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5人目:平凡後輩の話

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「ありがとうございます!俺、唯一の取り柄を隼先輩に褒めてもらえるなんて思ってもいませんでしたw」

「俺もまさか、海吏のこんな特技が見れるとは思わなかったよ」

「特技って言うんですか?これw……まあ、隼先輩の乱れっぷりもなかなかでしたけどね」

「乱れてないよっ……多分?」

「自信ないじゃないですかww」




こうしてまた、俺は隼先輩といつものような会話を繰り広げる。



「隼先輩、俺将来そっち系の男優とかになろうかなw」

「あー!いいかも!海吏絶対才能あるよ!」

「ですよねwぶっちゃけテニスの才能よりもずっとありますよ」

「いやいやそんなことないよ!本気で興味持って本気で突き詰めた結果があんなに上手なら、テニスだってこれからいくらでも伸びると思うよ」

「ほんっとに優しいですね先輩。ありがとうございます」


俺は隼先輩と話してると、やっぱりいつもよりも自分に自信が持てる。

俺には、隼先輩がいないとだめだ……


「先輩。こんなこと言うのアレですけど、これからも俺と定期的にこういうの、してくれません?」


俺は隼先輩から離れたくないし、先輩にも離れてほしくない。


先輩が認めてくれた俺の特技を、先輩だけに使いたい。


「え?!………それは…」

「なんで駄目なんですか?あんなに気持ちよくなってたのに」

「だって……その…」

「優先輩とはしてるんですよね?」



言い淀む隼先輩の耳元でそう囁くと、先輩は固まって何も言わなくなった。
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