです」
「ズバリその通りよ。よくわかったわね」
男性二人が如何にも正義側のヒーローって感じの美形だからね。エルフにしては鍛えてあるのも大きい。背負っている剣から、彼らが剣士であることはすぐにわかった。少女は皆これだって武器っぽいのを持ってない。魔法使いの可能性もあるが、それにしては装備が貧弱だ。一般人だろう。
「で、誰を探しているのです?」
妖精が探すのだから、同じ妖精族か、それに準ずる誰かだろう。予想をするなら、この植物人ではないか?
続く
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!
桜アリス
ファンタジー
婚約破棄された公爵令嬢。
令嬢の名はローザリン・ダリア・フォールトア。
婚約破棄をした男は、この国の第一王子である、アレクサンドル・ピアニー・サラティア。
なんでも好きな人ができ、その人を私がいじめたのだという。
はぁ?何をふざけたことをおっしゃられますの?
たたき潰してさしあげますわ!
そして、その後は冒険者になっていろんな国へ旅に出させて頂きます!
※恋愛要素、ざまぁ?、冒険要素あります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
文章力が、無いのでくどくて、おかしいところが多いかもしれません( ̄▽ ̄;)
ご注意ください。m(_ _)m
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる