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8人目:ビッチ姉妹の話

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愛莉が自殺した日、私は隼くんを誘った。


その理由はたった一つ。


私の妹……

山内菜摘やまうち なつみが、隼くんに異常なまでの執着をしていたから。


菜摘は、今から5年前に事故で突然亡くなった。


当時、菜摘は一人暮らしをしていて、折り合いの悪かった私や両親とはほぼ会っていなかった。

だから、当時の菜摘が普段どんな生活をしているのかは知らなかった。


全て、菜摘が残した手紙と日記によって、菜摘の死後に分かったのだ。



だけど、私はそれらを見たときに驚いた。


そのほとんどが、隼くんに関する記述だったから……。


菜摘は生前、私に似て男に汚かった。

常に遊べる男を側に置き、特定の彼氏を作ることもほとんどなかった。

ましてや、誰かに真剣に恋することなんて……


それなのに、菜摘の手紙や日記には、溢れんばかりの隼くんへの愛情が描かれていた。


あの菜摘があんなに情熱的に人を好きになることなんて、想像もできなかった。



私はふと、菜摘の日記を取り出した。



そう、あの日も……



隼くんと関係を持った日も、私はこの日記を読んでいたの。
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