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僕の誕生日から2日後の月曜日。
学校へ行くと、何人かのクラスメイトが僕の誕生日を祝ってくれた。
「隼くん、これ…重いかもしれないけど、作ってみたの。」
そう言って手作りのクッキーを渡してくれたのは、少し恥ずかしそうに俯いた昭恵さんだった。
「ありがとう!重いなんて思わないよ。わざわざ作ってくれてありがとね。」
「菜摘さんに悪いかなって思ったりもしたんだけど…誕生日くらいはいいかなって…もしよかったら、菜摘さんと一緒に食べて?」
「大丈夫だよ。そこまで考えてくれてありがとう。菜摘さんもきっと喜ぶよ。」
「隼くん!私からもプレゼント!お誕生日おめでとう。」
「私も!大したものじゃないけど…おめでとう。」
「みんなありがとう…!」
ありがたいことに、いじめられていた1年前とは全く別人の誕生日であるかのように、今年は色んな人から祝って貰うことができた。
「おい隼、ちょっと来て。」
そんな日の放課後、村上くんが突然僕を呼び出した。
「お前なんだよそのプレゼントの数…芸能人かよ」
「芸能人はもっと貰ってるよ。」
「うるせーよ。ったく相変わらずモテやがって!」
「そんなんじゃないだろうけど…」
人気のない空き教室でそんないつものようなやり取りをしていたが、村上くんが突然背負っていたランドセルを降ろし、中から何かを取り出した。
「はい、これ。」
「え…?」
「一応、俺からの誕生日プレゼント。……お前にはこの一年色々世話になったし……一応、友達になったことだし……。」
少し照れながら村上くんが差し出したのは、薄いビニールの袋に入った、何かのチケットらしきものだった。
「遊園地だよ。ほら、菜摘さんの実家の近くにある…あそこのチケット。」
「えっ!……本当だ…。しかも2枚ある…。」
「菜摘さんと行ってこいってことだよ。…どうせお前らのことだから、あんまりそういう派手な所に行くことないんだろ?だから…」
「嬉しい!ありがとう村上くん!」
村上くんの心遣いに胸を打たれた僕は、思わず大きな声で彼に礼を言った。
「相変わらず敵に塩を送ってるんだよな俺は…。ま、でもそんな自分も嫌じゃなかったり?」
「うん!村上くんには感謝してもしきれないよ。」
「ふんっ純粋な目で見やがって…。」
菜摘さんとまた思い出を増やすことができる。
そんなプレゼントをくれた村上くんに、僕は何度も礼を言った。
その度に彼は照れ隠しで憎まれ口を叩きながらも、少し嬉しそうにはにかんでくれた。
学校へ行くと、何人かのクラスメイトが僕の誕生日を祝ってくれた。
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そう言って手作りのクッキーを渡してくれたのは、少し恥ずかしそうに俯いた昭恵さんだった。
「ありがとう!重いなんて思わないよ。わざわざ作ってくれてありがとね。」
「菜摘さんに悪いかなって思ったりもしたんだけど…誕生日くらいはいいかなって…もしよかったら、菜摘さんと一緒に食べて?」
「大丈夫だよ。そこまで考えてくれてありがとう。菜摘さんもきっと喜ぶよ。」
「隼くん!私からもプレゼント!お誕生日おめでとう。」
「私も!大したものじゃないけど…おめでとう。」
「みんなありがとう…!」
ありがたいことに、いじめられていた1年前とは全く別人の誕生日であるかのように、今年は色んな人から祝って貰うことができた。
「おい隼、ちょっと来て。」
そんな日の放課後、村上くんが突然僕を呼び出した。
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「芸能人はもっと貰ってるよ。」
「うるせーよ。ったく相変わらずモテやがって!」
「そんなんじゃないだろうけど…」
人気のない空き教室でそんないつものようなやり取りをしていたが、村上くんが突然背負っていたランドセルを降ろし、中から何かを取り出した。
「はい、これ。」
「え…?」
「一応、俺からの誕生日プレゼント。……お前にはこの一年色々世話になったし……一応、友達になったことだし……。」
少し照れながら村上くんが差し出したのは、薄いビニールの袋に入った、何かのチケットらしきものだった。
「遊園地だよ。ほら、菜摘さんの実家の近くにある…あそこのチケット。」
「えっ!……本当だ…。しかも2枚ある…。」
「菜摘さんと行ってこいってことだよ。…どうせお前らのことだから、あんまりそういう派手な所に行くことないんだろ?だから…」
「嬉しい!ありがとう村上くん!」
村上くんの心遣いに胸を打たれた僕は、思わず大きな声で彼に礼を言った。
「相変わらず敵に塩を送ってるんだよな俺は…。ま、でもそんな自分も嫌じゃなかったり?」
「うん!村上くんには感謝してもしきれないよ。」
「ふんっ純粋な目で見やがって…。」
菜摘さんとまた思い出を増やすことができる。
そんなプレゼントをくれた村上くんに、僕は何度も礼を言った。
その度に彼は照れ隠しで憎まれ口を叩きながらも、少し嬉しそうにはにかんでくれた。
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