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分かっていた

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「おさまらないって……んんっ……」


驚きながらも反応しようとした隼の言葉を遮り、俺は再び隼の唇を奪った。


「んっ……ゆう……ん」

何度も何度も何度も何度も。

まるで制御の効かない獣のように、俺は隼と唇を重ね合わせた。


「………隼……一生の思い出にするから…抱かせてほしい」

「抱かせるって…えっ」

「変なことを言っているのはわかっている。だが今日一度抱かせてくれたらもう二度とこんなことは言わないし、お前への気持ちも潔く諦めるから。頼む。」

俺の行動と言葉にただ驚きと動揺を隠せない隼に再び頭を下げる。

これで隼に嫌われようが、自業自得だ。
抱かせてももらえず、今後口も効いてもらえなくなったとしても、俺は後悔しないだろう。




いや、嘘だ。

「……優…」


俺は、本当は何となく分かっているんだ。
「ほんとに今日だけ?」

「ああ、今日だけだ」


そうでなければ、こんなことを頼まない。


「初めてだから……優しくしてくれるなら……いいよ。」


隼は俺を嫌うわけがなく、俺の要求を聞いてくれるだろうということを。
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