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2、魔獣飼育と新しい命

カラス、ノックアウト

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レイカと同じく後頭部にたんこぶを作って地面に伏しているロンの姿を。
「ちょ、なんであんたが」
今までのロンの実習成績ではありえない失態だ。この程度なら余裕で防御できると予想していたロイズも呆気にとられていたが、すぐに彼の前に出て飛んでくるボールからの盾となった。シールドの一部を解いてロンの身体を自分の防御空間内に入れる。
「オイ、怪我人ガ出タカラ装置止メロ、ッテイネーシ」
屋根の上でのんびりと観察、じゃなくって監視していたはずのリング先生の姿はいずこかへと消えていた。
「ちょっと、どこに行ったのよ」
~キーンコーーン~
『特殊クラスの皆さん、リング先生からの伝言です。用事が入ったので今日の授業は適当なところで終っとけ、だそうです』
  ~キーンコーーンカーンコーーン~
「なら装置止めてから行きなさいよ!」
容赦なく飛んでくるボールを青い炎で燃焼しながらイスカは叫んだ。怒りで炎の温度が一気に300度上昇し、それに加えて周囲の熱気も上昇する。イスカの足元の円内の地面は真っ赤に変色している。
「チッ、シャーネーカ」
不意にロイズは自分の頭を外して空洞の体中からロケットランチャーを取り出し、ボールが飛んでくる方向に狙いを定めて撃ち放ち始めた。もう片方の腕をガトリングに変形させ、ばら撒き撃ちでボールを打ち落とし、見つけた装置を爆弾で破壊する。移動させているわけではないので、方向と大体の位置がわかればいいと、ロイズは見当をつけた広範囲を容赦なく爆破していった。
「結構埋メテタナ」
ランチャーに4度目の充填を終えてから片腕と共に元に戻した時には校庭は焦げた穴だらけになっていた。
「急グゾ。ろんノ容体ガ悪クナル。ソッチノ怪我人モ連レテ来イ」
ロンを抱え上げると足をキャタピラモードに変えて砂煙を上げて校舎へ爆進するロイズを追ってイスカもレイカを抱き上げて走り出した。


                               続く
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