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元いじめっ子の話

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私の兄は、今から3年前にある男の子への暴行などの罪で逮捕された。

当時の兄は19歳。

高校を中退し、働きもせずに毎日ガラの悪い仲間とつるんでブラブラしていた。

朝から色んな駅に行ってはターゲットを物色し、女の人を犯したり男の人からお金を盗ったりしていた。


そして、兄たちが初めて捕まったのは……


当時中学2年生で14歳だった、醍醐隼くんを襲った時だった。



ある朝、通学途中の隼くんを多目的トイレで集団で暴行して、それを見かけた通行人に通報されて逮捕された。



だから、今私が隼くんと交流があることは兄には口が裂けても言えない。


なぜなら、兄はあの日からまだ、性懲りもなく毎日遊び呆けているだけでなく……


隼くんに対する汚い欲望を、たまに私に向かって話すからだ。


兄は同性愛者ではない。

だけど、あの日駅のトイレで隼くんにしたことが忘れられず、たまたままたどこかで見かけたら捕まえてやりたいとか言っている……


私は隼くんのためにも、絶対に兄には何も言えなかった。



そして……



私が隼くんに対して感じるもう一つの贖罪…



それは、あの日ス○バで会った時から、ずっと心から消えなかったのだ。
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