エターナニル魔法学園特殊クラス

シロ

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12ー14、ネコ、花丸満点をあげる

エターナニル魔法学園特殊クラス

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「うち、嫌な事思いついたんどすが、ちょっとずつ成り代わっていて、・・・・・・」
「気が付いたら周り敵だらけって可能性かな」
「うん、一番嫌なパターンどす」
あり得なくはない話だ。最初、イスカとレイカが襲われた時、学校中の全ての人から追い立てられた。あの時は操られていたのかと思ったし、その後音沙汰なかったから思い至らなかったが、考慮すべきことであった。今の今まで忘れていた。
「ソウイエバ、アッタナ」
ロイズも今思い出したようだ。
「何でどす?初めての事件やったのに・・・・・・」
「いすかノ仕業ナンダヨナ」
「へ?」
「ソノ後、アイツガ頼ラナイデ単独解決シ始メタカラ印象ガ薄インダ」
「えっと、入学式後一ヶ月内の出来事なのかな?」
「せやった、リトア先輩は任務で学園離れていた頃の出来事だったんどすな」
軽く事件内容を説明する。関わっていない人の視点からなら何か新しい情報が得られるかもしれない。
「それならどちらかに共通点があるかもしれません」
「「共通点?」」
「もしくは特異点かな?」
「成程、操ラレテイタ側カ無事ダッタ側、ドチラカマタハドチラトモニッテトコカ」
「駒作成を無差別にやっていた可能性もあるけれど、効き易さから魔法の種類もある程度分かるかもしれない、と思うよ」
まったくもって盲点だった。魔法の種類が分かれば、対策を立てられる。発動者が分かれば犯人を知ることができる。
「せや、学園の知り合いにイスカはんのこと聞けへんやろか?」
「オ前、犯人ハドウデモイイノカヨ?」
「どうでもええ訳やあらへんけれど、今はイスカはん確保が重要どす。それに、犯人おらへんかもしれまへん」
「目的が達せられたら逃げるは当然だな」
「もしかして、レイカちゃんが想像している事件が起きてないとかかな?」
「せや、うちの知っている集団操作事件は皆殺気立って魔法バンバン使こうてはった」
「魔力と精神を操作する方法がなければ結果は出せない、かな」
「魔法論理ダナ・・・・・・コレダカラ面倒ナンダ」
ロイズが毛嫌いしている魔法論理学の内容らしい。一年では属性とその相互効果だった。基本4属性から徐々に高属性の内容に入っていくのだろう。
「えっと、動きだけ操れるのでは魔法は出せないってことどすか?」
「魔法は基本、発声、動作、図が合って発動するよ・・・・・・どれがどれだかは今回のテスト範囲だね」
レイカは自信たっぷりに手を挙げて答えた。
「魔導歌、印組み、魔法陣どす」
「花丸正解だよ。個々にでも発動させる方法はあるらしいけれど、安定させるのならこの3つは必要かな」
「他ニモ必要ナモノガアル場合ガアル。最悪ト言ワレルモノガアルナ・・・何ダカワカルカ?」
「何やろか・・・お花とか?」
「ソレデ済メバイイガナ」
「何や意味深どすなぁ」
「まぁ、与えると言う意味では合っているかな」
真剣に悩むレイカの後ろで採取を終えた2人が何やら言葉を交わしていた。それも二言三言で終わった。
「それにしても追って来ぃひんな」
これだけのんびりと話していたのに、リムル先生どころか他の生徒の姿も見えない。生徒はテストの準備でそれどころではないかもしれないのでいないのも不思議ではない。
「チョット待ッテロ」
アンテナを出し、クルクルと回す。
「れおん先生ト話シテイルナ」
「検索系魔法ですか?」
「アア、動作ノミノナ」
ロイズの技術はエターナニルよりはカーレント寄りに近い気がしてならない。近未来的な建物で似たようなロボットが徘徊していなければ、彼は大層目立つことだろう。そこまで考えていて、レイカはクラリと目眩を感じた。何かを忘れている・・・・・。
「レイカちゃん、体調大丈夫かな?顔色悪いよ」
「平気どす」
「無理は禁物かな」
「ダナ、長丁場ニナルダロウシ、ココハ安全地帯ダ。休ンデオケ」
「はいな」
ゴロンと横になる。しばらくは頭が重くて目を閉じても考えが目まぐるしく回り、なかなか寝付けなかった。そんなレイカの様子を見かねたのだろう。エルフ語だが、消えるような声でさざ波のような歌を口遊んでくれた。歌の効果か、リトアが上手いのか、はたまた疲れが溜まっていたからか、レイカの意思は安定して夢の世界に入っていった。


続く
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