その男、人の人生を狂わせるので注意が必要

5人目:平凡後輩の話

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「隼先輩、ほんとうにありがとうございます………」






俺は、隼先輩にとって一番の後輩になれただろうか。





「先輩、けど、俺にはもうそれは無理なんです」




俺に傷つけられながらも、セックスをして俺を求めてくれた。

いつもと変わらない優しい笑顔で俺を見てくれた。





けどそれは………








「？？海吏？？………………てか、この部屋、なんか臭う…………」




隼先輩が鼻を動かして部室を見渡す。






「クソ人間共の臭いですよ先輩」






俺にとって、最初で最後の人生のプレゼント。







俺はもう………








「………海吏？」




さっきまで優しく幸せそうに笑っていた隼先輩の顔がこわばる。



もう二度と、俺はあの顔を見ることはできないんだ………









「先輩。俺は、あなたと最後にエッチができてよかったです」






俺はそう言いながら、大きな収納スペースを開けた。






隼先輩の劈く悲鳴が、部室を貫いて響きわたった。