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わざと4

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「すみません遅くなりました!」

隼は先輩たちの方を見て、全体に謝るように言った。


「疲れて寝てたのか?まあお前らは特に連戦だったからな。疲れが溜まってても仕方ない。明日は試合ないしそんな気にすんな」

「俺らなんか大会当日にやらかしたことあったよな?」

「あーあの時は監督にめっちゃ怒られたよな」

「とりあえずゆっくり食べろよ。」


先輩方の優しい反応のお陰で隼はホッとしたような顔をして頭を下げた。

俺と隼は小学生の頃から全国大会でも優勝していたし、中学一年生の入部直後から先輩方を負かしてエースとして大会に出ていた。

その為か、基本的に先輩方は俺らには理不尽な文句を言うことはない。
うちのような実力主義の学校は、部の勝利に貢献する部員であれば普段の生活態度などは多少甘やかされる傾向にある。

とはいえ俺も隼もそんな雰囲気に胡座をかかず、選手としても人としても最強を目指そうと決めていた。

だからこそ今回のミスに、隼はとても焦っていたのだ。



俺らは同じ2年生のいる卓へと向かった。


「全く。二人きりで何をしていたのか…先輩方はああ言ってくれていたかもしれぬが、俺は糾弾するぞ隼に優!」

「すまなかったと言ってるだろう。五郎は本当に面倒な男だ」

「面倒とは何事だ!貴様自分らの罪を棚に上げおって!」

「罪って言うほどでもないだろ大袈裟な」

「それは貴様のセリフか!?」

「ほんとごめんね五郎…俺も時間を見てなかったから…」

「隼は反省の色が見えるからまだよかろう。しかし問題は優、貴様だ!」

「つーかどーでもいいけどうるせー!!五郎、お前こそ声でかくて迷惑なんだよ!」

「なんだと!?瑠千亜!お前もそこに直れ!」

「やーだね。つかせっかくの夕飯なんだぞ?ゆっくり食わせろや!」


五郎と隼、そして瑠千亜との普段の会話が続く。

この合宿に参加できている2年生は俺達4人だけだ。
なので4人で一緒にいると、つい普段のこうした会話やノリが出てしまう。
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