青春日記～禁断の恋だとしても、忘れられない日常を綴ります～

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「……昭恵さん…この教室から出たほうがいいかも。」


僕はさっきの田中くんたちの会話を思い出し、昭恵さんを2Rから出て行ってもらうことにした。


「え、何で？」

「田中くんたちのことをしばらく待ってたのに来なかったんだよね？だから…」

「けど、今出て行ったらすれ違うかもしれないじゃない。」

「それはそうだけど……とりあえず、事情は後で説明するから、今はすぐにでもここを出た方が……」

「は？…何でそうなるの？意味分かんないんだけど…」


この時、僕は迷っていた。

田中くんたちが昭恵さんにしようとしていることを本人に伝えるべきかどうか。

今思えば、伝えてしまったほうがよかったのかもしれない。


だけどこのときは、僕の話を聞いた昭恵さんが傷つくことを避けたくて、僕は上手に2Rから昭恵さんを出せずにいた。

だけど僕が説明に詰れば詰まるほど、昭恵さんの僕に対する警戒心は強くなっていく。


「田中くんたちがくるかもしれないから、隼くんこそ出ていったほうがいいよ。」

「田中くんたちが来たら遅いんだよ……取とりあえずお願いだからここを出よう。」

「嫌だよ…！何で出ろ出ろ言うの？ちゃんと理由言ってくれないと分かんないよ！」

「それは……」





「……あれ、なんで隼いんの…？」


不信感を募らせていく昭恵さんと僕が押し問答をしているうちに、ドアの外から田中くんの声が聞こえてきた。