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8人目:ビッチ姉妹の話

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『20XX年 4月7日


この日、隼くんは6年生に進級した。

相変わらずクラスの中では虐められているようだ。


だけど隼くんは、毎日のように放課後に私のところへ来る。

隼くんを虐めていた周りの子たちも、さすがに6年生にもなれば私なんかと遊ぶより、友達同士で遊ぶことが増えていた。

もしくはクラブ活動や部活動、習い事などで忙しくしているようだった。


私は、それをいいことに隼くんと毎日話した。


隼くんは、自分が中学生になる頃までには私に教員として復帰してほしいと頼んできた。

もし私の赴任先が隼くんの通う中学だったら、毎日学校でも会えるかもしれないから、と。



だけどこの頃から、隼くんのこうした純粋な願いを聞く度に、込み上げる嬉しさや愛しさと同時に、得体の知れない不安も襲うようになってきたのだ。


今更だけど、私と隼くんは14歳差。

隼くんがこれから中学、高校と進学をし、成人するのは9年後。

その時私は34歳。


私は、隼くんを9年間待つ自信がある。

だけど、隼くんの方が私を待ってくれるのかは分からない。


中学生、高校生と多感な時期に、私のような大人が隼くんを拘束してもいいのだろうか…

それに最近の心配事は、隼くんの良さに気づいた彼のクラスメイトの女子が、隼くんに想いを寄せているということだ。

彼女は表立って隼くんに気持ちを伝えることなど出来ないと言っているが、何と、去年の夏から隼くんのことが好きらしいのだ。


こんな女子がこれからも出てき続けたら……

私よりも良い子が出てきたら……


最近は、そのことばかり考えてしまいなかなか寝付けないでいる…。』
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