206 / 217
23頁
1
しおりを挟む
『20XX年 9月14日
今日は、私と隼くんが付き合ってから1年目の記念日。
そして隼くんの12歳の誕生日。
隼くんは私のプレゼントに喜んでくれた。
隼くんは少しずつ大人になっていく。
それは身体的なものは勿論、話していても感じることができた。
元々小学生の割に落ち着いていて、かなり頭が良い子ではあった。
だけど最近は、それに輪をかけて大人びてきた気がした。
すると私は余計に、隼くんを一人の男として手放したくなくなっていくのだった。
こんなに魅力的な隼くんは、きっと中学に進学したらすぐにモテてしまうだろう。
言い寄る女子は、尽きないと思う。
隼くんは、それに対してどう答えるかな?
私のことを想い続けてくれるかな…?
やっぱり年頃の可愛い女の子がいたら、その子の方に気持ちがいってしまうのかな。
私の隼くんに対する眼差しは、これまでのようなどこか保護者的な視点を失っていた。
もう、完全に一人の男に恋する自分になっていた。
これまでも、何度もこんな不安を抱いたことはあった。
しかしそのたびに隼くんはそれを否定し、私を安心させる言葉を言ってくれた。
実際に隼くんが私を本気で好きでいてくれること、他の女子に興味がないということは、これだけ一緒にいれば相当伝わってきた。
だけど……
やっぱり大人になる隼くんを見ていると、どうしても不安になるわ……
隼くんのような男性は、今まで見たこともないし、そもそもなかなかいないと思う。
将来、何者になるのか想像すらつかない。
きっとハイスペックな男性になるのは間違いない。
そんな彼の隣に、私は並べるのだろうか…。
周りの女性たちを跳ね返せるくらい、強い魅力と絶対的な自信を持って、彼の隣に立っていたい……。
そんな不安と焦りは、私を自分磨きへ鼓舞する原動力にもなりつつあった。
彼の存在は、それだけ私の中で大きく強く輝いていた。』
今日は、私と隼くんが付き合ってから1年目の記念日。
そして隼くんの12歳の誕生日。
隼くんは私のプレゼントに喜んでくれた。
隼くんは少しずつ大人になっていく。
それは身体的なものは勿論、話していても感じることができた。
元々小学生の割に落ち着いていて、かなり頭が良い子ではあった。
だけど最近は、それに輪をかけて大人びてきた気がした。
すると私は余計に、隼くんを一人の男として手放したくなくなっていくのだった。
こんなに魅力的な隼くんは、きっと中学に進学したらすぐにモテてしまうだろう。
言い寄る女子は、尽きないと思う。
隼くんは、それに対してどう答えるかな?
私のことを想い続けてくれるかな…?
やっぱり年頃の可愛い女の子がいたら、その子の方に気持ちがいってしまうのかな。
私の隼くんに対する眼差しは、これまでのようなどこか保護者的な視点を失っていた。
もう、完全に一人の男に恋する自分になっていた。
これまでも、何度もこんな不安を抱いたことはあった。
しかしそのたびに隼くんはそれを否定し、私を安心させる言葉を言ってくれた。
実際に隼くんが私を本気で好きでいてくれること、他の女子に興味がないということは、これだけ一緒にいれば相当伝わってきた。
だけど……
やっぱり大人になる隼くんを見ていると、どうしても不安になるわ……
隼くんのような男性は、今まで見たこともないし、そもそもなかなかいないと思う。
将来、何者になるのか想像すらつかない。
きっとハイスペックな男性になるのは間違いない。
そんな彼の隣に、私は並べるのだろうか…。
周りの女性たちを跳ね返せるくらい、強い魅力と絶対的な自信を持って、彼の隣に立っていたい……。
そんな不安と焦りは、私を自分磨きへ鼓舞する原動力にもなりつつあった。
彼の存在は、それだけ私の中で大きく強く輝いていた。』
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
ほのぼの高校11HR-24HR
深町珠
青春
1977年、田舎の高校であった出来事を基にしたお話です。オートバイと、音楽、オーディオ、友達、恋愛、楽しい、優しい時間でした。
主人公は貧乏人高校生。
バイト先や、学校でいろんな人と触れ合いながら、生きていきます。
けど、昭和なので
のどかでした。
オートバイ、恋愛、バンド。いろいろです。
海の向こうの永遠の夏
文月みつか
青春
幼いころにささいなことから家出をした千夏は、海という少年に出会った。年は近いのに大人びた雰囲気のある海に、千夏はなぜかいろいろと話してしまう。ふたりの仲はやがて親友と呼べるほどに深まっていく。
その過程で千夏は、海に世界を閉じるという不思議な特技があることを知る。どうして海が閉じこもっているのか、どうやったら現実に連れ戻すことが出来るのか、千夏は考えをめぐらす。
前半は千夏の幼少期、後半は高校生以降の構成です。
異世界でゆるゆる生活を満喫す
葉月ゆな
ファンタジー
辺境伯家の三男坊。数か月前の高熱で前世は日本人だったこと、社会人でブラック企業に勤めていたことを思い出す。どうして亡くなったのかは記憶にない。ただもう前世のように働いて働いて夢も希望もなかった日々は送らない。
もふもふと魔法の世界で楽しく生きる、この生活を絶対死守するのだと誓っている。
家族に助けられ、面倒ごとは優秀な他人に任せる主人公。でも頼られるといやとはいえない。
ざまぁや成り上がりはなく、思いつくままに好きに行動する日常生活ゆるゆるファンタジーライフのご都合主義です。
私の隣は、心が見えない男の子
舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。
隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。
二人はこの春から、同じクラスの高校生。
一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。
きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。
僕は魔法が使えない
くさの
青春
学校一、浮いている彼は
嘘をついている風でもなく
こういうのだ。
「僕が使えるのは、
魔法ではなく魔術です」
私もたいがい浮いてますが
なんていうか、その…
『頭、大丈夫?』
なるべく関わらずに
過ごそうと思っていた矢先。
何の因果か隣の席になった
私と彼。
んー。
穏やかに日々が過ぎますように。
―――――――
カクヨム、ノベマ!でも掲載しています。
青春リフレクション
羽月咲羅
青春
16歳までしか生きられない――。
命の期限がある一条蒼月は未来も希望もなく、生きることを諦め、死ぬことを受け入れるしかできずにいた。
そんなある日、一人の少女に出会う。
彼女はいつも当たり前のように側にいて、次第に蒼月の心にも変化が現れる。
でも、その出会いは偶然じゃなく、必然だった…!?
胸きゅんありの切ない恋愛作品、の予定です!
え?俺って思ってたよりも愛されてた感じ?
パワフル6世
BL
「え?俺って思ってたより愛されてた感じ?」
「そうだねぇ。ちょっと逃げるのが遅かったね、ひなちゃん。」
カワイイ系隠れヤンデレ攻め(遥斗)VS平凡な俺(雛汰)の放課後攻防戦
初めてお話書きます。拙いですが、ご容赦ください。愛はたっぷり込めました!
その後のお話もあるので良ければ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる