15 / 16
15
しおりを挟む
「そんな…樹は関係ないでしょ?」
「関係あることにすんだよ。幸いお前と別れてからまだそんなに経ってねえ。つまり、樹とお前の子だってことにすればいいんだよ。」
「…擦り付けるってこと?」
「ああ。俺は知らねー男の子供になんて金出したくねえからな。」
「知らねーって…私の子でもあるのよ?」
「知らねえよカス!てめぇが他の男と作ったガキなんざ俺の知ったこっちゃえね。」
「酷い…」
「酷いか知らねーが絶対そうしろよ。じゃねえと樹にバラすぞ。お前がレイプされたこと。」
冷たく威圧的な龍也さんの言葉に、私は思考を停止させるしかなかった。
そうだった…
私には、意志も感情もいらない。
ただ龍也さんの言うことだけを聞いていなければいけないんだ…。
「分かった…」
私がそう答えたのに対して、龍也さんは満足そうに笑った。
そして私は…
樹に樹との子供ができたと話し、龍也さんの作戦通り、樹から中絶手術の費用と水子供養の費用を奪った。
供養に関しては、樹から言い出したのだ。
本当に自分の子だと思っている樹は、小さな命を消したことにずっと泣いていた。
せめて来世で幸せになれるようにと、供養をしようと言ってきたのだった。
私は感情を失ったはずだった。
だけどそんな樹を見れば見るほど、私は龍也さんに屈し樹を二度も捨てたことを後悔するのだった…。
「関係あることにすんだよ。幸いお前と別れてからまだそんなに経ってねえ。つまり、樹とお前の子だってことにすればいいんだよ。」
「…擦り付けるってこと?」
「ああ。俺は知らねー男の子供になんて金出したくねえからな。」
「知らねーって…私の子でもあるのよ?」
「知らねえよカス!てめぇが他の男と作ったガキなんざ俺の知ったこっちゃえね。」
「酷い…」
「酷いか知らねーが絶対そうしろよ。じゃねえと樹にバラすぞ。お前がレイプされたこと。」
冷たく威圧的な龍也さんの言葉に、私は思考を停止させるしかなかった。
そうだった…
私には、意志も感情もいらない。
ただ龍也さんの言うことだけを聞いていなければいけないんだ…。
「分かった…」
私がそう答えたのに対して、龍也さんは満足そうに笑った。
そして私は…
樹に樹との子供ができたと話し、龍也さんの作戦通り、樹から中絶手術の費用と水子供養の費用を奪った。
供養に関しては、樹から言い出したのだ。
本当に自分の子だと思っている樹は、小さな命を消したことにずっと泣いていた。
せめて来世で幸せになれるようにと、供養をしようと言ってきたのだった。
私は感情を失ったはずだった。
だけどそんな樹を見れば見るほど、私は龍也さんに屈し樹を二度も捨てたことを後悔するのだった…。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる