青春日記～禁断の恋だとしても、忘れられない日常を綴ります～

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「お父さん、お母さん…いじめのこと、隠しててごめんなさい。菜摘さんの言う通り、二人に心配かけたくなかったし、それに…恥ずかしくて言えなかったんだ…。」

「恥ずかしいことあるか！いじめる方が恥じるべきなのに、何故お前が我慢する必要があったんだ。もっと早く言ってくれたら、解決だって早まったのかもしれないんだぞ。」

「ごめんなさい…。でも今はもう解決しつつあるから…」

「そういう問題ではない。とにかくこのことについては学校と話をつける必要がある。」

父はいじめについて聞いた直後より、少し時間が経った今の方が憤慨しているように見えた。

いじめに関して僕はあまり大事にしたくないと思っていたのだが、その一方で、このまま有耶無耶にするのは間違っているのだということもよく分かっていた。

だけどいじめについて聞いた父親の反応を見る限り、やはり大事にしない訳にはいかないのだろうと思った。

それに父親の言うことはごもっともである。僕はもう、何も言えなかった。

「それで昭恵さん。君は一体隼に何をしたんだ？」

村上君の懺悔を聞いている間、他人事とは思えなかったのか、ずっと俯きながら肩を震わせていた昭恵さんに、父親が突然話を振った。

昭恵さんは一瞬驚いたように顔を上げ目を見開いたが、少し考えるような動作をした後、再び俯きながら口を開いた。

「私は……村上君よりもずっと酷いことをしました…私は…去年の夏に田中君たちに襲われそうになった時に…隼君が助けてくれたのに、私は田中くんの主張通り、隼くんに罪をなすりつけました。そして先生方も、田中くんや私のことを信じてしまったので…そのせいで隼くんは、しばらくクラスメイトから誤解されていました…。」


昭恵さんの言葉に、僕の両親がこれまで以上に厳しい顔をした。

おそらく、先生方も田中くんたちの味方をしたということに関して、特に耳を疑ったようだった。

それから昭恵さんは、あの夏の日の出来事を詳細に説明していた。