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最終章
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隼くんとまさかの再会をしてから2日後。
私は隼くんの件がどうなったのかが気になり、何気なく隼くんのいる病棟へ行ってみることにした。
担当の看護師から聞いた話によると、隼くんは今社会人1年目で、かなり高倍率だった大企業に就職したばかりらしい。
そして新人ながらも期待されるままにバリバリ働いていた時、不慮の事故で脚を怪我してしまったため、入院しているというのだ。
そんな話を聞き、私は体も年齢も完全に大人になった隼くんをもう一度ちゃんと見てみたいと思った。
(確か……結局病室移してもらったのよね)
担当の看護師から聞いた病室を見つけ、こっそりドアを開けてみる。
(……えっ!?)
その時ドアの奥からなんと聞こえたのは、男性一人の甘い声だった。
(え…これって……まさか……)
怖いもの見たさで私はドアを開けた。
すると…
なんとそこには、ベッドの上に寝る30代の男性患者の上に乗り、がむしゃらに腰を振っている隼くんがいたのだ…
(うそ…あれが…あの隼くん……?)
二人とも行為に夢中で私の登場には気づいていない。
隼くんはその男性の上で自らの欲望のままに動いていた。
隼くんは赤く潤う目をトロンとさせながら、その男性を見て息を整えている。
(………っ……)
そんな姿を見た私も、恐らく隼くんに乗られている男性と同じような気持ちになっていた。
体の芯が、熱くなったような気がした。
(……だめだっ…っ)
まだ私の存在に気づかなかった2人をこれ以上見ていられなくなり、私は再びこっそりと病室から出た。
隼くんのあんな姿まで見ることになると思わなかったから、廊下を歩いていても足がフワフワして浮ついている感覚がする。
頭もぼーっと熱くなる感覚を持ちながら、私は速足で廊下を歩いていた。
私は隼くんの件がどうなったのかが気になり、何気なく隼くんのいる病棟へ行ってみることにした。
担当の看護師から聞いた話によると、隼くんは今社会人1年目で、かなり高倍率だった大企業に就職したばかりらしい。
そして新人ながらも期待されるままにバリバリ働いていた時、不慮の事故で脚を怪我してしまったため、入院しているというのだ。
そんな話を聞き、私は体も年齢も完全に大人になった隼くんをもう一度ちゃんと見てみたいと思った。
(確か……結局病室移してもらったのよね)
担当の看護師から聞いた病室を見つけ、こっそりドアを開けてみる。
(……えっ!?)
その時ドアの奥からなんと聞こえたのは、男性一人の甘い声だった。
(え…これって……まさか……)
怖いもの見たさで私はドアを開けた。
すると…
なんとそこには、ベッドの上に寝る30代の男性患者の上に乗り、がむしゃらに腰を振っている隼くんがいたのだ…
(うそ…あれが…あの隼くん……?)
二人とも行為に夢中で私の登場には気づいていない。
隼くんはその男性の上で自らの欲望のままに動いていた。
隼くんは赤く潤う目をトロンとさせながら、その男性を見て息を整えている。
(………っ……)
そんな姿を見た私も、恐らく隼くんに乗られている男性と同じような気持ちになっていた。
体の芯が、熱くなったような気がした。
(……だめだっ…っ)
まだ私の存在に気づかなかった2人をこれ以上見ていられなくなり、私は再びこっそりと病室から出た。
隼くんのあんな姿まで見ることになると思わなかったから、廊下を歩いていても足がフワフワして浮ついている感覚がする。
頭もぼーっと熱くなる感覚を持ちながら、私は速足で廊下を歩いていた。
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