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「……昭恵さん……?」
急ぎ気味で2Rに辿り着くと、そこには同じクラスの学級委員長である昭恵さんが1人で立っていた。
「…どうしてここに…?」
「隼くん……。もしかして、隼くんも田中くんに呼ばれたの?」
田中くんは、僕をいじめる主犯格の男子児童だ。
僕は昭恵さんの言葉の意味が分からず、詳しく話を聞くことにした。
「昭恵さんは田中くんからこの教室に来てって呼び出されたの?」
「……うん。そろそろテストがあるでしょ?だから、その勉強を教えてほしいから、って。田中くん以外にも、何人か友達が来るって言ってたんだけど…なかなか来ないんだよね。」
「呼ばれた女子は昭恵さんだけ?」
「うん、そうだよ……。隼くんは……田中くんに呼ばれるわけないか。…何しにきたの?」
いつもいじめられている僕にも、昭恵さんは当たり障りのない様子で受け答えしてくれていた。
しかし、それは自分を呼んだはずの田中くんがなかなか来ないことへの不安から、つい僕に話しかけてしまったといったことなのだろう。
彼女は我に帰ったかのように、僕を睨みつけて冷たい声で詰問した。
急ぎ気味で2Rに辿り着くと、そこには同じクラスの学級委員長である昭恵さんが1人で立っていた。
「…どうしてここに…?」
「隼くん……。もしかして、隼くんも田中くんに呼ばれたの?」
田中くんは、僕をいじめる主犯格の男子児童だ。
僕は昭恵さんの言葉の意味が分からず、詳しく話を聞くことにした。
「昭恵さんは田中くんからこの教室に来てって呼び出されたの?」
「……うん。そろそろテストがあるでしょ?だから、その勉強を教えてほしいから、って。田中くん以外にも、何人か友達が来るって言ってたんだけど…なかなか来ないんだよね。」
「呼ばれた女子は昭恵さんだけ?」
「うん、そうだよ……。隼くんは……田中くんに呼ばれるわけないか。…何しにきたの?」
いつもいじめられている僕にも、昭恵さんは当たり障りのない様子で受け答えしてくれていた。
しかし、それは自分を呼んだはずの田中くんがなかなか来ないことへの不安から、つい僕に話しかけてしまったといったことなのだろう。
彼女は我に帰ったかのように、僕を睨みつけて冷たい声で詰問した。
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