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中東系外国人

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 中学3年の頃、駅前の塾に通っている時は色々と変な人に遭遇しました。
 この話も【カツアゲ】の話と同様、同じ時期に体験した話です。


 塾に早く着いた為、自転車を塾へ停め友人の宮川君と駅前のゲームセンターへ行った。

 駅前にはパチンコ屋と併設された大きなゲームセンターがあり、当時は中高生が多く利用していて賑わっていた。

 しばらく格闘ゲームをやった後塾の時間が迫っていた為、ゲームをやめて塾へ向かう事にした。

 外へ出て歩いて塾へ向かっていると「ねぇお兄さん。ちょといい?」とカタコトの日本語を使った中東系の外国人が話しかけてきた。

 「はい。なんでしょうか?」と答えると「ちょとそこまでいい?」と言い路地裏の隅に案内された。

 「これ、買っていかない?」とポケットから束になったテレホンカードを取り出してきた。
 穴が空いた使用済みのテレホンカードだと思ったが、よく見ると穴の上にテープが貼られていた。

 「これ、普通のテレホンカード同じ。しかも10枚千円。安いよ。」と笑顔で商売を始めた。
 当時のテレホンカードは1枚千円だった為、1枚あたり百円はとても安く感じた。
 また、当時はポケベルを持っていた事もあり、公衆電話でテレホンカードを使い友達にメッセージを送る為にもテレホンカードは欲しいところだった。

 安いと思った為、友達の宮川君と五百円ずつ出し合いテレホンカードを購入した。

 購入後使用出来るか実際に試してみたところ、通常のテレホンカードと同じように使う事が出来た。


 このテレホンカードは後に友人内で話題となり、友人も駅前まで買いに行っていた。
 学校内の3年生がほとんどが使用している状況となり、学校でも皆使用していた(当時学校にはテレホンカードを使用出来る公衆電話が設置されていた)。

 後に学校で公衆電話を使っている友人のテレホンカードを見た先生が驚き、これは偽造テレホンカードだと大騒ぎとなった。

 使用していた僕達は薄々勘付いてはいたが、使用する事も犯罪になるとは思っていなかった為、やばい事をしていたと恐怖を感じた。

 その日のうちに緊急全校集会が開かれ、持っている【偽造テレホンカード】は全て没収された。


 その後、駅前で中東系外国人がテレホンカードを販売している姿を目撃する事は無くなった。きっと逮捕されたのだと思う。

 犯罪はこのように気付きにくい状況から広がっていき、悪い事をしている意識がない子供から広まるケースもあるのだなぁと身をもって体験した話を書きました。

 今考えるとゾッとする話です。















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