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7人目:とある刑事の話
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「単刀直入に聞く。山内菜摘を知っているか?」
ある日曜の午後。
俺は自分の休日を充てて、醍醐隼を自宅に呼び出していた。
藤井海吏のこととは別の件について話したいことがあると言って来てもらった。
初めこそ警戒心丸出しの様子だったが、流石に俺が刑事であることを考えたのか、大人しく家まで着いてきてくれた。
「知ってます…」
醍醐が伏し目がちに答える。
「俺とどんな関係にあるのかも知ってるか?」
「……義理の兄妹です……」
醍醐は俺の質問に対して素直に答える。
やはり、すべてが俺の予想通りだ。
「そうだ。…まあ、妻とは離婚したから『元』が付くけどな。……ところで俺と菜摘が義理の兄妹だということは、菜月から聞いたのか?」
醍醐は黙って頷く。
「だからあの日、お前は菜月と行為をしたのか?」
核心となる質問だ。
俺は敢えて時間をゆっくり使って丁寧に問うてみた。
すると醍醐もそれに合わせるようにゆっくりと頷いた…。
「そうか……やっぱりそうだったのか」
俺は全てに納得したと同時に、これで醍醐を懐柔できるということに安心した。
何故なら……
「醍醐、お前は菜摘と……どんな関係だったんだ?」
醍醐は一瞬驚いたような顔をして俺を見る。
しかし次の瞬間には直ぐに目線を下に落として黙ってしまった。
「質問を変えよう。お前は菜摘が事故死した時……側にいたんだよな?」
再び醍醐は俺を見る。
この質問には素直に頷いた。
「………わかった。」
これ以上質問を重ねるとまるで取り調べのような雰囲気になってしまう。
更に醍醐を警戒させるだけだと思ったから、一旦話を区切った。
ある日曜の午後。
俺は自分の休日を充てて、醍醐隼を自宅に呼び出していた。
藤井海吏のこととは別の件について話したいことがあると言って来てもらった。
初めこそ警戒心丸出しの様子だったが、流石に俺が刑事であることを考えたのか、大人しく家まで着いてきてくれた。
「知ってます…」
醍醐が伏し目がちに答える。
「俺とどんな関係にあるのかも知ってるか?」
「……義理の兄妹です……」
醍醐は俺の質問に対して素直に答える。
やはり、すべてが俺の予想通りだ。
「そうだ。…まあ、妻とは離婚したから『元』が付くけどな。……ところで俺と菜摘が義理の兄妹だということは、菜月から聞いたのか?」
醍醐は黙って頷く。
「だからあの日、お前は菜月と行為をしたのか?」
核心となる質問だ。
俺は敢えて時間をゆっくり使って丁寧に問うてみた。
すると醍醐もそれに合わせるようにゆっくりと頷いた…。
「そうか……やっぱりそうだったのか」
俺は全てに納得したと同時に、これで醍醐を懐柔できるということに安心した。
何故なら……
「醍醐、お前は菜摘と……どんな関係だったんだ?」
醍醐は一瞬驚いたような顔をして俺を見る。
しかし次の瞬間には直ぐに目線を下に落として黙ってしまった。
「質問を変えよう。お前は菜摘が事故死した時……側にいたんだよな?」
再び醍醐は俺を見る。
この質問には素直に頷いた。
「………わかった。」
これ以上質問を重ねるとまるで取り調べのような雰囲気になってしまう。
更に醍醐を警戒させるだけだと思ったから、一旦話を区切った。
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